「高校生のTwitterユーザーのうち62.7%が複数アカウントを所持している」
花の高校2年生の3人組。写真左からえってぃ、たまちゃん、ななちゃん。 |
今年春に電通総研が上記の調査内容を発表して話題になりました。複数のTwitterアカウントや、LINE、Facebook、Instagramなどを使いこなす今どきの高校生は、いったいどうやってSNSを使い分けているのでしょうか?
都内の高校に通う現役女子高生3人から生の声をきかせてもらいました。
JKはTwitterの複数アカウントはやっぱり当たり前!
――Twitterのアカウントはいくつ持っているの?
気になるこちらの質問に、それぞれ「2つ」、「1つ」、「3つ」と答えてくれました。「3つ」と答えたななちゃんは、1つはジャニーズのファン活動用のアカウント。ジャニーズ関連の情報を発信したり、ファン同士でフォローしあって情報収集に活用しているそうです。
今回、インタビューに参加してくれた3人は複数アカウントといっても2、3個程度。ですが、「知り合いに5個くらいアカウントをもっている子もいる」ということ。そういったいわゆる裏アカウントを大量に所持している人については「何を言っているかわからない」と同世代であっても疑問はあるようでした。
ジャニーズのファン活動用にTwitterを使っているというななちゃん。 |
プライベートなTwitterは鍵をかけている
――Twitterにはどんなことをツイートしている?
女子高生たちがTwitterで投稿することは、学校のことや行ったお店のこと、場合によっては友人や先生の噂話もあるようです。そういうことをTwitteに公開してまずくないか? という疑問に対しては「基本的に鍵をかけている」という返し。
噂話や人に知られるとまずいことは友だち同士しか見られない鍵アカに、というのは常識らしいです。それでも、「アカウントに鍵かけていたのに先生に見られたと言っている子もいる」など、Twitter誤爆エピソードの話題は身近にあるようです。
Twitterは非公開設定が可能。ただし、フォローを承認してない人には「@」でリプライを送っても見てもらえないなど、通常の使い勝手と変わってきます。 |
クラスの名言を投稿するクラスbotとは
さらにTwitterについてはこんな使い方も!
「3人くらいでみんながパスワードを共有していてみんなが入れるアカウントがある」、「クラスの名言を流すクラスbotがある」。
つまり、Twitterのパスワードを共有して複数人でアカウントを共有するケースも当たり前ということです。
ここでいう“クラスbot”の場合、クラスメイトみんなでアカウントに参加し、誰かが発言したおもしろい言葉をツイートするというものでした。例ばえってぃは、ポロッと漏らした「アイラインの乱れは心の乱れ」という言葉がクラスbotに拾われたということ。クラスメイトの発言を共有することでコミュニケーションが盛り上げるようですね。
ポロッともらした「アイラインの乱れは心の乱れ」という言葉がクラスbotに流れたというえってぃ。 |
誰が投稿したかは「なんとなくわかる」でオーケー
――共同アカウントって投稿者がわからなくて混乱しない?
本来、企業アカウントなどを除いては個人での利用が想定されているTwitterでは、複数人でアカウントを利用していても誰の投稿かは特定できません。なので、「連続してツイートがあったときに、パッと見ると同じ人かなと思うけど言ってることが変で、違う人かなと気づくときがある」と、確かに混乱することもある旨を語っていました。
ですが、「言っていることでそのうち誰の発言かわかってくる」など、雰囲気で投稿者をある程度特定できると話すように、共同アカウントの場合、「たぶんあの子が投稿している」くらいの“なんとなく”感で、みんな不便を感じていないようです。
共同アカウントの場合、アカウントを共有している誰が発言した内容かはパッと見はわからない。※画像は編集部作成 |
LINEは連絡事項があるときに使うので、メールに近い
――Twitterの共同アカウントとLINEのグループトークってどう違う?
述べてきたように、Twitterは鍵をかけて内輪のみで利用するケースは多いようです。それってつまりLINEのグループトークと大差がないのでは?
そうきいたところ、「LINEはもうちょっと連絡が必要なときに使う」、「メールに近い感じ」ということ。
LINEといえばチャット感覚でメールよりもずっと手軽なコミュニケーションとして普及したツール。ですが、今どき女子高生にとっては、LINEがメールのようなものへと、感じる重みが少し変わってきているのかもしれません。
お菓子を食べながらクラスbotの話で盛り上がる3人。 |
Facebookは海外の友人とのコミュニケーションに
――Facebookを女子高生は使っているの?
若い世代の利用率があまり高くないというFacebookに関してはどうでしょう?
これも3人ともアカウントは持っているのですが、利用の仕方やつながっている友人が、LINEやTwitterとはかなり異なってきているようです。
「Facebookは学校の先生、習い事の先生ともつながっているし、あと海外の友だちともつながっている」と語ったのは、留学経験があるたまちゃん。ほかのSNSだと海外の友人は見つからないそうです。また、習い事でつながりがある年上がTwitterよりもFacebookをやっている人が多いため、必要にかられてという側面もあるようです。大人とも多く繋がっているため投稿内容はややかしこまって、「発表会がある」、「海外から帰ってきた」など人生のイベント的なことが中心だそうです。
留学で知り合った友人とFacebookでつながっているというたまちゃん。 |
Instagramは日記感覚
――Instagramにはどんな写真を投稿する?
Instagramも利用するという3人。どちらかというと投稿するより、モデルの公式アカウントや海外のアーティストなどをフォローして、見るほうが多いということ。
自分で投稿するときは、食べ物や動物、ネイルなど雰囲気がオシャレな写真を加工してアップ。アカウントに鍵をかけることもできるけど、プライベートが特定される投稿はほぼないからオープンで使用している場合も。
「アナログで日記につけるのは面倒だから、写真撮ってインスタとかLINEのタイムラインに残すことで公開日記にしちゃっている」と、Instagramは日記代わりという話もありました。
人気のお店のパンケーキの写真をInstagramに。『aillis』などを利用して加工しているということ。 |
イベントの写真はLINEのタイムラインに投稿
――写真を投稿するときInstagram、Twitter、LINEをどう区別している?
日記感覚とありましたが、撮った写真をどのSNSにアップするかはどうやって選んでいるのでしょうか?
これに関しては「体育祭とかイベントがあったときはLINEのタイムライン」だそうです。LINEのタイムラインの場合は、最大20件まで写真を投稿できるので、イベントで撮った大量の写真をLINEに残し、かつ友だちにも共有できるから一石二鳥なんですって。
「Twitterの場合は4枚」、「インスタは基本1枚」など、それぞれ画像に制約や特徴があるので、目的や写真の内容に応じて選んでいるようです。
以上、現役女子高生にきいたSNS事情でした。
映画『ビリギャル』のパネルと並んで有村架純ちゃんと同じポーズをするリアルJKたち。ありがとうございました! |
インタビューに協力してくれた3人は、基本的にリアルのつながりの延長線上でSNSを利用していました。Twitterは基本的に鍵をかける、共同アカウントも見られるのは友人間だけにする、など、オープンとクローズドを上手に使いわけることで、現役女子校生たちはSNSを器用に楽しんでいるように見えました!
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