インテルはタブレット向けSoC、Atom Z3700シリーズ(開発コードネーム:Bay Trail Refresh)についての説明会を開催。IFA2014、IDF14と海外のカンファレンスが続いた9月だが、改めて同社がタブレットに力を入れていることをアピールした。
Bay Trail Refreshは、前世代のBay Trail-Tのステッピング違いにあたり、従来(Atom Z3770Dなど)はC0ステッピングだったが、Bay Trail RefreshではB2/B3ステッピングとなったことで、アーキテクチャーは同じでも内蔵GPUの動作クロックが最大833MHzまで向上することができたという(Bay Trailは最大680MHz)。
さらに、IDF Shenzhenで既に発表済みだが、Bay Trail RefreshではZ3735(Z3736)D/E/F/GといったEntry SKUが追加されているのが最大のトピックだ。
なかでもZ3736F、Z3736G、Z3735F、Z3735Gの4SKUは、低価格な6層マザーボードで利用できるType3と呼ばれるパッケージを採用しており、安価なタブレットを製造しやすくなっている(上位のType4パッケージ製品では8層や10層の高密度基板が必要となり、そのぶコストもかかる)。
近頃はWindows 8.1 with Bingの採用で、低価格対帯(3~5万円台)でのインテルCPU搭載Windowsタブレットが増えており、今後はさらにその方針は強めていくということだろう。
また、Bay Trail Refreshの最上位Atom Z3795では、64ビット版Windows8.1をサポート。それ以外のSKUは、Windowsは8.1は32ビット、Android OSは32/64ビットに対応するという。つまり、Windows/Androidタブレットを同じハードで開発しやすくなり、でメーカーの製造コストはぐんと安くなり、100ドルタブレット量産体制も夢ではなくなるかもしれない。
そんなBay Trail Refreshだが、会場には参考展示品を含め、採用タブレットが4モデル展示されていたのでご紹介する。
まずは、Atom Z3735E(4コア/4スレッド、1.33GHz、最大1.83GHz)を採用するマウスコンピューターの8インチタブレット『WN801-BK』。『Office Home and Business 2013』が付属し、直販価格は2万3800円(税抜き)と破格。メモリーは1GB、32GB eMMCとやや物足りなさも感じるものの、Officeなしでは1万円ぐらいなのでは?と勘ぐってしまうほどの安さだ。
Geaneeブランドを展開するジェネシスホールディングスからも10インチタブレットと7インチタブレット『WDP-71』が参考展示。
プラスワン・マーケティングの『freetel Gaia』。こちらも参考展示だが、同社はSIMフリースマホの雄であることから、『ひょっとしてSIMフリー機なのでは?』と思ったが、残念ながら今回はWiFi通信のみとなるそうだ。
と、このように新規参入メーカーも増える傾向があり、新型AtomはWindowsタブレットのシェアを爆発的に加速させる存在になるかもしれない。
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インテル
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