KADOKAWAは、アジア10ヵ国で展開予定の海外コンテンツ・スクール事業の本格参入を発表しました。事業の企画・運営はKADOKAWA完全子会社のKADOKAWA Contents Academy株式会社が担当します。
今回の事業は、“クールジャパン”や“オタク文化”といったキーワードで表現される日本のコンテンツ文化を世界に発信および質の高いクリエイターの養成が目的となっており、アジア圏内で展開されます。まずは台湾とシンガポールでスタート。そのほか、インドネシアやマレーシアなどの国々にも進出予定です。
カリキュラムやコースの内容は各国のルールに則ったものとなりますが、現在予定されているコースは“アニメーター”、“マンガ”、“キャラクターデザイナー”、“カードゲームイラストレーター”、“ノベルス小説”、“タレント声優”の合計6種。とくに「漫画家コースと声優コースは海外でも珍しく、またカードゲームのイラストを描ける人材の世界需要も高まっている」(KADOKAWA Contents Academy社長 古賀鉄也氏)とのこと。
そのほか、もともとの力量にあった段階からコースを選択できたり、メインのコースと並行しながら進められるオプションコースも用意します。
また、学校の形態も国によって異なります。たとえば、台湾の場合は300〜400人ほどの生徒が収容可能な学校を設立したのに対し、シンガポールでは現地の国立大学でのカリキュラムとして提供されます。ほかの国でもこの2モデルを基本として、展開される予定です。
台湾の校舎の様子 |
シンガポール国立大学 |
本格参入にあたり、KADOKAWAの角川歴彦会長は「日本のコンテンツは、多くのものは海賊版としてだが、アジアでたくさんの支持を得ている。クールジャパンコンテンツを大量に保有するKADOKAWAとして、それを最大限に生かせるのが今回の学校事業だと考えた」と語り、「楽しく学べる学校にしたい。また、この学校で得られる数々のノウハウを生かし、また新しいコンテンツをつくり出してほしい。そして、またKADOKAWAという場で活躍してくれると嬉しい」と大きな期待をよせました。
↑説明会の冒頭で挨拶をする角川歴彦会長。 |
↑会場には紀伊國屋書店やブシロードなどの協力企業、各国の大使館や団体の代表者が集まった。 |
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