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ナベコのグルメログ:ジャパニーズジン「ロク」がうまい

ジンのハイボールに今ハマった

2018年10月09日 22時00分更新

「ジン」が意外に食事に合う

ジン

 目が覚めるようにおいしい酒。

 ジャパニーズジン「ロク」を最初に飲んだ時は衝撃でした。柑橘の香りがして、柔らかい口あたりで、でも後味がスッと抜けるように鮮烈で、爽やかな余韻。私の知っているジンとは、違った。

 最近たまに晩酌でジン「ロク」を飲んでいます。ジンというとスピリッツなので、そのまま飲むとアルコール度数40%以上と高め。酒好きの私ですが、ストレートだと酔いがよく回ってすぐに楽しくなっちゃうので、ちょっと抑制して炭酸で割ってハイボールにしています(でもストレートで飲むのおいしいんですよね。チェイサーと一緒に)。

 というわけで、今回は自宅で惜しみながら飲んでいるロクのお話し。

ジン
原材料に、和のボタニカル。

 ジンのハイボールはけっこう食事に合うのですよね。例えば、ドライジン「ビーフィーター」の炭酸割りは、レモンとペッパーを加えて肉に合う酒「ジントニ」としても売り出されています。クリアな後味なので食中酒として優秀。

 さらに、ロク。これは、柚子や山椒の香りがして繊細な風味なので、和食に合うのが素晴らしいところ。天ぷらやお刺身、この季節だとサンマの塩焼きにもぴったり。柑橘の風味を添えつつ、食事の味を邪魔しません。

ジン
桜花、桜葉、煎茶、玉露、山椒、柚子。生のままで漬け込んでいるそう。

 ところで、ジンに柚子や山椒が香るというのは意外ではないですか。私もロクを飲むまで、ジンといえば、スッと鼻に抜けるような香りがあって、クセがないという意味で無機質。味もただただドライ。そういうものだと思っていました。

 でも、最近クラフトジンが話題なのであれこれ試してみたところ、ジンの個性に驚きました。例えば「季の美」というジャパニーズジンで有名な京都蒸溜所には、玉露などをブレンドして蒸溜した「季のTEA」というお茶の香りがするジンがありました。また、沖縄のまさひろ酒造のクラフトフトジンは、泡盛をベースにしていて泡盛らしい風味がします。

 ジン、イコール無機質。というのは、大違いでした。

 柑橘だったり、お茶だったり、泡盛だったり。ではジンは何でもありなのかというと、遠からず。ジンは比較的に新しいスピリッツなので、定義が広く、自由度が高いお酒。大まかに、蒸溜酒、かつジュニパーベリーというジンの香りを決定づけるボタニカルが入っていて、アルコール度数の規定を超えればジンと言えるそう。

ジン
意外に自由度が高い「ジン」に驚き。

 なお、ロクの場合は、一般的なジンのボタニカルである、ジュニパーベリー、コリアンダーシードなどの他、日本ならではの桜花、桜葉、煎茶、玉露、山椒、柚子という6つの素材を生のまま原酒に漬け込み、蒸溜。日本の四季を表現しているそうです。ちなみに、ボトルはロクという名前に合わせて六角形だとか。オシャレ。

 柚子や山椒のピリリとした香り。ほんのりと茶葉の感じ。ほろ苦い桜の芳香が複雑に絡まって、いい感じ。香りはトゲがなくて柔らかく、ハイボールにして食事と一緒に飲むと、心地良い香りのあと風味はスッと抜けて、最後は食事の味が印象に残るのが奥ゆかしいです。

 後味の抜けの良さが、日本酒、焼酎、ウイスキーなどと比べても優秀。意外でしたが、ジンハイボールは本当に食事に合いますね。

和食屋さんでロクハイボールが飲めることも

 ただ、そんなロク、ひと瓶(700ml)4000円強となかなかよいお値段。ちびちび飲めば十分に堪能できますが、香りが心地よくてグビグビ飲んでしまうと、お財布にちょっと厳しいかも。私はロクの瓶を8分目くらいまで一週間程度で勢いよく飲んでしまったので、あとは惜しみながら飲んでいます。最近は、和食店などでロクのハイボールが置いていることがあるので、気になった人はグラスで頼むのも手。

ジン
銀座「惣菜」。本当においしい和食を食べたい時にぴったりな雰囲気がある

 銀座にある和食創作料理の「惣菜」というお店で、ロクのハイボールが注文できました。実は私が、ロクハイボールと食事の組み合わせが超いい、といういのを実感したのはこのお店に行ってからです。

 例えば、「生ウニとズワイガニのロワイヤル」という、うっとりするように豪勢な海鮮料理。ビールだと苦みが強いだろうと、ロクのハイボールを頼んだところ、トロリとしたウニ、カニの詰まった旨みをロクが邪魔せず、海鮮のおいしさが引き立ちました。これはナイス。海鮮でしたので日本酒もいいなと思ったのですが、日本酒だと選ぶのに気をつかうじゃないですか。

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リッチな「生ウニとズワイガニのロワイヤル」を食べました。ウニとカニが夢のように口の中で広がり至高のハーモニー。豪華すぎる!ロクハイボールと一緒に飲むと、柚子、山椒の香りがほのかにアクセント。

 「肉汁メンチカツ」という脂がのった料理もロクのハイボールだと良い具合に脂を流してくれました。香りが良いので満足感あるのに、食事を邪魔しないのが優秀。ちょっと背伸びしたい時に、ビールだとカジュアルすぎるし、カクテルだととっつきづらいし、日本酒は種類が多くてわかりづらい、という時にロクのハイボールがちょっとオシャレで頼みやすい、そんな感じ。

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「肉汁メンチカツ」。噛むと油が信じられないくらいあふれてきました。驚くぐらいジューシーでおいしい。ビールもいいけれど、オシャレにロクハイボールを合わせてみました。脂の濃さも受け止めてくれて、良い塩梅でした。

 ロクだけではなくクラフトジンは去年くらいから人気が高まって、飲めるお店も徐々に増えつつあります。お酒好きの人は見かけたらぜひ試してみてください。今回はロクの話がメインになりましたが、クラフトジンは本当に、銘柄ごとに異なる個性を持っていておもしろいです。ロクはその中で飲みやすいし、和の香りなので、ジンをあまり飲んだことないという人にもオススメ。酒が強い人はストレートかロックで飲むのもいいですよね。ジン最高! のんべろべろりん!


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