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ジャカルタにも“スマホビル”や“アキバ”があった

2014年07月09日 12時00分更新

 東南アジア各国の中でもIT関連の消費が急増しているインドネシア。今回はジャカルタの秋葉原と呼ばれる電脳ビルを訪問してみました。果たしてどんなものが売られているのでしょうか?

ジャカルタ
↑ジャカルタにもアキバがあった!

 ジャカルタには『ITC』モールと呼ばれる、IT製品を扱う電脳系のビルがいくつかあります。その中でもジャカルタの“スマホビル”と呼ばれる『ITC Roxy Mas』を1年半前の2012年2月に訪問。ところがジャカルタにはそこに匹敵する大きさのITCモールが他にもあるとのこと。それが『ITC Mangga Dua』です。

ジャカルタ
↑交通アクセスも便利な『ITC Mangga Dua』。

 Mangga Dua(マンガ・ドゥア)はジャカルタのアキバとも呼ばれ、Roxy Masと並び有名なところです。実は前回ここを訪問しなかったのは交通アクセスが悪かったからからなのですが、今回の訪問時には鉄道の『Kota』駅から専用レーンバスが開通しており、バス停で2駅と便利になっていました。ただしこのバス、本数が1時間に数本と少ないのが難点。実はMangga DuaへはKota駅から歩いても15分くらいで到着できるようです。暑い中を歩いてもモールの中は冷房が効いていますから、徒歩で行くのも悪くはないかもしれません。

ジャカルタ
↑6階立てのフロアーはIT関連のお店がいっぱい。

 Mangga DuaはG/F(日本の一階)から5/F(日本の6階)までの6階建て構造。開放的な真ん中の吹き抜けを囲んで、IT関連製品のお店がずらりと並んでいます。ビルの外からは想像できないほど多数のお店が入っているんですね。これら全てのお店を見て回ったらたっぷりと半日くらいかかりそうです。

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↑下のフロアーはカメラ屋が多い。
ジャカルタ
↑GoProなどIoT関連製品も。

 中に入って最初に目につくのがニコンやキャノンなどの看板。G/F(日本の一階)と1/F(同二階)にはカメラ屋が多く集まっているんです。売られているのは大半が日本のカメラなので目新しいものはあまりありませんが、海外メーカーのコンデジなど日本で見かけないものもちらほら。またGoProなどのアクションカメラやスマートフォンとWiFi接続可能なワイヤレスカメラなどの取り扱いも目立っています。

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↑PCのお店は各フロアーにずらりと並ぶ。

 1/Fから上に上がっていくと、徐々にPCのお店が増えてきます。レノボ、ソニー、エイサー、サムスン電子、東芝などのロゴを掲げたPC店舗は各フロアーの半分以上を占めるほど。ジャカルタのアキバと言われる所以はここにあるわけです。ジャカルタでもここまでノートPCが集まるビルはここしかありません。

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↑サムスンの店もタブレットがメイン。

 でもサムスン電子やレノボなどはスマートフォンも出していますよね。ということでお店に入ってみると、たとえばサムスン電子の店舗は同社のノートPC「ATIV」シリーズやタブレットを店頭の目立つ位置に置いているお店がほとんど。スマートフォンのGALAXYシリーズを置いていないお店もあるほどで、品ぞろえはノートPCとタブレットに特化しているようです。

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↑謎タブレットも各社いろいろ。

 また無名メーカーのタブレットもよく見かけました。インドネシアの地元メーカーの製品らしく、価格はいわゆる中華パッドと同等。ですが品質はかなり良くなっているらしく、1万円以下で買える製品も多くあります。

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↑ソニーの正規店も入っている。

 Mangga Duaはビル内の雰囲気から、怪しいお店ばかりという印象を受けるかもしれません。ところがメーカーの正規店販売店もちゃんと入っているんですよ。このソニーのお店はオフィシャルストア。高い買い物をするのなら値段が若干高くてもやはり正規店のほうが安心ですよね。まぁさすがにノートPCをジャカルタで買う人は多くはいないと思いますが、旅行中や出張中に壊れてしまって急いで代替機が必要、なんてときはこの手のお店に行けば安心です。

