PCゲームのダウンロード販売サイト『Steam』のゲームレビュー連載、第18回目は可愛いグラフィックとは裏腹に本格的なアクションアドベンチャーとRPGの両方を楽しめるゲーム『Child of Light』を紹介する。PS4やWii U、Xbox Liveでも発売されているため、ご存知の人も多いだろう。
『Child of Light』
●Ubisoft
●Steam販売ページ(関連サイト)
Child of Lightは、失われた王国レムリアの王女・オーロラが主人公のアドベンチャーRPGだ。じつは前情報を全く入れてなかったので、面白そうなアクションゲームだと思ってジャケ買いしたところ、遊んでみたらRPGだったのでちょっと驚いた。
ゲームの操作方法はキーボードとコントローラーの両方に対応している。
筆者がプレイしたかぎりではアクション部分でシビアな操作は要求されなかったため、キーボード操作でも問題なくキーボード操作で遊んでいるぞ。
■ 夢の世界を旅して……
ゲームを開始すると、おとぎ話のようなイラストのストーリーのあとに幻想的で美しい世界が映し出される。オーロラを操作して、この不思議な世界での冒険を始めよう。
なお、ステージに“死にゲー”にありがちな即死級の罠はないため、アクションゲームが苦手な人でも安心して操作方法を覚えていける。
最初は“WASD”キーでの移動と、“E”キーをつかったアクションがメインになる。
おどろおどろしい世界をどんどん進んでいき、日光が降り注ぐ美しい木の下で“ホタル”に出会えば、移動方法を覚えるチュートリアルは終了だ。
ここからはオーロラの操作だけではなく、ホタルも操作しての謎解きアクションが始まっていく。
■ ホタルの光で仕掛けを解こう!
オーロラはキーボード操作だが、ホタルはマウスで動かしていく(コントローラーでは左右のアナログスティックを使った操作になる)。
まずはホタルの操作に慣れるために、花から飛び出す5つの光を集めてみよう。オレンジ色の光から順番にホタルで集めていくと、最後にHPとMPが回復できる光が飛び出すぞ。
RPGのバトルで傷ついた体をアクションステージのこの光で癒やすのだが、この段階ではHPもMPも表示されていないため「なんでこれ集めるんだろう?」と思っていたのはナイショだ。
また、ホタルなのでもちろん暗い道を光で明るく照らすこともできる。
ほかにもオブジェクトを光で照らし、シルエットを使った仕掛けを解いたりもする。
とくに難しいところはないが、オーロラとホタルを協力させてステージの先へと進んでいくのが『Brothers』(関連記事)のようでなかなか面白い。
■ いきなりRPG!
ホタルと協力して先へ進んでいくと、伝説の剣のようなアイテムを手に入れた。頭のなかで「チャラララー♪」というファンファーレが鳴り響く。
そして、まさかのいきなりバトルである。今までアクションゲームだと思っていただけに、急にアクティブタイムバトルシステムのようなゲージが表示されてビックリした。
Child of Lightのバトルシステムは、タイムライン上に各キャラクターの行動順がアイコンで表示されるというものだ。アイコンはキャラクターの素早さに応じて左から右へと移動し、“キャスト”部分に到達すればコマンドの入力、その後メーターの端まで辿り着くとコマンドが発動する。
王女の剣を喰らえー!!!
レベルもあがったぞ。
アクションとRPGの融合。ふと『ヴァルキリープロファイル※』を思い出した。
※1999年に『プレイステーション』で発売されたRPG。Child of Lightと同じように探索は2Dのアクション、バトルはシンボルエンカウントになっていた。
■ スキルツリーと宝石(オキュライ)システム
レベルが上がると、ステータスの上昇とともにスキルポイントが手に入る。最新だ。最新のRPGシステムである。
キャラクターはそれぞれ独自のスキルツリーを持っており、スキルポイントを消費して新たなスキルやステータスアップ(パッシブスキル)を獲得していく。オーロラは魔法攻撃である“一番星”を覚えるとこのあとの戦闘がグッとラクになるぞ。
また、武器や防具の代わりに“オキュライ”と呼ばれる宝石を装備するシステムがあり、これらの宝石を装備することで属性への耐性や攻撃力アップなどのステータス上昇が見込める。
さらにゲームを進めるとこのオキュライを合成して新たなオキュライを作成できたりと、複雑ながらも面白くなっていく。
■ ホタルと協力してバトルに勝て!
タイムラインを使ったこのバトルでは、“妨害”という面白い仕組みが採用されている。アイコンがキャストゲージ部分にある敵を攻撃すると、妨害が発生して相手のタイムラインをウェイトの中盤まで戻すことができるのだ。
ホタルを敵にあわせ、光を発動させると敵がタイムラインを進む速度を遅くできるため、うまく調整すれば「ずっとオーロラのターン!」みたいなことができる。
もちろん敵が複数になればできなくなるが、こちらも仲間が増えるのでうまく連携させてずっとオーロラのターンを続けよう。
コマンドによっては、入力後にキャストゲージ部分の進行がかなり素早く進むものもあるため、コマンドの選び方によってバトルを有利に進められるぞ。
■ アクション部分もどんどん凝っていく!
このままだとただの2DアクションもあるRPGだが、ストーリーを進めていくとアクションステージの仕掛けも難しくなっていく。
光を使った仕掛けでは、パートナーのホタルが大活躍だ。一度だけの謎解きに終わらず、さまざまな方向からの謎解きを楽しめるうえ、それが美しいのだからたまらない。キレイだからこそ、解く楽しさと見る楽しさを味わえるのだ。
また、最初のボスを倒すとオーロラが空を飛べるようになる。
こうなると探索できる範囲がグンと増えるため、ダンジョンの分かれ道では選んだ先が行き止まりじゃないとホッとしない人たちも思う存分楽しめるようになるだろう。
探索のコンプリート状況も、マップを見れば分かるようになっていて嬉しいかぎりだ。
もちろんストーリーが進めばそれだけ強大な敵が出てくるようになるぞ!戦闘はシンボルエンカウントのためある程度は回避できるとはいえ、しっかりとザコ敵を倒してキャラクターを育てておきたい。
2Dアクション&RPGと知っていればあまり驚きはないだろうが、どちらもしっかりとつくられているので好感がもてる。また、RPGもただコマンドを選択するだけではないアクション性の高いもののため、RPG好きはもちろん。RPGから離れていた人にもオススメだ。
『Child of Light』
●Ubisoft
●14.99ドル(2014年4月30日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows
ジャンル RPG
●著者
篠原 修司
Steamのプロフィールページ:Steam コミュニティ :: KiDD
個人ブログ:デジタルマガジン
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