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新CPU『Core M』や4コア4GHz CPUがベールを脱いだインテル基調講演レポ:COMPUTEX2014

2014年06月03日 20時25分更新

 台湾で開催中のCOMPUTEX TAIPEIにて、インテルは基調講演を行なった。講演では、複数のプロダクトについて発表されたが、なかでも注目を集めたのが、14ナノプロセス世代の『Broadwell』を採用したモバイル用のプロセッサー『Core M』だ。

 

新CPU『Core M』や4コア4GHz CPUがベールを脱いだインテル基調講演レポ:COMPUTEX2014

↑基調講演に登壇したインテル社長Renee James氏。

 今回発表されたCore Mは、モバイル向けの『Broadwell-M』と呼ばれていたプロダクト。ノートPCやタブレットへの登載がメインで、10ワット未満の省電力設計になっておりファンレスでの製品設計が行なえるとのこと。

新CPU『Core M』や4コア4GHz CPUがベールを脱いだインテル基調講演レポ:COMPUTEX2014

↑James氏が持っているのが、Core Mを登載した厚さ7.2ミリのリファレンスモデル。

 基調講演の前日に行なわれたASUSの発表会で発表された超薄型2-in-1の『Transformer Book T300 Chi』も、ASUSの発表会では“The Latest Intel Processor“とアナウンスされていたが、基調講演で正式にCore M搭載モデルあることが明かされた。

新CPU『Core M』や4コア4GHz CPUがベールを脱いだインテル基調講演レポ:COMPUTEX2014

↑ASUSのTransformer Book T300 Chi。Core Mにより極薄化を実現している。

新CPU『Core M』や4コア4GHz CPUがベールを脱いだインテル基調講演レポ:COMPUTEX2014

↑『Core M』と、企業のブランド『Core M vPro』の2ブランドで展開する。

 Core M搭載モデルは14年末の登場を予定しており、今後も採用ノートPCやタブレットが数多く発表されると思われる。

 さらに、デスクトップ向けには、Devil's Canyonのコードネームで知られる『Core i7-4790K』を発表。スペックなどの詳細は記事(関連ページ)を参照してほしいが、James氏がジョークで「基調講演の場でオーバークロックにピッタリとはいえないけど……」と言うほど、PCゲームやオーバークロックが好きなユーザーに向けたハイエンド仕様となっている。

新CPU『Core M』や4コア4GHz CPUがベールを脱いだインテル基調講演レポ:COMPUTEX2014

↑Devil's Canyonはインテル初の4つのコアが4GHzで動作するプロセッサー。

新CPU『Core M』や4コア4GHz CPUがベールを脱いだインテル基調講演レポ:COMPUTEX2014

↑今後は『Core M』を加え、5つのブランドで展開される。

 スマートフォンやタブレット向けにはふたつの大きな発表があり、ひとつは3月にバルセロナで開催されたMWCでも発表された、モデムプロセッサー『XMM 7260』について。XMM 7260は単なるLTE対応ではなく、キャリアアグリゲーションなどのLTE-Advancedにも対応する。台湾でもLTEサービスが始まったこともあり、XMM 7260を登載したASUSのタブレットを使って動画のストリーミングでもが行なわれた。

新CPU『Core M』や4コア4GHz CPUがベールを脱いだインテル基調講演レポ:COMPUTEX2014

↑台湾では契約者向けのLTEサービスがスタートしている。

新CPU『Core M』や4コア4GHz CPUがベールを脱いだインテル基調講演レポ:COMPUTEX2014

↑ASUSのJonney Shih会長(右)とストリーミングで放送された映画『KANO』の馬志翔監督。

 XMM 7260はFDD-LTEだけでなくTD-LTEにも対応するなど、マルチバンドで使える強みもあり、インテルCPUを登載したスマホやタブレットと組み合わた製品が増えていきそうだ。

 さらにCPUと3Gモデムプロセッサーを統合したプラットフォーム『SoFIA』についての進展も発表。現状では発展途上国などにフォーカスしたローエンドモデル用のプラットフォームだが、2015年前半にはクアッドコアCPUとLTEモデムを組み合わせた、ハイエンド向けのプラットフォームも提供するとのこと。

 

新CPU『Core M』や4コア4GHz CPUがベールを脱いだインテル基調講演レポ:COMPUTEX2014

↑2014年の第4四半期には、Atomプロセッサーと3Gモデムを組み合わせたSoFIAプラットフォームを投入する。

 そのほか、データセンター向けのSSD『Intel Solid-State Drive Data Center Family for PC』の紹介や、1月にラスベガスで発表された、3Dカメラモジュール『RealSense』のデモが行なわれた。

新CPU『Core M』や4コア4GHz CPUがベールを脱いだインテル基調講演レポ:COMPUTEX2014

↑PCIエクスプレススロット接続のSSD。2014年の第3四半期に発売予定。

新CPU『Core M』や4コア4GHz CPUがベールを脱いだインテル基調講演レポ:COMPUTEX2014

↑左下にあるのが製品版の『RealSense』。James氏が手に持っているのは組み込み用のプロダクト。

新CPU『Core M』や4コア4GHz CPUがベールを脱いだインテル基調講演レポ:COMPUTEX2014

↑RealSenseを使ったデモ。顔の向きだけでなく、口や目などの表情、眼球の動きまでトレースしてアニメーションに同じように反映される。

新CPU『Core M』や4コア4GHz CPUがベールを脱いだインテル基調講演レポ:COMPUTEX2014

↑RealSenseを使ったアプリコンテストを開催。優勝賞金は100万ドル。

 スマホからタブレットやPC、さらにはデータセンター用までと、幅広くプロダクトを展開しているインテルらしい講演内容だったが、デスクトップ向けのBroadwellの存在や、さらにSkylakeと呼ばれる次世代のプロセッサーについてはアナウンスはなし。今後はインテルがデスクトップ向けのプロセッサーをどう展開していくのかポイントとなりそうだ。

●関連サイト
インテルリリースページ

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