パソコンはもちろん、スマホ、タブレット、携帯ゲーム機など身の回りに増え続ける無線LAN対応製品。出張先や旅行先のホテルでそれらを利用しようとしたときに、3GやLTEの電波状態が悪かったり、有線LANしか利用できなかったり、無線LANが用意されていても期待したほどのスピードが出なかったりと、意外と困ることが多いものです。
そんなトラブルをまとめて解決してくれるのが、携帯用無線LANルーター。ホテルの有線LAN端子と接続するだけで、その場で無線LAN環境を構築できる製品です。最近ではトラベルルーターやホテルルーターとも呼ばれ、数多くの製品が登場しています。
プラネックスの『ちびファイ』はトラベルルーターの定番シリーズですが、今回非常に画期的な製品が登場しました。その名は『ちびファイ3』です。
ちびファイ3 MZK-DP150N |
通常価格:2680円 |
リップクリームサイズのトラベルルーターが多いなか、『ちびファイ3』は一見ちょっと大きめの製品のように感じるかもしれません。実際に従来製品の『ちびファイ2』に比べると、体積にして約3.2倍大きくなっています。実はこの大きくなった部分には、電源が内蔵されているのです。このことが『ちびファイ3』のトラベルルーターとしての使い勝手を、非常に便利なものにしているわけですね。
左から『ちびファイ MZK-RP150N』『ちびファイ2 MZK-UE150N』『ちびファイ2ac MZK-UE450AC』『ちびファイ3 MZK-DP150N』。 |
本体背面には電源プラグが備えられる。これひとつで使い勝手はグーンとアップ。 |
電源プラグは収納式なので、持ち運び時も邪魔にならない。 |
これまでのトラベルルーターはUSB充電器やモバイルバッテリーから電源を供給する必要がありました。そのためトラベルルーターがどんなに小型でも、一緒にUSB充電器やモバイルバッテリーを携帯する必要があり、ただでさえ荷物の多い出張や旅行の際に、荷物が増えてしまうということになります(LANケーブルは有線LANを利用できるホテルの場合、たいていは用意されています)。
『ちびファイ』の場合、本体とは別に充電器、USBケーブル、LANケーブルが必要になる。 |
『ちびファイ2』『ちびファイ2ac』の場合、USB充電器とLANケーブルが必要。 |
『ちびファイ3』なら本体とLANケーブルだけで利用可能。LANケーブルがホテルに用意されていれば、本体のみの持ち運びでOK。 |
電源を内蔵したため、セットアップもきわめてシンプルになりました。(1)本体のLANポートにLANケーブルを接続し、(2)そのまま本体をコンセントに差し込む……。これだけで外出先で手軽に高速な無線LAN環境を構築できます。
さて、歴代『ちびファイ』シリーズを実際にビジネスホテルで使いはじめるまで、どれくらいの時間がかかるのかを試してみましょう。
いかがでしょう? このように『ちびファイ3』なら約5秒という短時間でホテルの部屋での無線LAN環境構築ができます。USBケーブルやUSB充電器がなくても利用できるという特徴は、持ち運び時だけでなく実際に利用するときにもメリットとなり得ます。ホテルの部屋に入って一刻も早くインターネットを使いたい! という要望も『ちびファイ3』なら叶えてくれるのです。
■4製品揃った『ちびファイ』シリーズの違いは?
この『ちびファイ3』の登場で全部で4ラインアップとなった『ちびファイ』シリーズですが、それぞれどんな違いがあるのか? ここで各製品の特長をまとめてみましょう。
製品名 | ちびファイ MZK-RP150N | ちびファイ2 MZK-UE150N | ちびファイ2ac MZK-UE450AC | ちびファイ3 MZK-DP150N |
サイズ(WxHxDmm) | 42x15x55.2 | 64.5x15.2x22.7 | 66x15x23 | 30x45x55 |
重量 | 27g | 20g | 21g | 55g |
最大通信速度 | 150Mbps | 150Mbps | 433Mbps | 150Mbps |
付加機能 | コンバーター 機能 | 有線LAN アダプター機能 | 802.11ac対応 | 電源内蔵 |
『ちびファイ3』は、従来製品にあったコンバーター機能や有線LANアダプター機能は備えられていませんし、IEEE802.11acのような最新規格に対応しているわけでもありません。逆に言えば、電源を一体化し、機能をシンプルにしたぶん、手軽に持ち運べて、出張先や旅行先のホテルで手早く無線LAN環境を構築できることに特化した製品と言っていいでしょう。
今度は通信速度を見てみましょう。ビジネスホテルで『ちびファイ』シリーズ各機種のインターネットへの接続速度を計測してみました(速度計測には『OOKLA SPEEDTEST』を使用、グラフの数値は10回計測したときの平均値)。
今回のテスト環境では、IEEE802.11acに対応した『ちびファイ2ac』が頭ひとつ抜けているものの、ホテルに用意された有線LAN自体がさほど高速ではなかったため、2.4GHz帯のIEEE802.11nベースの3製品とあまり体感できる差はありませんでした。それでもホテルの無線LANサービスよりは高速なため、手軽かつ快適にインターネットを楽しみたいなら、携帯用無線LANルーターのメリットは十分にあります。
最新のIEEE802.11ac機器を使って、可能な限り高速にインターネットを楽しみたいなら『ちびファイ2ac』が唯一の選択肢になりますが、とにかく手軽さやシンプルさを求めるなら『ちびファイ3』が最適な製品と言っていいでしょう。
■ちびファイ3のもうひとつの使い方とは!?
なお、この製品について個人的にはトラベルルーターとしてだけでなく、もうひとつの使い道にも注目しています。それは家庭内で無線LANルーターに電波が届きにくい部屋に設置するという、補助的なルーターとしての利用です。
住宅の形や、壁や柱などの材質によっては、リビングなどに無線LANルーターを設置しても、離れた部屋では快適に無線LANを利用できないことがあります。家庭内の各部屋にLANが配線されている場合、それぞれの部屋に無線LANルーターを設置することもできますが、通常のルーターだとどうしても本体の置き場所や電源ケーブル、ケーブルなどの取り回しに気を使う必要があります。
しかし、このちびファイ3なら本体を直接コンセントに挿して、LANケーブルを接続するだけと、非常にコンパクトにまとまります。
『ちびファイ3』なら電波状態の悪い部屋でも置き場所に困らずに設置できる。 |
なお、ご自宅の各部屋にLANが配線されていない場合、ルーターから離れた部屋の無線LANの電波状態を向上させるには、無線LAN中継器『忠継大王』を使うという手もあります。
■旅先での無線LAN構築は『ちびファイ3』におまかせ!
LANケーブルを接続し、コンセントに挿しこむだけと、とにかく手軽に設置可能な『ちびファイ3』。出張が多いビジネスマンや旅行好きの方にはもちろん、家庭内での無線LANの電波状態にお困りの方にもオススメです!
最後に耳寄りな情報です! プラネックスによれば『ちびファイ3 MZK-DP150N』の発売を記念して、2014年6月16日~27日の間、大手通販サイトのアマゾンにて特別価格2280円(税込)で販売するとのこと(限定1000台に達した時点で終了)。同製品を格安の割引価格で入手できる大チャンスをお見逃しなく!
(2014年6月20日17時49分追記)1000台限定発売記念キャンペーンは終了しました
PLANEX 11n/g/b対応150bpsコンセント直挿型無線ルータ『ちびファイ3 MZK-DP150N』
メーカー名:プラネックス
通常価格:2680円
発売日:2014年6月16日
製品公式サイト
PLANEX ( プラネックス ) ストア
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