型破りなアナウンサーとして名高い、ニッポン放送の吉田尚記アナが「本当に語りたい相手」と、結論を決めない熱いトークを繰り広げるトークライブ「#jz2 吉田尚記の場外ラジオ」が月イチで開催されています。
vol.7(9月26日開催)は、劇団「ヨーロッパ企画」(外部サイト)を主催する上田 誠さんがゲスト。トークイベントのその日に、下北沢での東京公演の千秋楽をまさに終えたところという上田さん。トーク内容の一部をご紹介します。
吉田尚記(以下吉):劇団「ヨーロッパ企画」のお芝居を観たことがある人ならわかると思いますが、普通の演劇じゃないですよね。
上田 誠(以下上):コメディです。ヨーロッパ企画っていうのは。コメディをやってまして、割と特殊な設定であるとか、特殊な仕掛けの中でコメディをやるってことが多いというか、それを信条にしてるというか、そういう演劇ですね。
吉:今回の公演は「建てましにつぐ建てましポルカ」っていうタイトルで、僕はそのタイトル聞いただけで、もうグッときた。今回のテーマは迷路だったんですよね。
上:そうなんです。迷路コメディっていうのを標榜してまして、迷路的な構造のお城みたいなのが増築に増築を重ねられて複雑な道になった……。そういうのがドーンと舞台上にあって、その中を人がうろうろする様を観るって内容です。
吉:男と女のすれ違いが、とか言われた映画の予告編なんかを観た瞬間に「まただな」って思う。でも迷路って聞いた瞬間に「ウワォ」って思ったんですよ。ステキって思って。上田さんも自分で思いついたときに、ステキって思ったんじゃないですか。
上:そうなんです。僕、すごい地形が好きなんです(笑)。もちろん人間関係に興味ないわけじゃないですけど、それは僕以上に書くのが得意な作家さんがいる。例えばいま、この会場の壁もね、ギザギザっていうかスリット状になってるでしょ。
吉:はいはい。
上:そうすると、スパイダーマンみたいに壁に張りつくことができるなって、この壁を見て思うわけですよ。じゃあ、ギザギザのスリットの壁を舞台全面に作って、そこに役者さんが張りつくっていうことをやりたいんですよ。物語よりも何よりも。
吉:めっちゃ観たい、それ。
上:それが演劇だと、現代人はいろんなことに必死でしがみついてるんだっていうことを表現しているっていう風にしかとられないし、評価もされない。でも僕がやりたいのはそうじゃなくて、張りつくこと自体をやりたいんですよ。
吉:はっきり言うと、張りついて、そのあと現代社会がどうのっていうのは、あとづけですよね。
お話に出てきたヨーロッパ企画の公演「建てましにつぐ建てましポルカ」のCM動画が観られます。
吉田尚記アナウンサーによるまとめ
柔らかくて、そら恐ろしい。関東人の私から見た京都の印象です。京都人の権化のような上田 誠さんは、人生はクローズアップで見れば悲劇だが、引いて見れば喜劇だ、というチャップリンの言葉をそのまま体現したような方でした。京都という1000年単位の時間を相手にしてきた街からすると、失敗も大きなコメディの一局面でしかないのかもしれません。すべてを面白く、コメディに見せてくれるのは、美しくてシンプルな「ルール」。そんなルールは、みんな一人一人が独自に見つけられるんだよー、と言ってもらった気がしてならない回でした。
理系で、中学高校のときにゲームを作っていたこともあるという上田 誠さん。舞台を作るときは、プログラマー的な考え方をしているかもしれないというお話も興味深かったです。このトークの全貌は、MacPeople12月号(10月29日発売)に掲載中です。
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このイベントではトーク内容をリアルタイムに樹形図状の「アイディアプロセッサー」に記録しているのもポイント。ゲストの背後にある大きなスクリーンにどんどん飛び出すキーワードが記録され、話が脱線する様子が視覚化されていく過程が見られます。今回のアイディアプロセッサーです。全体像は公式FacebookからダウンロードできるPDFでチェック!
「#jz2」=ジョーゼツというイベント名の通り、毎回予定時間に終わらないほど熱いイベント。吉田アナや著名なゲストが超間近で見られます。チケットは2000円。イベントと同時に、Ustreamでのリアルタイム放送も行われているので、遠方の方はそちらをどうぞ! 次回のvol.9(11月28日開催)は、評論家で雑誌PLANETS主宰の宇野常寛さんがゲスト。チケットは11月9日(土)から一般発売スタートです!
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