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高級オーディオブランド『テクニクス』復活、成功の鍵はハイレゾにあり:IFA2014

2014年09月12日 07時30分更新

 パナソニックは、ドイツ・ベルリンで開催されたIFA会場にて、オーディオブランド『テクニクス』(Technics)復活の発表会を開催し、12月以降より欧州で展開する製品群を披露し、話題となっている。

 テクニクスと言えば1965年の『Technics 1』に始まる高級オーディオとして世界的に名の通ったブランドのひとつ。2008年に行われたパナソニックへのブランド統一により、テクニクスの名は一時廃止されていたが、現在のハイレゾを始めとする新しいムーブメントの広がりとともに、2015年の生誕50周年を前に、名門テクニクスのブランドを復活させる。

テクニクス
↑パナソニックのプレスカンファレンスでテクニクス復活の発表が行なわれ、会場は大きな拍手に包まれた。
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↑専門誌向け発表会では視聴室が設けられ、欧州中心に世界のメディアにデモが行なわれた。

 テクニクス復活第一弾となる製品は、リファレンスクラスに位置づけられる『R1シリーズ』(システム総額4万ユーロ/約550万円)と、プレミアムクラスにたる『C700シリーズ』(システム総額約4000ユーロ/約55万円)の2ライン。

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↑テクニクス『R1シリーズ』と『C700シリーズ』を発表。

 『R1シリーズ』は最高レベルの音楽の感動を届けるリファレンスモデルの位置づけとして、フルデジタルアンプの『SE-R1』、ネットワーク再生対応プリアンプ『SR-R1』、仮想同軸ステレオスピーカーで100kHzまでの再生に対応した『SB-C700』の3製品で展開。

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↑フラッグシップパワーアンプの『SE-R1』。フルデジタルアンプ“JENO”を搭載する。
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↑ネットワークオーディオコントローラー『SU-R1』。DLNAのほかUSB-DAC、USB再生にも対応している。
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↑リファレンススピーカーの『SB-R1』。超広帯域再生と広大な音場特性をもつ。

 『C700シリーズ』は音楽を愛するユーザーの願いを叶えるプレミアムモデルとしてフルデジタルアンプ『SU-C700』、ネットワークオーディオプレイヤーの『ST-C700』、ハイレゾへのアップサンプリング対応のCDプレイヤーの『SL-C700』、同軸スピーカーの『SB-C700』の4製品で展開する。

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↑インテルグレーテッドアンプ『SU-C700』。こちらもフルデジタルアンプ“JENO”を採用。
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↑ネットワークUSB、DAC/USBメモリー再生対応の『ST-C700』。
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↑High Res Re-masterにも対応するCDプレイヤー『SL-C700』。
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↑同軸平板2wayユニット採用のスピーカー『SB-C700』。

 テクニクスにはジャズピアニストの小川理子氏がディレクターとして参加し、世代を超えて伝わる音楽の感動や情熱を突き詰めた音作りを探求。2010年のテクニクスブランド生産終了後も蓄積を続けてきた音響技術を採用したほか、独自技術で作り上げたフルデジタルアンプなど、独自技術を多数搭載する。

 プレイヤーとアンプの接続は『テクニクス・デジタル・リンク』というLANケーブルを利用した独自の双方向デジタル伝送を用い、ジッタレスのピュアなハイレゾ信号の伝送とボリューム操作等のコントロール信号も機器間で連動させることを可能としている。

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↑発表会でブランド・フィロソフィーの案内役を務めたジャズピアニストの小川理子氏。自身のピアノ演奏をバックにテクニクスブランドの発表を行なった。アーティストと技術者の顔をもち、経営幹部として成長戦略を担っていく。
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↑独自の『テクニクス・デジタル・リンク』による伝送方法で音の劣化を防ぐ。

 ヨーロッパ(特にドイツ)でファンの多い名門ブランドの復活の歓迎と共に、オーディオ人気の復活を象徴するものとしてファンを沸かせたニュース。日本向け製品展開の続報にも期待したいところだ。

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Panasonic

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