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美少女JK社長・椎木里佳にヤフーが依頼 女子高生スマホをかわいくする”病みかわ”って何?

2015年06月11日 12時00分更新

 ヤフーの“女子高生のスマホをかわいくしようプロジェクト”は、ヤフーと女子高生起業家で有名なAMF椎木里佳代表取締役のJCJK調査隊とタッグを組んだプロジェクトだ。昨年2014年9月より会議を重ね、Androidスマートフォンのホーム画面を一括デザイン変更できる着せ替えアプリ『buzzHOME』の新着せ替えテーマをともに考案。2015年6月1日の9回目会議にて、ついに女子高生が考える“かわいいテーマ”が完成した。

 JCJK調査隊とは、現役女子高生の椎木里佳社長が率いる全国の中学2年生から高校3年生まで約80名が所属するマーケティングチーム。リアルな若者文化をリサーチすべく企業から依頼され、商品開発などの協力を行なっている。ヤフーも今回、女子高生の中でどんな“かわいい”が流行っているのかを依頼したというわけだ。

女子高生のスマホをかわいくしようプロジェクト

 最終的に生まれたテーマは2点。女子高生の日常をイメージして持ち物をアイコンにした「JK最強伝説」と、ふにゃふにゃしている感じがかわいい「ゆめみる少女よ病みをみよ 病んでる少女よゆめをみよ」の2つだ。

女子高生のスマホをかわいくしようプロジェクト
JK最強伝説
女子高生のスマホをかわいくしようプロジェクト
ゆめみる少女よ病みをみよ 病んでる少女よゆめをみよ

 こちらのテーマは“ゆめ”と“病み”両方の要素がコラボしているのが“かわいい”とのこと。ゆめはひらがな、病みが漢字なのがこだわり。今どきの女子高生たちは“病みがかわいい”のだ。略して“病みかわ”。病みかわとは何か。その謎を会議に出席していた女子高生たちにぶつけてみた。

女子高生のスマホをかわいくしようプロジェクト

「病みは『いま病んでる』、『まじ病む』とか、イヤなことあったら、病みって言葉を使う」(JCJK調査隊)

 病みポエム、溶けかかったアイコン画像、絆創膏を貼っているイメージ、それらがかわいいのだとか。

女子高生のスマホをかわいくしようプロジェクト

 テーマ決定に至る経緯では、“ゆめ”と“病み”というイメージは決まっていたものの、名前をどうつけよるかが会議の争点だった。「ゆめ・病みに対して、中二感・ポエマーな感じを出したい」、「いつまでも女子高生でいさせてほしい」、「JKの心の闇を表現する」などのイメージ案が出る。

「病んでみたけど、わたしの心は晴れないし、みんな世界からいなくなればいい」

「ゆめってなんですか、みんなどっかいけ」など、とにかくゆめ見て病んでる子はひとりになりたいことだけはわかった。

女子高生のスマホをかわいくしようプロジェクト

 さまざまな候補案が出るなか、「ゆめみる少女よ病みをみよ 病んでる少女よゆめをみよ」という提案に「おおぉー」っと歓声が上がると、満場一致で決定。韻を踏んでいるのと、ひらがなを多くして病んでる感を強く出しているが良いのだとか。

女子高生のスマホをかわいくしようプロジェクト

 デザインの最終調整でも、JCJK調査隊の細部へのこだわりはすごい。完成間近のテーマに対して、「カレンダーはもう少し溶け込みさせられないか」、「フォントがカッコよすぎるので、手描き感がほしい」など、好き嫌いをはっきり言う女子高生たちに大人たちはタジタジだ。

 アイコンひとつにしても、女子高生の持ち物を散らばせたテーマJK最強伝説では、スマートフォン画面に描かれているのは、女子高生の間でもっとも使われているアプリである『Twitter』を採用。ちなみに『Facebook』はなくてもいけるそうだ。

女子高生のスマホをかわいくしようプロジェクト

 黒板消しはバッテリーになっていて、残量が粉の量でわかるという仕組みもおもしろい。

女子高生のスマホをかわいくしようプロジェクト

 この日出席していた7人のJCJK調査隊のメンバー(1名、今春卒業して女子大生)は全員、iPhoneを使用。iPhoneはテーマで着せ替えできないけれど、Androidは着せ替えをできること自体を知らない女子高生が多いので、女子高生らしくかわいくできる点をアピールしたいという。

女子高生のスマホをかわいくしようプロジェクト

 最後に今回の活動をとおして、楽しかったことと大変だったことを聞いてみた。

「自分たちがいちばんかわいいとおもっているものを視覚化できたことが大変だけど楽しかった。女子高生のかわいいは抽象的、うまく言葉にできなくて、デザインしてもらったものが違くうと、言いづらかったが、最後は納得するものに仕上がった」(椎木代表)。

女子高生のスマホをかわいくしようプロジェクト
突然始まった自撮タイム

「人それぞれ、かわいいの価値観が違う。自分では思いつかなかったものがあり、いろいろな意見があって楽しかった。アイコンの位置を変えるだけで、雰囲気も変わる。それをみんながかわいいと思ってもらえるものに近づけるのが大変だった」

「自分のかわいい、それは自分だけにとってかわいいものかもしれない。世の中の女子高生にウケるか模索した」

「最初は何もない、ゆめかわ、病みかわのふわふわしたところから始まった。だんだん形になったのが楽しかった。今の女子高生のかわいいが再確認できた。逆に『みんなこういうの好きなのってずれてるかな』というのが自分の中にあった。みんなのかわいいに合わせるのが大変だった」

 JCJK調査隊も試行錯誤した様子がうかがえる。

女子高生のスマホをかわいくしようプロジェクト

 ただ女子高生の流行は変わりやすいもの。この日、採用された“病み”もすぐに過ぎ去ってしまうという。テレビで流行が取り上げられるころには、女子高生の中では終わっている。それでも、女子高生のことは女子高生に聞いてみるのがいちばんなのかもしれない。

女子高生のスマホをかわいくしようプロジェクト

■関連サイト
buzzHOME
JCJK調査隊Webサイト

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