ネットで話題のサービスや事件、ツイートしている中の人を直撃する週アス好評連載『中の人特捜部』。
『スター・ウォーズ』や『ハリー・ポッター』など、映画で超能力を見せるシーンでは物体を浮かせる演出がよく用いられる。しかし、週刊アスキー2/11号 No.965 (2014年1月28日発売)では、自然科学の力で、音波の力で空中浮揚を実現して海外から注目を集めた“三次元空中音響マニピュレーション”を紹介しているぞ。
正月三が日に世界中が注目し
あっという間に動画再生数100万を突破!
クラシック音楽の『美しく青きドナウ』に合わせて、黒い板にまかれた極小の白いビーズがフワッと空中に浮かび上がって、十字に並んで回り出す──。
そんな魔法のように幻想的な光景を収めた“Three-Dimensional Mid-Air Acoustic Manipulation”(三次元空中音響マニピュレーション)という動画が、ネットで注目を集めている。動画がYouTubeに投稿されたのは昨年12月31日だが、海外のブログメディアがこぞって取り上げたことで、正月三が日で100万再生を突破。さらにナショナルジオグラフィックなどの後追いもあって、1月末には250万再生を超え、今でも世界に驚きの波を広げている。
Three-Dimensional Mid-Air Acoustic Manipulation
Three-Dimensional Mid-Air Acoustic Manipulation
↑世界中から注目を集めた空中浮揚の動画。アクセス地域を見ると欧米からが9割以上だという。
※iOS端末などでプレビューが表示されない場合はコチラ(YouTubeサイト)でご覧ください。
今回の捜査対象
落合陽一
'87年生まれ。メディアアーティスト、 情報処理推進機構(IPA)認定スーパークリエータ。筑波大学でメディアアートを学び、現在、東京大学大学院学際情報学府博士課程に在学中。父親は国際政治ジャーナリストの落合信彦さんだ。
超音波による物体浮揚マシンのしくみが見える
空中浮揚パワーの正体は超音波
↑“Speaker”から出る超音波を1ヵ所集中させて、その焦点に物体を置くと浮く。たとえば、無重力空間で物を拾う際に利用できるという。
小型超音波集束装置で超音波を1ヵ所集中させる
↑共同研究者の名古屋工業大学特任助教・星貴之さんが製作した小型超音波集束装置。この存在なしに、空中浮揚装置はつくれなかった。
ドライアイスで音波が見える
↑普段は目に見えず、人間の耳では聞こえない超音波だが、ドライアイスを当てると波打っている音波の存在がわかる。
取材時、実際に目にした空中浮揚のようす
空中浮揚のデモ映像
※iOS端末などでプレビューが表示されない場合はコチラ(YouTubeサイト)でご覧ください。
↑今回、落合さんをインタビューした際に、iPhoneで撮影。抵抗器が宙に浮いているようすは、まぎれもない事実だ(ヒューンと鳴っているのは冷却用ファンの音)。
週刊アスキーで全部読めます!
週刊アスキー2/11号 No.965 (2014年1月28日発売)では、空中浮揚装置をつくろうと思ったきっかけ、共同研究者の星貴之との出会いなどのほか、落合さんが制作したさまざまなメディアアート作品についても紹介しています。
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