ムラリン「温泉に行きてぇな~」
ガチ「行きたいッスねー」
ムラリン「仕事で…」
ガチ「仕事で!?」
というわけで、ある日の企画会議の前日、副編ムラリンが仕事を口実に温泉に行こうと言い出し、その夢を実現すべくガチ鈴木が一計を案じましたのがこの企画。『週刊アスキー 10/1号(9/17発売)』に掲載の特集『Google vs Yahoo!モバイルマップ対決』!
表向き、“秋の行楽でモバイルマップアプリを大活躍しよう!”という企画ですが、要は仕事にかこつけて箱根温泉旅行に行くというのが真の目的です。いや、もちろん仕事もするんですけどね。
週アス編集部の企画会議の席で、今モバイルマップアプリがいかにアツいかを延々2時間弱(体感)語り、ミヤノ編集チョや他の副編、デスクに拝み倒してようやく実現した本企画。実際に新宿から箱根へドライブ旅行へ行き、最近機能強化を果たしたGoogleモバイルマップとYahoo!マップの使い勝手を、旅先各地で試しながら撮影して回ろう、ついでに温泉にでも浸かって日頃の疲れを癒そうじゃないか、という一石二鳥企画!…のはずだったのですが……意に反してその道中は過酷を極める物に。
決行日当日、参加したのは特集の担当副編ムラリンと、担当編集で企画者のガチ鈴木、ビジュアルが男だけだとムサイからという理由で休日出勤に付き合わされたつばさ、担当ライターのカトー肇氏、そしてカメラマンの岡田氏の5人です。
『Googleマップ』モバイルアプリのナビゲーション機能はもう、車載ナビと同レベル。進路変更にすぐに反応して別経路を即座に再検索してくれるのはもちろん、帰りには実際に渋滞を回避するための経路検索が大いに役に立つことになりました。
リニューアルしたばかりの『Yahoo!地図』のAndroidアプリは、街歩きに便利。アプリ内に観光地のガイドマップを内包し、実際の地図と地点などを連携できます。
そんなアプリの使い勝手の良さは、週刊アスキー掲載の特集で見てほしいのですが、ここでは撮影のために各地を回ったドタバタ珍道中をご覧いただきます。折しも旅行当日は台風15号が本州を直撃すると言われており、決行が危ぶまれたものの、学校行事でも雨に当たったことがない、ガチ鈴木という晴れ男が企画したこともあり、完全に快晴。いやーほんと暑かった。というのも、この撮影が行なわれたのは、まだ残暑きびしい8月の終わり。しかし、秋の行楽に合わせた企画だったので、道行く人々がまだTシャツや短パンでいる中に、我々一行はジャケットを羽織ったり長袖を着たりといった秋の装い。雑誌企画というのは、こういった苦労もあるのです。
さてさて、当日の運転はムラリン、つばさのパズドラコンビ。ガチ鈴木はラフを広げながら記事作成のため後方待機、クルマで行くという企画を立てたにも関わらず運転免許を持っておりません。はい、すいません。
ですが、このドライブを最も困難なものにしていたのは、ライター・カトーが放つ冴えわたるジョークの数々。楽しい会話を一瞬で凍りつかせる絶対0度のギャグ。ツッコみ体質のムラリンが、運転中にも関わらず何度も後部座席を振り返ってツッコミたくなるようなギャグの連発に、そのうち、カトーを除くほかのメンバーの間では、「連れてくるんじゃなかった」が合言葉に。
そのライター・カトー、「朝飯食ってないんすよー」とワガママを言い出し、出発したばかりにも関わらず休憩したいということで、まず茅ヶ崎に立ち寄ることに。しかし、待ち合わせた横浜から茅ヶ崎へ抜ける国道1号線が大渋滞。ここで大幅な時間のロス。やはり連れてくるんじゃなかった。また、この先小田原で食事の予定があったため、茅ヶ崎では大型スーパーのフードコーナーでつばさ大好物のたこ焼きを軽食にいただくことに。一息ついてようやく大人しくなったカトー。他の面々も英気を養い、ようやく箱根方面に向かうことになりました。
続いて小田原で食事、という予定だったのですが、ここでの食事がいきなりこの旅のハイライトに!
食事の店は、Googleマップの周辺情報の機能で近くの評価の高い飲食店を検索して探す、ということで私が選んだのが、5点満点評価で平均4点台という“あじわい回転寿司禅”(関連サイト)というお寿司屋さん。
大いに期待して向かったお店は、全員の「有名なお寿司屋というだけに、老舗っぽいところなのでは」という予測に反し、なんというかある種独特の雰囲気を醸し出す外観で、「ほんとにここ?」と疑いたくなるような店構え。
店の外観を見るなり、「おいおい、小田原まで来て回転寿司かよガチさんよぉ!」「そもそもガチの選ぶ店というのが信用できんのだこのトンチキ!」「だいだいなんだこの“変態寿司”ってーのは!ちゃんと評価読んだのかこのマヌケ!」「店はともかく俺は前からお前にひと言言ってやろうと思っていたのだ」などと一斉に怒りをぶちまけてきたのですが、店内に入るとその怒りは一転、歓喜の声に!
