※週間リスキーはアックン・オッペンハイマーとツンデレな仲間たちが地下の倉庫の隣の部屋からお届けする、海外SIMフリーXperiaが基本的に好きなコーナーです。
ドイツのベルリンで開催された“IFA 2015”で、『Xperia Z5 Premium』や『Xperia Z5』、『Xperia Z5 Compact』が発表になりました! が、それを横目に見ながら、今回はひと足早く8月に発売になった『Xperia C5 Ultra』のデュアルSIMモデル『Xperia C5 Ultra Dual』をEXPANSYSさんからお借りしたので、レビューしてみましょう。
今年6月に発売になった『Xperia C4』も、ディスプレーは5.5インチフルHD(1080x1920ドット)と、わりと大きめなのですが、Xperia C5 Ultra Dualはさらに巨大化して6インチフルHDと、さらに大きいディスプレーを搭載しています。
なんと言っても『Xperia Z Ultra』同様の“Ultra”の名前がついていますからデカイわけです。そして、さらに特徴的なのは、大画面ながら両サイドのベゼルが極端に狭く(狭額縁)なっている点。実際に触ってみるとわかりますが、大画面でも持ちやすいのです。
『Xperia C5 Ultra Dual』の本体サイズは、約79.6(W)×8.2(D)×164.2(H)ミリで、重量は約187グラム。『Xperia C4』の横幅が約77.4ミリたったので、約2.2ミリの増加。持ちやすさはほぼ変わらずといったところ。
逆に心配になるのが、狭額縁になると不意に画面を触ってしまって、誤動作してしまうんじゃ?ということ。けれど、そこはきちんと考えられていて、本体の側面の形状がなだらかにラウンドしているので、片手でホールドしていても干渉しません。
背面は光沢がありあり割とツルツルしており、側面がアルミフレームとなっています。雰囲気としてはXperia Zシリーズを踏襲しているようですが、ミドルレンジ向けなので、素材はガラスではなく樹脂製で、防水防じんには非対応です。日本で出ているXperiaと同じように雨に濡らしたまま使い続けたりしていると、壊れてしまうのでものすごく注意です。
側面にあるフタを開けると、デュアルSIMモデルなので、SIMのスロットが2つ載せられる(どちらもナノSIM)トレーが出てきます。SIMトレーには1番と2番の番号がふってあるので、どちらに入れたかというのは視認できます。さらにその横には、マイクロSDカードのスロットがあります。
↑下側面。 |
↑上側面。 |
上部にあるイヤホンジャックは、ダイレクトに差し込むタイプで、マイクロUSB端子もXperia Z4以降は下側面へと移っています。
Xperia C5 Ultra Dualの基本スペックは、C4と同じく、CPUは64ビット対応のMediaTek製『MTK6752』(オクタコア、1.7GHz)、メモリーは2GB、ストレージは16GB。外部メモリーは最大128GBのマイクロSDXCカード対応となっています。
↑正面比較。左からXperia Z Ultra、C5 Ultra。 |
↑重ねてみました。下からXperia Z Ultra、C5 Ultra。 |
Xperia Z UltraとC5 Ultra Dualを比べてみると、ディスプレーサイズはZ Ultraが6.4インチ、C5 Ultraが6インチとわずか0.4インチ差なのにもかかわらず、C5 Ultra Duaがかなりコンパクトなのがわかります。
↑さらにXperia Z3をのせてみました。 |
しかし、Xperia C5 Ultra Dualのサイズが大きいことには変わりありません。『Xperia Z3』と比較するとよくわかりますが、さすが6インチのディスプレーだけあって、スマホとしてみると、それはそれは大きく感じます。
↑左からXperia Z Utlra、C5 Ultra、Z3。 |
ちなみに、3機種とも解像度はフルHD(1080×1920ドット)と同じですが、表示されているホーム画面にあるアイコンの数を確認してみると、6.4インチのZ Ultraが5×6、6インチのC5 Ultraが4×6、5.2インチのZ3が4×5となっていました。
Xperia C5 Ultra Dualの中身をチェック
さて、つづいて中身をみてみましょう。
初期セットアップ時に確認できますが、グローバル版でも標準で日本語環境は入っています。Androidのバージョンは、5.0(Lollipop)。初期のビルド番号は“29.0.8.0.161”となっています。
ストレージ容量は16GBで、初期段階で利用できる空き容量は約8.72GB。、メモリーは搭載している2GBのうち、デフォルトでの未使用領域は約611MBとなっています。
