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HDRやナイトビジョン機能、AMD FreeSync Premium対応など抜かりなし

没入感が最高の湾曲パネル搭載!滑らかな描写でゲームを有利に導く165Hzゲーミングモニター「Optix MAG272CQR」

2020年07月18日 11時00分更新

文● 石川ひさよし
提供: エムエスアイコンピュータージャパン

 オンラインゲームで勝てない、その理由は液晶ディスプレイにあるのかもしれない。ゲーミング液晶ディスプレイは、一般的な液晶ディスプレイも画面の書き換え速度(リフレッシュレート:一般的なPC用ディスプレイでは60Hz)を高め、ゲームを有利に導いてくれる。

MSI Optix MAG272CQR

 マザーボードやビデオカード、ゲーミング向けのPCパーツで知られるMSIがリリースしているゲーミング向け液晶ディスプレイ「Optix MAG272CQR」は、165Hzという通常の2.75倍も速いリフレッシュレートを実現するとともに、没入感を高める湾曲パネルを採用した製品だ。実売価格で5万円前後。ゲーミング液晶ディスプレイとしてはミドルレンジに相当し、適度なサイズ感に充実したゲーミング向け機能を搭載している。

ゲーム世界を味わう、ゲームで勝利するためのスペック

 MSIの液晶ディスプレイは、MSIがマザーボードやビデオカードなどを取り扱う中で得たゲーマーのニーズを汲み取っているところがポイントになる。高いリフレッシュレート、没入感といった点だ。そしてコストパフォーマンスも。もちろん液晶ディスプレイの取り扱いを開始したのはMSIの歴史から見れば比較的最近だが、同社はノートPC分野でそれ以前からディスプレイデバイスを取り扱っている。こうした点で、MSIの液晶ディスプレイは順調にゲーマーに受け入れられてきた。

 Optix MAG272CQRの特徴の中でもまずは湾曲パネルから紹介しよう。字のごとく液晶パネルがカーブを描き、正面に位置するユーザーの視界を覆う形状のパネルだ。そして湾曲パネルでは曲率に注目したい。曲率は曲がり具合を指している。液晶パネルがこれまでフラットだったのは曲げにくいものだったからだ。それが技術の向上により可能となってきた。ただ、ひと昔前の湾曲パネルなら「1800R」のものが多かった。最新のOptix MAG272CQRは1500R。ひと昔前のものよりさらに湾曲しており、正面から見た時、首を左右に振った時のパネルとの距離の違いが小さくなる。これが没入感を高めるひとつのポイントだ。

曲率1500Rのカーブはそこまできつくはないが湾曲感が得られる

 続いてパネルスペックを中心に見ていこう。Optix MAG272CQRは27型サイズで解像度はWQHD(2560×1440ドット)。もっとも売れている24型フルHD(1920×1080ドット)パネルと比べるとサイズも解像度もひとつ上だ。湾曲パネルということもあり、サイズ感的に視界を大きく覆うワンサイズ上がよいというのは想像できる。そしてパネルサイズが大きくなれば、画面の粗さも目立つようになるので、解像度もひとつ上のほうがよい。そうしたパネルスペック的な部分でも、ちょうどよいところを突いている。

27型湾曲パネルがプレイヤーをほどよく包み込みゲーム世界への没入感を高める

 ワンサイズ大きいとなると設置スペースも考慮しなければならない。そこでサイズを紹介しておこう。Optix MAG272CQRのサイズは611.5(幅)×267(奥行き)×560(高さ)mm。机の上に設置する際に重要な幅に関しては、フラットパネルの液晶ディスプレイよりも若干小さい。加えてOptix MAG272CQRでは狭額縁ベゼル(フレームレス)を採用しており、パネル周囲のベゼル部分が狭い分、本体幅を抑えられている。数年前のまだベゼルの太かった頃のフラットな27型液晶ディスプレイと比べると、Optix MAG272CQRは思った以上にコンパクトに感じられるはずだ。

ベゼル部分もスリムでスタイリッシュ。マルチディスプレイ時もベゼルの存在感を薄めることができる

 続いてOptix MAG272CQRのもうひとつのゲーミングスペックであるリフレッシュレートを紹介しよう。一般的なディスプレイのリフレッシュレートは、1秒間に60回画面を書き換える60Hz駆動だ。ただし、動きが激しい映像となると60Hzではカクカクとした動きが気になってしまうかもしれない。テレビでよく「倍速駆動」としてアピールされるのが120Hz駆動のことだ。1秒に120回書き換えるので、よりスムーズな映像となる。こうした映像のスムーズさもポイントだが、ゲームにおいてはより多くのフレームがより多くの情報をもたらしてくれる点が勝利につながる。飛んでくる弾丸、壁からわずかにはみ出た敵など、1フレームでも早くその情報をつかめば行動に移すことができるというわけだ。そしてOptix MAG272CQRは120Hzよりも高速な165Hzに対応している。

165Hz対応の高速リフレッシュレート。OS上からは164Hzと認識される

 映像のスムーズさ、という点ではパネルの応答速度も重要だ。いくらリフレッシュレートが高くてもここが遅ければ残像感が残ってしまう。Optix MAG272CQRの応答速度は1ms(MPRT)。1/1000秒という非常に高速であることを意味する。

 これはパネルの駆動方式がVA方式であることも貢献している。現在ならばIPS方式でも応答速度が高速なものもあるが高価だ。TN方式は高速な応答速度を実現しやすいが視野角は狭い。VA方式は中間的なスペックだ。比較的高速で比較的視野角や色味がよい。そしてIPSほど高価ではない。その意味ではOptix MAG272CQRは価格を抑えつつ十分なスペックのパネルで広くゲーマーニーズを汲むことを目的とした製品だ。

視野角は上下左右178°。輝度は300cd/m^2。各色空間規格のカバー率はsRGBが100%、DCI-P3が91.8%とれる

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