「ひゅー!やっぱりgoogle様の言う事は確かだぜ!!」「さすがは高評価。これが変態寿司かー!うまいこと言ったもんだなぁ」「見ろよ、このお酒の種類の豊富なこと!ワインやビールの品ぞろえが半端ないぜ!」などなど賞賛の嵐!ガチの評価は地に落ちたままですが、お店の評価はグーンとアップ。
注文して出てきたお寿司にもご満悦。味も大満足で、4点平均の評価は伊達じゃありません。豊富なお酒に、地元の食材を生かしたお寿司と欧州料理という組み合わせ。ただ、そこは店主のこだわりぬいた哲学が生きる名店でした。プライベートでも絶対に行きたいと思います。
まず注文したのが、この見るからに美味しそうな“生シラスの軍艦巻き”。湘南名物ともいえる、この一品が悲劇を巻き起こすことに……。
このシラスさん、口の中でとろけました。
そりゃ写真も撮りますよね。前述どおり、5人で行ったこの旅。ただ行って食べるだけじゃ面白くないというわけで、1皿2貫を2皿ずつ注文し、出てきたお寿司はじゃんけんでそれぞれ4人が食べられるというルールになりました。そうただひとりだけが食べれられないという悲劇が待っている、これこそが絶対に負けられない戦いというもの。
生シラスの軍艦巻きを頼んだつばさが、お約束のように見事に負けて、この顔です。
その直後、一同の耳に信じられない一言が!
つばさ「すみませーん。生シラスの軍艦追加でもうひと皿お願いしまーす!」
最初の生き残りジャンケンがまったく意味をなさなくなるちゃぶ台返しの展開に一同唖然とする中、追加で来たシラス2貫をひとりで平らげるつばさ。「だいたいわたしが頼んだのに食べれないなんておかしいです。そもそも4人だったら問題なかったのに、なんで5人いるんですか?」などとシレッと言うので、やっぱりライター・カトーを連れてくるんじゃなかったという話でこの事件は落ち着いたのですが、このほか、エビを頼んだガチ鈴木がエビジャンケンで負け、イカを頼んだムラリンがイカジャンケンで負けるという、なんとも狙ったかのような展開に。さすがにガチはオトナなのでルールを守り、エビを再注文するのは泣く泣く躊躇しましたよ、ええ。
地図アプリの撮影なのに、食べてばかりなのでは?という疑問はさておき、いよいよ旅の目的地でもある箱根に向かいます。箱根の温泉街を抜け、箱根の山の曲がりくねった道を登りきったところでこのガスっぷりです。完全に雲の上に出てきてしまいました。
運転中の様子はこのとおり、ほとんど前が見えない状態。5人の命はドライバーのつばさに預けられました。坂を登るのに、その先が見えない。少し進んだら下りだったというドキドキの道ながら、いやしかし、本当に何とも言えない雰囲気の絶景を楽しめました。
そして撮影の目的地、芦ノ湖に到着。ただ、この霧に加えて、この荒れ模様。けっして海に来てしまったのではありませんよ。ボートが揺れに揺れる。しかも茅ヶ崎への寄り道でかなり時間をロスしていたこともあり、あたりもだいぶ暗くなってきています。この時点で、ゆっくり温泉に浸かって帰るという計画は流れ、時間があったらせめて足湯にでも、という小規模な夢に下方修正。
この風になびく髪。あまりの荒れた天候に撮影はどうなってしまうのかとの企画担当者ガチの心配をよそに、追いつめられすぎて変にテンションが上がり、波の逆巻く湖畔ではしゃぎまくるオトナたち。こんな興奮したのはいついらいだ?ってくらいの、変なテンションになってました。
そして“秋の行楽”っぽい撮影場所を探すため、芦ノ湖から近い箱根神社に向かうことに。もちろん、地図アプリで道順をチェックしたりと、仕事も忘れてませんよ。
無事に撮影完了です!
ついでに、パズドラ組のムラリンとつばさの2人は、この撮影旅行とはまったく関係ない戦いをはじめました。なんでも、この日、パズドラの“ゴッドフェス”が始まった日とのこと。
神頼みとゴッドにかけて神頼み。その結果はこちら“パズドラ:ゴッドフェスは神(ゴッド)頼みで挑戦だ!!”(関連リンク)でご覧ください。お賽銭も用意して…って、実はこの5円玉、クルマに荷物を置いてきたというからオレがあげたやつです……。
無事に撮影を終えて、次の目的地は箱根湯本です。ここでは帰りのクルマのナビの検索をここから開始しようと。本当は足湯を探していたんですが、検索して出てきたところが無念の営業時間外……。あの茅ヶ崎の渋滞がなければ間に合っていたかもと思うと、つくづく「連れてくるんじゃなかった」と思わずにはいられません。本人は、もう一度来ればいいじゃんと呑気に言ってましたが。そして、ここでお土産を買いつつ、はんぺん揚げを買ってましたね。
みんな食べております。もう、ふわふわで美味すぎ。ここで食べたのはたまねぎだったけれど、いろいろと具があるとのことで。エビが食べたかった。人気ですぐに売り切れてしまうとのこと。
帰りは東名高速で起きた事故渋滞を、Googleマップの経路再検索で乗り切り、渋滞を避けて新宿に帰宅。なんていう、ピンチをチャンスにするアプリを生かした出来事もありましたが、ここでは割愛。本誌で読んでください。そんなこんなで無事に新宿に帰りつきました。
みなさん、おつかれさまでした!
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