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祝 Macintosh 30周年!! 低価格のカラー表示を目指したLCシリーズ|Mac

2014年01月31日 18時00分更新

 みなさん、こんばんは。MacPeople元・編集長の吉田でございます。1984年1月24日に初代Macintoshが誕生して2014年で30周年。MacPeople編集部では短期集中連載として、初代Macから最新のMac Proまでに盛り込まれたテクノロジーについてひも解いていきます。

 5回目に取り上げるのは、Macintosh LCシリーズ。多くのユーザーの記憶に残っているのは、後期に登場したLC 475かもしれませんね。LC 475といえば、ロジックボード上の抵抗をハンダ付けすることで、25MHzから33MHzにクロックアップできたことで、改造が流行しました。当時、深夜にMACPOWER編集部やMacPeople編集部にあったほかの人のLC 475のボディーを開けて、勝手にクロックアップしていた編集者がいたほどです笑。

LCセパレート型(LC/LC II/LC III/LC 475/LC 630)

 Macintosh LCは、低価格でカラー表示機能を実現するMacとして、1990年の暮れに初代モデルが誕生。以後、低価格のセパレート型として、後継モデルにバトンタッチしながら発展していく。

Macintosh LC
12インチのアップル純正モニターを載せたMacintosh LC

低価格のセパレート型として誕生

 Macintosh LCのLCは、「Low-cost Color」の略と言われている。当時、カラー表示可能なMacは、周辺機器やオプションを加えれば100万円に手が届きそうなほど高価なⅡシリーズしかなかった。比較的安価なモデルは、初代から続く、モノクロモニター内蔵のコンパクトな一体型だけだった。そんな中、安価にカラー表示を実現しようとして開発されたのが、このLCだった。発売は1990年10月で、モノクロ表示の一体型コンパクトMacの流れをくむClassicと同時だった。

 おそらくアップルは、Color ClassicのようなカラーCRTを内蔵したコンパクトな一体型マシンを、最初から作りたかったのではないかと思われる。なぜなら、LCには専用の12インチカラーモニターが用意されていて、薄い本体にそれを載せると、ほとんど一体型Macのようにぴったりとマッチするデザインとなっていたからだ。当時の技術的な問題か、コスト上の懸念か、何らかの理由でセパレート型にせざるを得なかったのだろう。諸問題を克服してカラーCRTを内蔵したColor Classicが登場したのは、LCの発売から2年以上が経過した1993年2月だった。

Macintosh LC
Macintosh LCのロジックボード

マルチメディアに対応した最後の入門機LC 630

 LCシリーズの最後を飾るのは、それまでとはまったく異なるデザインを採用したLC 630だった。CD-ROMドライブを内蔵したモデルで、CPUはやはりFPUを含まない68LC040ながら、クロック周波数は33MHzとなり、LCシリーズとしては最高のパフォーマンスを発揮した。

 ロジックボードの設計はそれまでのLCとまったく異なり、通信用拡張カードスロットやビデオ入力スロットを装備していた。前者のスロット用には10Base-Tのイーサネットカードを装着でき、ビジネス用マシンとしてのニーズにも応えた。ビデオ入力スロットにTVチューナーカードをセットすれば、630で直接テレビ番組を視聴することも可能だった。

 630の寿命は意外に短く、1995年の初頭には生産が打ち切られてしまう。マルチメディアパソコンとしての機能は、以降の一体型LCやPerformaに引き継がれた。

Macintosh LC
LCシリーズの最後を飾った名機LC 630

 さて、絶賛発売中のMacPeople 3月号では、Macintosh 30周年を記念した特集記事を組んでいます。初代Macintoshのさまざな写真はもちろん、SE、SE/30、Color ClassicなどのコンパクトMac、Macintosh IIやIIci、IIsi、IIfx、LC475などのセパレート型Macの驚愕のテクノロジーをひも解いていきます。もちろん、68K MacだけでなくPowerPC搭載のiMacやPower Mac、インテルCPU搭載マシンを含む一体型、デスクトップ型すべてです。そして第2特集では、最新のMac Proを詳しく紹介。この2つの特集記事だけで80ページ以上ありますよ!

3月号は初代Macと最新Mac Proが目印
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