週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

第6世代のAPU『AMD Aシリーズ(コードネーム:Carrizo)』正式発表!その実力を解説:COMPUTEX 2015

2015年06月03日 15時30分更新

 6月3日、台湾で開催中のCOMPUTEX TAIPEIにてAMDはコードネーム『Carrizo』と呼ばれる第6世代のAPU『AMD Aシリーズ』の正式発表を行ないました。

 

AMD-Carrizo_COMPUTEX2015
↑記者説明会で展示されていたリファレンスモデル。

CPUの型番は『AMD FX-8800P』

AMD-Carrizo_COMPUTEX2015

 AMDによると、PC市場のボリュームゾーンは、400ドルから700ドルとなっており、10万円以下のモデルが好まれているとのこと。特に400ドルから700ドルのノートPCがもっとも大きなシェアになっています。

AMD-Carrizo_COMPUTEX2015

  また、多くのユーザーはPCの使用目的として、ビデオや写真の管理といった“コンテンツマネージメント”、動画のオンデマンドやゲーム中継の視聴といった“ストリーミングビデオ”そして“オンラインゲーム”があげられます。こういった作業に最適化されたAPUが第6世代のAPU『AMD Aシリーズ』です。

 

AMD-Carrizo_COMPUTEX2015
↑第6世代『AMD Aシリーズ』のラインアップ。
AMD-Carrizo_COMPUTEX2015
↑第6世代Aシリーズの特徴は“SMOOTH”、“PREMIUM”、“INNOVATIVE”の3つ。

  ストリーミング動画については、ノートPC用のAPUとして初めてH.265に対応。フルHDを超える4Kや8Kの再生がスムーズに行なえるようになります。さらにH.265再生時のバッテリー消費量は約半分となり、充電なしで再生できる時間が延びているのもポイントとなります。

 

AMD-Carrizo_COMPUTEX2015
↑超高解像度の動画がバッテリー消費を抑えて再生可能。
AMD-Carrizo_COMPUTEX2015
↑60fps以上でもプレイバックがスムーズに。

 オンラインゲームに関しては、グラフィック機能としてRADEON R6/R7を内蔵。同価格帯でライバルとなるインテルのBroadwellとベンチマークで比較しても、高い数値となっています。400ドルから700ドルという低価格なノートPC向けのAPUながら、ゲームもじゅうぶん楽しめる性能となっています。

 

AMD-Carrizo_COMPUTEX2015
↑3DMark 11での比較結果。CarrizoがBroadwellを圧倒。
AMD-Carrizo_COMPUTEX2015
↑ゲーム中継用にプレイ動画をスムーズにエンコードして、ラグが少ないリアルタイムストリーミングが可能。

 Carrizoは4つのCPUと8つのGPUで構成されたAPUで、演算処理と動画性能を表すGFLOPsは800以上、さらにOpenCL 2.0をサポート。PCでの作業で処理が重い動画のエンコードや写真の編集といった作業が高速化されています。

 

AMD-Carrizo_COMPUTEX2015
↑低価格PCでもAdobeのPhotoshopやPremiereといった動作のヘビーなソフトがサクサクと使えるようになっている。

 さらに新しい機能として“ジェスチャーコントロール”に対応。機能を利用するために特別なカメラ機能や専用ソフトが不要。PCの前で手をかざすことで操作できるので、ゲームのコントローラーなどにも使えます。

 

AMD-Carrizo_COMPUTEX2015
↑ジェスチャーコントロール機能で、ハンズフリーPCを実現。

 CPUの出荷はOEMメーカー向けにはすでにスタートしており、東芝やレノボ、デルといったメーカーが採用しているとのこと。低価格かつ高性能なCarrizo搭載ノートPCの登場を期待しましょう。

 

AMD-Carrizo_COMPUTEX2015
↑すでに出荷が始まっているので、搭載PCが店頭に並ぶのも近い。
AMD-Carrizo_COMPUTEX2015
↑6つのメーカーへの提供が公表されています。

●関連サイト
AMD CPU情報(英語)

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります