レースクイーンもあるよ!
D1オートポリス戦はTOYO TIRES大活躍で藤野選手が100点を連発!
シーズン屈指のハイスピードドリフトバトル
オートポリス戦は、メインスタンド側(写真左)からファイナルコーナースタンドへと向けて走る「逆走」で行なわれます。ほかのモータースポーツと異なり、スタンドから競技のほぼすべての様子を見る事ができるのも、D1グランプリの魅力と言えるでしょう。
近年ハイパワー化が進むD1マシン。それゆえ追走時に離れてしまうこともあってか、今回のスタート位置は去年よりも第一コーナー側へ移動されました。スタートしたマシンは40Rコーナーへ向けて約170km/hまで一気に加速。その際、40Rコーナーのアウト側に設けられたゾーン1に車両の一部を通過させながら40Rコーナーへ侵入していきます。侵入速度は昨年までと比べて落ちたものの、逆にシフトアップやサイドブレーキといった操作が忙しくなります。
このコーナーのイン側にはゾーン2が設けられているので、ここも通過します。ちなみにゾーンの幅は1メートル程度しかなく、イン側に寄せすぎると縁石に乗って僅かに失速したり、さらにはインカット減点がとられてしまいます。
40Rを抜けた後は素早く切り返し。スタンドを背にしながら大きく85Rのコーナーをドリフトしなが旋回してフィニッシュラインを目指します。この85Rのコーナーの途中には、ゾーン3が設けられているほか、アウト側にはコースアウト減点の目安となる白線も設けられています。このゾーン3をリアタイヤで通過させたら、あとはドリフトをし続けたままフィニッシュラインへ飛び込みます
約2ヵ月ぶりのD1グランプリ開催。今大会はスタンドが広いということもあり、今季初の来場人数制限なしの大会となりました。さらにピットウォークも復活。ソーシャルディスタンスのため、選手と会話やサイン会はできませんでしたが、「ファンの方からお声がけいただけるとうれしいですね。それに大会でよく見かける方の姿を見て、お元気そうでよかった、と思ったりもしました。はやく今まで通りのピットウォークなどができるようになって欲しいですね」(藤野選手)と、選手からも好評でした。
今回のオートポリスは2大会連続開催。大量ポイントを獲得できるチャンスとあって、落とせない1戦です。ですが、川畑選手は前日の練習走行中に1000馬力オーバーのV8ツインターボエンジンが壊れてしまい、1本しか走れておらず。藤野選手も左手首を負傷したため、左手では満足なハンドル操作ができない状態。Team TOYO TIRES DRIFTはとても心配な状況で大会を迎えることになりました。
【第4戦単走】負傷した藤野選手が単走優勝!
TOYO TIRESも上位独占
好天に恵まれた10月31日の午前に単走決勝の戦いの火ぶたが切って落とされました。抽選の結果、川畑選手はBグループ、藤野選手はDグループからの出走です。
川畑選手出走時のトップは、Aグループの村上満選手が2本目に出した97.97。ここで川畑選手1本目、164kmとそれまでの最高速度で40Rを進入。ゾーン2を外して減点されてしまったものの、鋭い切り返しをみせて97.05を記録します。
これでつかんだのか、2本目は165.5km/hからの修整をして98.8でスコアボードのトップを塗り替えます。前日まったく走っていない状態でありながら、トップに立つとは驚きです。
Cグループで川畑選手の得点を上回るドライバーは出ず、藤野選手のいるDグループへ。藤野選手の1本目、160km/hと最高速度こそ川畑選手に及ばないものの、鋭い振りと大きな角度をみせて98.97を記録し、トップに立ちます。Dグループには、2年連続シリーズチャンピオンである横井選手が控えています。横井選手は1本目163.46km/hと藤野をうわまわる車速、キレのある振り出しや振り返しを見せたのですが、旋回区間の角度がおよばず、98.89点で2番手の得点。
そして2本目。藤野選手は決勝や左手首の状態を考えるとキャンセルしてもよいところ。ですが「どうしようかなぁと思っていたのですが、チームから行けと言われて(笑)。自分でも1本目の走りに満足していなかったので行きました」(藤野選手)と出走。ですが点数は伸びず97.89。横井選手は2本目をキャンセルし、藤野選手の単走優勝が決まりました。
記者会見で藤野選手は、「今回からターボを大型のモデルに変更してパワーアップしたんですよ。それもあったのかなぁとは思っています。単走は凄い走りをみせようというのはなくて、D1という大会においてポイントを獲るのは大事ですから、それをしっかり獲るイメージで走りました。本番は練習どおりにはいかなかったのですが、最低限練習どおりの走りをしようとしました。左手首を怪我していながら単走優勝できたのはチームのおかげです。自分たちは、チーム力があるのかなと思います」と、チームへの感謝を述べていました。
第2位は横井選手。3位に川畑選手、そして4位にTOYO TIRESを履くRE雨宮の松井選手が入るなど、TOYO TIRESが上位に。国産タイヤの底力をライバルに見せつけました。
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