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冷やしXperiaはじめました ~あれこれどうにかしよう編~

2015年08月24日 18時00分更新

 第1回第2回と、少々ハードに使い倒すとアッチッチな『Xperia Z4』というか、Snapdragon 810をどうにしかしようとしてきたわけだが、とりあえず、冷やすことに重点を置いた結果、編集担当は「どうにか現実的な方法を……あ、油冷はだめ、そのZ4私物だからね」と言い残し、少し遅めの夏休みに旅立ってしまった。

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↑冷やしペリア、はじまりま……もう背面パネルをこじ開けて、直接、SoCの上にサイズのCPUクーラー『グランド鎌クロス3』を載せたい。

 それで、携行性を高めようと考えた。低予算なのでその辺にあるものを組み合わせる形で。しかし、このその辺にあるものを組み合わせるというのは、スマホも同じだ。いろいろな技術やパーツを組み合わせて生まれているのがスマホであり、低次元だがやっていることは同じ。同じなのだ!

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↑モバイルできる強制空冷システム採用型『Xperia Z4』。ヒートパイプで熱を側面に逃がしているので、SoCじゃなくてとにかく側面を冷やすことを重視している。これを見せたら、編集担当は現実逃避のためか旅立った模様。
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↑フィンガードとファンの隙間に結束バンドを入れてモバイルバッテリーを固定している。USBポート×2のタイプであれば、『Xperia Z4』を充電しながら冷やせる。
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↑AnTuTuベンチマーク v5.7.1(64bit)のスコアーは52206。自分の手も涼しいクールなシステムだと思うのだが……。

 もりもりと水冷や空冷で冷やす作戦は諦めて、スリムに冷やすことを考えてみた結果、サンコーレアモノショップで販売されている『スマートフォンクーラーパッド』を発見した。まずはこれをテストだ。

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↑サンコーレアモノショップ『スマートフォンクーラーパッド』を貼ったところ。ジャケットを装備させたら無意味になりそうである。
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↑スコアーは48493。ちゃんと効果はあるみたい。しかし、背面のビジュアルを損なうのはなんともだ。

 妥協案としては、すでにキンキンに冷やした状態であれば、しばらくの間はヒートパイプ内の液体が冷えているのもあってか、ベンチマークスコアーは高いままということは確認できている。

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↑写真のように冷やしペリアをはじめたあと、しばらく空冷でもベンチマークスコアーは高いまま。AnTuTuベンチマーク5連発は耐えるだろうか。あ、気温と水温を間違えると内部結露する可能性があるので、気をつけてほしい。見てやってみようという方は言わなくてもわかっていると思うが。エンジョイ自己責任だ! みんな自作PCで学んでいるハズ!!

 しかし、その作戦ではモバイルは難しい。というわけでソフトウェア側を見てみると、『Xperia Z4』には“STAMINAモード”と“低バッテリーモード”、“緊急省電力モード”が用意されている。

 “STAMINAモード”は動作を制限するアプリを決めたり、フレームレートや高画質モードをオフにするなどしてバッテリー駆動時間を延ばすもの、“低バッテリーモード”は“STAMINAモード”より各種機能をさらにオフにするもの。GPSのオンオフなどが設定可能だが、内部的にどうしているかは発表されていない。そして、“緊急省電力モード”は最小限の機能だけにするものだが、各種負荷が減る=SoCの発熱が減る=スコアーアップとも考えられる。

 というわけで、おもむろに“低バッテリーモード”でスコアーを計測したところ結果は48584。外気温が低いからかしら? と思って“通常モード”に戻したところ、スコアーは40682。“低バッテリーモード”であれば、スコアーアップはするようだ。なお、背面のSoCのある部分は“低バッテリーモード”でも40℃前後を軽くキープしていた。諦めよう。当初は電源管理で気になる温度が少しは下がるだろうと思っていたのだが。

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↑電源管理から低バッテリーモードをオンにできる。モバイルデータ通信やWiFi、GPSなどは任意にオンオフなどにも対応。
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↑低バッテリーモードでのスコアーは48584。さて。マスク制御下でなにがオフになってスコアーアップしたのか気になるところだが……ゲームモードとか用意できないんだろうか……。
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↑“低バッテリーモード”であれば小型のヒートシンクでもオーケーだろうということで、安心と信頼のAINEX製チップ用マルチヒートシンクをぺたり。ひとつだと置いたときにバランスが悪かったので、ふたつにした。
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↑スコアーは47044。ダメじゃあないか……。ただ、ベンチマークを連続してもスコアーはあまり下がらなかったので、長期運用向けかもしれない。

 といった実りがあるのか怪しい検証をしてきた結果、“低バッテリーモード”にすると温度はどうにもならないが、ベンチマークスコアーはアップすることがわかった。また、上記のように側面から熱を逃がす機構もあるので、アルミ製バンパーを用意し、本体とアルミ製バンパーの間に熱伝導シートを仕込むことでも安定性はアップすると思われる。

 途中、開発者モードに入ってあれこれ弄ることも考えたが、いちおうリスキーなことなので、そういった部分はきっと週間リスキー通信の面々の誰かがやってくれるだろう。彼らは自分よりもスマホのエキスパートたちだ。『DragonBoard 810』でなんとかしてくれるハズ。あれ、油冷も現実的な構造をしているし。

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↑DragonBoard 810のスパイ道具的な外観に惹かれます。

 まとめとなるが、Snapdragon 810搭載機の評価は、あらかたSnapdragon 810によって足を引っぱられている。おもに発熱によるパフォーマンスダウンでだが、それも冬になると単純に外気温が低いため、評価は変わるかもしれない。Snapdragon 820搭載機の登場はまだかしら……Snapdragon 809でもいいのだが……。

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