残念なところは、プリインストールのIMEが“Google音声入力”、“中国語キーボード”のみで、“POBox Plus”が入っていないということです。『Xperia Z4』のPOBox Plusがより使いやすくなっていただけに、C5 Ultra DualにPOBox Plusがないのはもったいないですね。入力言語設定からも探したものの。日本語(JP)はないので、別途IMEはインストールしたほうがよさそうです。
そして、気になる技適マークの有無ですが、EU、US、BRの認証マークのみで、日本の認証はとってないようです。うーん、残念。
ちなみに、Xperia C5 Ultra Dualは、デュアルSIMモデルなので、設定に“デュアルSIM設定”が設けられています。それぞれ、1枚目のSIMと2枚目のSIMの設定が個別にできる項目が見えますが、片側でLTE/3GとGSMいずれかで動作する仕様なので、利用できる国で使ったとしても、どっちもLTE/3Gでの待ち受けというのはできませんね。
Xperia C5 Ultra Dualならではのおもしろさ
背面カメラと正面カメラは、どちらにも約1300万画素のCMOSセンサー“Exmor RS for mobile”とLEDフラッシュライトを搭載。どちらでも4倍デジタルズームやフルHD動画撮影が可能。HDRビデオ撮影にも対応しており、逆光のような明暗差のあるシーンでも白とび・黒つぶれの少ない自然な色の動画の撮影ができます。
背面カメラのレンズは広角25ミリとワイドに撮れますが、前面カメラはさらに広角22ミリという超ワイドな画角で撮影可能。3~4人程度の友だちと一緒でも入りきれますし、背景もバッチリ写せます。前面にもLEDライトを備えているので光量が足りない時や、逆光でもかなり重宝する、まさにセルフィー(自撮り)に特化したスマホだけあります。
↑1/12ガンダムとツーショットも余裕です。某連邦の白いヤツにのるエースパイロット“ア○ロ”になりきろうと思って若干失敗してるのはスルーしてください。 |
Z4から採用された新しいカメラアプリ“ARマスク”を使ってみましたが、ほかの人の顔やアニメの顔でもカメラが顔として認識してさえくれれば、その顔をムリヤリ自分の顔にくっつけられます。
それから、ディスプレーの大きいC5 Ultra Dualならではの機能として“片手モード”なるものを搭載しています。
Xperia C4にも搭載されていましたが、画面が大きいと、通知やクイック設定ツールなど画面上部に配置されているUIには、片手で持ったとき指が届きません。そんなとき“片手モード”を有効にしておけば、ホームボタンをダブルタップすることで通知/クイック設定ツールが開くようにできるわけです。
加えて、片手用に最適化されたアプリとして“ダイヤル番号”や“画面ロック解除”をするときに、全体のアイコンを小さく表示して、画面の左もしくは右に寄せて、片手でタップしやすくできます。
さらにおもしろいのが、表示画面を小さくするというワザです。画面の右下か左下から対角線上に「えいっ!」とスワイプすると、画面がニュニュニュっと小さく表示されます。アラ便利!
小さくした画面は大きさも自由に変更することもできます。両手操作であれば何の問題ないものの、たまに片手で操作したいという時に画面が大きすぎて指がとどかない、とか、危うく手から滑って落としそうになるなんてこともあるので、この片手モードはとても活用できそうです。
Xperia Z Ultraなきいまとなっては、片手で持てる限界ギリギリを攻めた『Xperia C5 Ultra Dual』ですが、さすが6インチディスプレーで写真や動画を見ると圧巻です。ベゼルギリギリまで映像が映るあたりからもその迫力が伝わってきて見ていても楽しめます。
とはいえ、フラグシップモデルの“Xperia Zシリーズ”との違いも感じます。あくまでもミドルレンジということもあり、解像度もフルHD(1080×1920ドット)で、素のままでの画面をみるとコントラストが弱く色味が薄いこともあります。そういうときは“Mobile BRAVIA Engine 2”や“ダイナミックモード”といった高画質モードをオンにして、もっとメリハリのある画質にするなどある程度補えます。
価格もリーズナブル(執筆時点でEXPANSYS JAPANで4万8315円)というところも嬉しいポイント。Xperia Z5 Premiumの4K解像度ディスプレーは確かにスゴイけど、できればもっと大画面だったらよかったのに! とか、最近小さい文字が見えにくくて……、という人には待望の大画面モデルかもしれませんね。
●関連サイト
EXPANSYS JAPAN 該当製品ページ
※著者および編集部は、技術基準適合証明(技適)を受けていない通信機器の利用を勧めるものではございません。通信機器は各国の法律に基づいて利用してください。各国の法律に反して利用しても、著者および編集部は一切責任を負いません。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります