『Snapdragon 810』は、2015年夏に登場したスマホの多くに採用されているSoCだ。定番のSoCシリーズなので順当な進化かと思いきや、発熱がステキに高く、ちょっとした負荷で気になる温度になることもあれば、カメラを立ち上げた状態で放置しているとOSが強制終了するなど、かなりやんちゃなSoCといった印象だ。
以前別記事でお伝えしているが、『Xperia Z4』は発熱に対応するため内部にヒートパイプを通すなどして対策を試みている。また、他メーカーを見ると顕著なのはシャープで、SoCのクロック、動作コア数にまで細かく手を入れている。
↑冷やしペリア、はじまります!! |
しかしだ。自作PCのルートを辿ってきたのであれば、SoCの発熱でOSが落ちるなんてチャメシ・インシデントだ。AMD AthlonXPの時代は、うっかりするだけでCPUが焼け死ぬことも多々だった。
スマホは分解できないため、SoCに直接ヒートシンクを増設するといったことは難しいが、どう考えてもジサトラ的なアプローチとはいえ、外部から冷やしてみるとのは夏の課題としてちょうどいい。そんなわけで、勢いでネタを考えていたら編集担当からの「Xperia Z4をスマートに冷やす方法を考えて?」というオーダーからほどよく反れた気もするが、3回にわけて『Xperia Z4』を冷やしていく。
↑試作機が編集部に到着した際に計測した温度状況。製品版も同じ傾向だ。 |
まずSNSかウェブサイトでチラ見した「水に浸してベンチマークをするとスコアーがアップ! しかも大幅!」を試すことにした。単純に、SoCの発熱があるしきい値になると、保護のためにクロックダウンといった挙動をしていると思われるからだ。確認方法としては『CPU-Z』をインストールして、スモールアプリで負荷の高いウェブサイトを開くなどして遊んでいても、似たような動きを確認できる。
↑まず空冷状態のスコアー。『AnTuTuベンチマーク v5.7.1』(64bit)で39972スコアー。まぁフツーの数値でこれを基準値としよう。ただ、外気温の影響を受けている印象なので参考値だ。計測時の外気温は34度。 |
↑背面の上半分が基本的に熱をもつが、LEDライトとドコモロゴの中間あたりはもっともホットで、計測時は44℃だった。公開されていた分解モデルからすると、ちょうどSnapdragon 810のある場所になる。 |
↑氷を入れてキンキンに冷やした水につけて計測開始(すごい勢いで氷が溶けていくわけだが)。 |
↑スコアーは59194までアップ。つまり、ホットになる部分を冷却すれば、性能の向上が見込めるわけだ。ともあれ、全方位から冷やすともりもりっとスコアーアップすることは確定した。 |
↑『Battery Mix』で温度を見てみたところ16.5℃。小ネタとしては、氷水で全方位冷却してからしばらくは、金属パーツがキンキンに冷えているためかか、空冷でもしばらくの間はベンチマークスコアーは高めになりやすい。 |
↑『CPU-Z』の“THERMAL”にあるbmsの温度は19.2℃。 |
しかし、常時水冷にするというのはあまり現実的ではない。そこで、お手軽工作による冷却プランを考えた。何かしらでエアフローを生成して、熱をもりもりと奪っていけばいい。手元にあるアイテムから生み出されたのがこれだ。
↑USB電源駆動の12cmファンで冷やしてみるテスト。スコアーは55272。結束バンドで固定するのがよろしかったのだが、300ミリの結束バンドでは長さが足りなかった。あと、ホストケーブルで『Xperia Z4』のマイクロUSB端子から12cmファンに給電できないかしら?と思ったが、動作せず。 |
↑使用した12cmファンはこちら。 |
↑冒頭のセーラー服は柳瀬美月さん。ロケ地についたらなにやら撮影をなさっていたので、その場で出演交渉をした次第です。 |
といったように、外観を冷やせばベンチマークのスコアーアップを確認できた。第2回では、より実用的(?)な冷やし方を探る予定だ。
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