2013年11月より試験運用していた、スマホアプリでハイヤーを呼べるサービス“Uber”が2014年3月3日、東京で正式サービスを開始。サンフランシスコでの創業から3年で世界31ヵ国81都市までサービスは広がっている。当日、日本オフィスUber Japanがアメリカ大使館にて記者発表会を行なった。
UberはiPhoneとAndroidのスマートフォンアプリ『Uber』を使い、配車をリクエスト。GPSを使って地図上でハイヤーの位置を確認でき、あと何分で到着するかも見られる。基本は10分以内の到着を目標としている。地図上にピンを置いて、別の場所に呼ぶこともできる。迎えに来てくれるクルマは、日産のフーガ、トヨタのクラウンなど“Black Car”と言われる高級車。日常の中にで誰もがプレミアムな乗車体験ができるのが特徴。
価格は最低料金が800円。その後は走行距離(1分100円)と走行時間(1キロ毎300円)で加算されていく。到着後支払いは事前に登録したクレジットカードで自動精算。アプリを使っている人どうしであれば、割り勘設定も可能だ。乗車後はアプリ上で、ドライバーと乗車体験を最大5つ星とコメントで評価できる。
レシートは乗車後に、メールアドレス宛に送られる。料金のほかに、乗車時間、走行距離、地図上でルートまで確認できる。
そのほか、乗車前にはだいたいいくらかかるのかと、概算の価格も確認できたり、乗車前にはドライバーとショートメッセや通話もできるので、GPSではわかりにくい場所からの乗車なども安心だ。
肝心のサービス提供エリアだが、昨年の試験運用時は六本木周辺のみだったが、提供エリアは徐々に広がってきているという。とはいえ、まだ渋谷や新宿、東京駅周辺からの乗車というカバー範囲のようだ。ただし今後も徐々に提供エリアは拡大していくとのことだ。このあたりは今回のローンチまで、もう少し頑張ってほしかったところ。また東京以外の都市でのサービスインは未定だ。
日本オフィスの塩濱剛治代表取締役社長は「今までなかった新しいプレミアムなサービス。既存のタクシー配車アプリやタクシー会社が競合とは思っていない。ハイヤー業界の活性化につながれば」と話す。実際にこのサービスは、複数のハイヤーを保有するタクシー会社と提携を結び、海外では個人のドライバーが利益を上げるプラットフォームにもなっている。また法的な問題を問われることも多いサービスと、日本では“旅行業”として登録し、旅行代理店の業務として執り行ない、すべての法的な面はクリアーしているという。
Uberのアジア地域統括最高責任者アレン・ペン氏は、Uberのグローバルな状況について解説。昨年はアプリでアイスクリーム車を、ニューヨークではヘリコプターを呼んで空を飛べるなどの試みを行なったり、ハイヤー以外のちょっと楽しい可能性も示唆していた。プライベートで上質な乗車体験をしてほしいということに加え、2020年の東京五輪でも活躍するものと期待を込めていた。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります