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USB DACでハイレゾを出力してみよう:Xperiaで楽しむハイレゾの世界

2015年06月12日 09時00分更新

 『Xperia Z3 Compact』でハイレゾ音源を聴くには、標準搭載の“ミュージック”アプリで再生して本体のヘッドホン端子から出力するだけで完結しちゃうのですが、例えばハイレゾ未対応のiPhoneなどでハイレゾ音源を聴く場合は、外付けのポータブル・ヘッドホン・アンプ(ポタアン)を接続するのが主流です。

 それでは、Xperiaでは“ポタアン”でより高音質に再生できるようになるのか試してみましょう。

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↑今回は外付けのポタアン接続をテスト。

 用意したのはOPPOの『HA-2』という薄型ヘッドホンアンプ。いわゆるPCでいうUSB DACのバッテリー内蔵版ですね。iOSやPC接続はもちろん、Androidスマホとも接続できる仕様。最大384kHz/24ビットのPC音源、11.2MHzまでのDSD対応とスペックは最強クラスです。

 まず私物の『Xperia Z3 Compact』側の設定。USB DACへのハイレゾ出力は音楽再生アプリ側の対応が必須なんですが……。実はXperiaなら標準の“ミュージック”アプリでできちゃいます。

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↑Xperia Z3 Compactのアプリは標準の“ミュージック”。
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↑設定の“ハイレゾオーディオ”(USB)をチェック。

 ポタアンとの接続には、USB OTG仕様のケーブルで接続します。『HA-2』付属のケーブルを利用しました。

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↑OPPOの『HA-2』はUSB入力がマイクロUSBなので、OTG対応のマイクロUSB-マイクロUSBで接続。
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↑あとは『HA-2』側にヘッドホンを接続して完了。

 これだけで、『HA-2』に接続したヘッドホンから音がでます。前回と同じくハイレゾ音源はLisa『Rally Go Round』(FLAC形式、96.0kHz/24ビット)。そのサウンドは……。正直言って『Xperia Z3 Compact』のヘッドホン端子からの出力とは別格です。

 ボーカルの解像感が高く、エレクトリックギターとボーカルが距離感をもって分離します。低音も締まりが効いていてパワーも十分。Xperiaをプレーヤーにしてこんな音を出せるなら……。うーん、専用プレーヤーはいらないかもしれません。

 もうひとつ、マニアックな検証もしてみましょう。前回検証したオンキヨーのハイレゾ再生アプリ『Onkyo HF Player』(ハイレゾ出力は1000円)の機能も利用できます。実はこのアプリ、FLACやWAV、MP3などPCM系の音源を再生する際に、リアルタイムでDSD形式に変換して出力する機能があるんです。

  今回テストした『HA-2』はDSD信号を受ける機能があるので、設定を有効にして使ってみました。

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↑『Onkyo HF Player』の設定画面から“リアルタイムDSD変換”を有効にする。
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↑“DSD CONVERT”によるポタアン接続に成功。

 同じLisa『Rally Go Round』(FLAC形式、96.0kHz/24ビット)を再生すると、PCMからDSDの変換回路が入ってるせいもありますが……うん、これは違いますね。

 96.0kHz/24ビットのFLACオリジナルの音が高解像のみに徹してるのに対して、DSDはマイルドながら音の奥行き感がリニアで、また高域までナチュラルに伸びます。音の密度感を求めるなら、DSD変換で聞くというのはアリですね。

 『HA-2』と『Onkyo HF Player』を使えばXperiaでなくてもハイレゾ再生はできるのですが、やっぱり電車の中などで手軽に音楽を聴くのにポタアンを持ち出すのはちょっと手間です。なので、ふだんはヘッドホン端子に直挿しして聴き、本腰を入れてハイレゾを聴きたい時はポタアンを接続できる、Xperiaなどのハイレゾ対応スマホが最強ですね!

 さて次回は、一般的なハイレゾプレーヤーと音質対決などしてみたいと思います。

●関連サイト
ソニーモバイル
OPPO Digital Japan
Onkyo HF Player

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