大衆酒場でこの旨さ！「とり家ゑび寿」の串打ちしない焼き鳥

2015年10月28日 16時15分更新

　大衆酒場のどんちゃんした雰囲気で食べるジューシーで柔らかい鶏肉、最高じゃないですか！

宮崎県産の若鶏が看板の「とり家ゑび寿」その真価は？

　庄やグループの『とり家ゑび寿』の“焼き鳥”がとにかく旨いという噂をきいて、1号店である『とり家ゑび寿』武蔵小杉店に行ってきました。



『とり家ゑび寿』武蔵小杉店。

『とり家ゑび寿』は鶏料理を看板とする大衆酒場。宮崎県産の若鶏を鮮度が高いまま産地直送する、というのが売りです。が、いっても大衆酒場。

　もちろん私大衆酒場は大好きですし、焼き鳥も大好きなのですが、ガヤガヤした雰囲気の中で手軽な価格のお酒に焼き鳥をあてるのが醍醐味だったりするので、「旨い」というのはどの程度なのでしょうか。



店内はガヤガヤした雰囲気のいかにも「酒場」で、店員さんは元気な対応をしてくれます。

焼き鳥ではなく、串打ちしない鶏焼きだった

　お店に入ると、サラリーマンや幅広い年齢層の人たちでにぎわう、酒好きの記者にとってはたまらない良い雰囲気。実にテンションが上がります。

　さあて、ご自慢の鶏は？と注文したところ、出てきたのは串ではなく皿に盛りつけられた鶏焼きでした。



『ミックス焼き』（680円）。フクラハギ、ハツ、レバー、砂肝、皮、せせり、やげん軟骨、といった鶏の様々な部位の中から、6部位ほどミックスしたもの。一番人気！

　なんと！予想外の展開。

　串ではない理由、それは鮮度を保つためということ。新鮮な鶏は人間が触れるごとに注意していても少しずつ傷んでしまいます。そこであえて串を打たず、なるべく鮮度の高い状態で焼くからの皿盛りのスタイルなんですって。



『特大もも焼き』（680円）。大ボリュームのもも。



『特大もも焼き』は切り方がこんなに大きいです。食べるとジューシーな肉汁が口の中にほとばしります。パサパサ感がまったくない鶏の柔らかさが、すごい。



『辰っちゃん焼き』（580円）。鶏のもも肉に特製のニンニク醤油テイストのタレがかかっています。ニンニクでビールがガブガブ進みます。酒飲みにはオススメ。

　なるほど。串ではないのは、そういう理由があるのですね。

　で、価格としては焼き物一皿が400～600円台。見てのとおり、ひと皿でこのボリュームなので、例えば一人であれば『ミックス焼き』だけでも満足してしまいそう。これはコスパがなかなか良いです。



一皿に串数本に匹敵するほどの鶏肉がゴロゴロ転がっています！

鶏はしめて24時間以内のもの。なので柔らかい！

　部位ごとの皿盛りもあります。特にオススメなのは、ハツ（心臓）やレバーといった内臓の部分ということ。



『ハツ焼き』（420円）。プリップリと柔らか～いです。ハツって繊維感が合って少し硬いというイメージだったのですが、しめて間もないため（ちょっと背徳感！）柔らか食感なのです。

　なぜなら、鶏がとても新鮮だから。

『とり家ゑび寿』では、霧島裂罅水（きりしまれっかすい）という天然地下水を飲んで育った宮崎産若鶏を、宮崎でさばいてすぐに空輸で直送しています。しめて店に届くまで12時間以内。さらにお客さんが食べるまでは24時間以内。



『レバー焼き』（420円）。柔らかくて臭みが少ないです。レバー苦手という人でもこれなら食べられるかもしれません。

　しめてその日のうちのピチピチの鶏だから、臭みがほとんどなく食感も柔らかいのです。実際に食べてみても、ハツやレバーは、日ごろ食べている焼き鳥と部位が別物なのじゃないかと思うくらい新鮮でした。



『やげん軟骨』（420円）。肉が多めについた太い骨なのですが、柔らかい！

　また柔らかさを感じるのは骨も！やげん軟骨ってコリコリと硬いイメージがありましたが、ここのを食べてみたら意外にも歯ごたえがあるのに噛み切りやすく、骨自体の旨みを感じとてもおいしかったです。新鮮だと骨も柔らかいのですね。



『特製むね肉のタタキ土佐風』（480円）。鶏の味わいや食感を見極めたいならコレ！

　鶏自体が“若鶏”のため、クセが少なく肉が軟らかいです。ちなみに地鶏の場合は飼育期間が80日以上と定めらているため、いわゆる地鶏にはあたりませんが、若鶏の魅力はなんといっても肉質の新鮮さ。『特製むね肉のタタキ土佐風』を食べると、新鮮な若鶏の旨みストレートにわかります。



スパイスには七味と山椒があります。

酒が「えっ、大衆酒場？」という、ラインナップ

　さてさて、料理の話ばかりしてきましたが、酒がなければビールが進みません。なので、まずは大ジョッキの『男前生ビール』（580円）を……。



ヱビスの大ジョッキが来ました！おお、リッチ!!

　この大ジョッキで、ヱビスビールですか？店名に“ゑび寿（えびす）”と入っているだけに？でも580円で、安くないですか？

　ヱビスといえば、ビールの中でもプレミアム。大ジョッキで頼んでヱビスとは、予想以上にお酒に高級感があってびっくりしました。さすが庄やグループ。



獺祭の三割九分磨きがありました（1000円）。えー!!

　また、ふと目をころすと、メニューにどういうわけか『獺祭』ありました。獺祭の三割九分磨きの純米大吟醸。一杯1000円です。



もちろんすすって飲むわけです！

　えっ、人気の『獺祭』が。しかも獺祭の中でも純度が高い三割九分磨きですよ。もちろん、価格こそ高いのですが、あまり大衆酒場にそれだけのものを置いていないような……。スゴイ。



注いで注いで!!もっと注いで!!

　日本酒はほかにも、『越乃寒梅』、『八海山』、『浦霞』といったポピュラーな銘柄のものから、『真澄』の純米大吟醸といったプレミアムなものまであります。日本酒飲みにもいけますなあ。



ワイングラスがやたら本格的です。

　また、ワインはコンプレッサーワインセラーで保存されているので味わいがフレッシュ。そしてこのグラスを見てください。やたらと本格的です。こっそり値段をきいたらいっきに割れたら泣いちゃうくらい、なんですって。ひぇ～。



芋焼酎で攻めるのも良いですね。

　宮崎といったら、ということで芋焼酎も銘柄がいくつか揃っています。黒霧島に赤霧島、芋焼酎で鶏料理を攻めていくのも非常によかれ、です！

希少部位のせせりや、珍しいVチキンも

　希少部位であるせせりもとてもおいしいです。“せせり”は首の部分の肉で、一羽あたりから取れる量がそう多くありません。



『せせり焼き』（480円）。よく動かす首の部分だから、身がしまっていて旨みもたっぷり。

　希少部位なのに一皿でこんなに盛られている！なので、提供数が多くなく売り切れごめんなんですって。希少部位をガツガツ食べられる機会、なかなかないですよ。



希少部位をここぞとばかり食べてやれ！（売り切れになってなかったら）

　揚げものメニューの『勝利の唐揚げ（Vチキン）も珍しいもの。



『勝利の唐揚げ（Vチキン）』（420円）。鎖骨の部分の希少部位。

　Vチキンは鎖骨の部分の、やはり希少部位で、骨がVのカタチになっています。都内ではなかなか見ない料理ですよね。肉をしゃぶって食べると骨がVに残って縁起がいいし、味にスパイスがきいていてビールが進むという、これまた酒飲みにうれしいメニュー。

〆には鶏スープラーメンがオススメ

　もちろん、飯ものの料理といろいろとありました。
　中でも実際に食べてとてもおいしかったのは、『鶏スープラーメン』。鶏がら出汁の白いスープの細麺ラーメンで、鶏の旨みが詰まっています。



『鶏スープラーメン』（450円）。鶏の旨みと塩味がきいて、酒のしめにするすると食べられます。



ラーメン旨いっ!!

　ほかにも鶏肉がゴロゴロ転がっている『とろとろ親子丼』もおいしかったです。懐かしい味わいがしました。



『とろとろ親子丼』（380円）。小丼ながら鶏肉がたくさん入っていて満足できます。

　デザートにはシャーベットがあります。



『シャーベット（めろん、もも、スイカ）』（各150円）

　あれ、このシャーベットは、懐かしい井村屋さんの……！カタチだけでかわいくって懐かしくて楽しくなるし、味もさっぱりおいしい。これは〆の思い出に残りますね。

青砥の新店で「全品半額」キャンペーン開催

　大衆酒場というのに、料理や酒が旨くて満足しすぎた『とり家ゑび寿』でした！（おいしくて飲み過ぎました）

　さて、『とり家ゑび寿』は1号店の武蔵小杉に続き、本日10月28日に青砥に2号店がオープン。オープニング記念イベントとして青砥店では10月28日（水）、29日（木）の2日間“全品半額”キャンペーンを開催します。

　飲み物含むすべてのメニューが、ぜーんぶ半額という太っ腹ぶりですよ！大きな声でいうと店の人が泣くかもしれませんが、獺祭三割九分磨きをガツガツ飲むと良いと思います。



『とり家ゑび寿』青砥店

・『とり家ゑび寿』武蔵小杉店
住所：神奈川県川崎市中原区小杉町3-432-1 尾村ビル地下1階
営業時間/定休日：16時～翌2時/無休

・『とり家ゑび寿』青砥店
住所：東京都葛飾区青戸3丁目37-6
営業時間/定休日：16時～翌2時（日曜日16時～23時）/月曜