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↑アップルの正規店ではSIMフリーiPhoneも。

 そしてアップルの正規代理店も複数入っています。MacBookやiPadはもちろんのこと、iPhoneもSIMフリー品が販売されています。ちなみに定価はiPhone5sの16GB/32GB/64GBがそれぞれ10,499,000/11,999,000/13,599,000インドネシアルピアとのこと。

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↑スマホのお店もちらほらと発見。

 ビル内はPC系のお店が一番目立つものの、スマートフォンを販売する店もいくつか入っています。こちらは大手の携帯電話専門量販店でしょうか。サムスン電子、LG、ソニーモバイル、ノキア、HTCそしてiPhoneも販売されていました。

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↑独立系のスマホ屋はお客さんがいっぱい。

 このMangga Duaを訪問したのは土曜の午後、それにしてはお客さんの入りはまぁまぁといったところでした。ジャカルタでも人気のIT製品はスマートフォンにシフトしているのでしょうか。上のフロアーにある独立系の小さいスマートフォンのお店が集まるエリアに行ってみると、確かにそこにはお客さんがかなり集まっていました。やはり今の時代、スマートフォンのお店の数が集客に大きく影響するのでしょう。

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↑プリペイドのモバイルルーターはBolt!がオススメ。

 ところでジャカルタ滞在中の通信環境は、空港でプリペイドSIMを買えば安い料金でデータ通信を利用できます。ですが速度は3Gで実測数Mbps程度しか出ません。実はエリアはジャカルタのみとなりますがBoltというキャリアがLTEを開始しており、モバイルルーターもプリペイドで購入できます。訪問時はルーターと8GB利用できるSIMがセットで299,000ルピア、約2600円と格安。なおSIMはオンラインで自分でユーザ登録が必要。お店でやってくれそうならばお願いしてみましょう。そのためには愛想のいい店員さんのお店を選ぶのがコツです。

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↑ゲーム関連のお店はわずか。

 さてIT系のお店ではずせないのがゲーム機器関連のお店。ところが各フロアーを回ってみたものの目立ったお店は1軒程度。ジャカルタではゲーム機を買ってゲームするユーザーは少ないのでしょうか?なお日本のフィギュアも置いてありました。

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↑ケーブルやメモリを忘れたときもここなら買える。

 そしてUSBケーブルやSDカード、またコンセントの変換アダプタなどももちろん売っています。日本から持ってくるのを忘れたときなど、街中だとそれらアクセサリを売っているお店が実はあんまりないんですね。でもここに来れば確実に買えるわけです。

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↑買物が終わったらフードコートで一休みできる。

 そして最上階にはフードコートがありますし、各フロアーにも軽食コーナーがあるので買物が終わったあとに食事したり休憩することも可能です。特に夏の昼間は外を歩くと暑さで体力を消耗してしまいます。夕方までここでまったりと時間をつぶすのもいいかもしれませんね。

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↑オーディオ系も充実、Roxy Masとセットで訪れたい。

 他にもオーディを関連のお店が1つのフロアーに集まっています。真空管アンプなども売られていましたが、筆者はこの方面は詳しくないのでどの程度のものかは不明。とはいえこの手のものが好きな人には興味深い製品が並んでいるかもしれません。Roxy Masでスマートフォンを見てからMangga DuaでPCやタブレットを見る、なんて具合に2箇所をハシゴするのもよいでしょう。

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↑Roxy Masがすごいことになっている。

 その“スマホビル”のRoxy Masのほうですが、1年半前はブラックベリーが全盛でした。ところが今回訪問してみるとブラックベリーは数を減らし、その分増えていたのは地元ブランドのスマートフォンとノキア。さらには中国のオッポ(OPPO)の店が乱立。同じく中国のVivoがどーんと広告を出すなど状況は大きく変わっていました。もはやインドんネシアもスマートフォン全盛時代を迎えたようです。このジャカルタのスマートフォンの最新のお話は、また別の機会にまとめようと思っています。

山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局

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