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GALAXY Note IIは買いか? 韓国サムスンを直撃

2012年10月30日 11時30分更新

 初代GALAXY Noteはみやの編集チョ、オッペンハイマー副変をはじめ、週アス編集部の多くの仲間たちが日本版ではなく海外版を買いました。その理由は“待てない”から。せっかちさにかけては右に出るモノはいませんからな。しかし、Note IIは割ともうすぐ発売なんで、まぁ少しくらいなら待ってもいいわけです。ん〜、どしょか。そもそも買いなのかしら? 結局Sペンあまり使わなかったぞ? GALAXY S IIIαなんてのも控えておるし……困った。こういうときは山根博士に聞くしか! と思ったら、ちょうど韓国サムスンへ向かってる言うので便乗して乗り込んできましたよ。以下、製品担当者の声をお届けします。

GALAXY Note IIは買いか? 韓国サムスンを直撃

↑韓国サムスンの本社ビル。すんごくでかくてデジカメの広角側でも全体が写りません。

「まず(初代Noteと比べ)、薄く幅を細くしました。持った際のグリップ感を向上させるためラウンドフォルムを採用しています。求められているのはスマホとタブレットの中間であり、縦のサイズを長くしたほうが情報量はそのまま、より片手で持ちやすくなります。初代は片手で持ちにくいといった意見がありましたので。なお、本体カラーのブラウンは世界に先駆け、日本で初採用となっております」

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↑Amber Brownは世界に先駆けて日本で採用されたカラーだ。

「ワンセグ、FeliCaを搭載しながら、グローバル版とさほど時間をおかずリリースできるのは、早い段階で導入が決まっていたためです。日本版は厚みが増していますが、比べなければわからないほど僅かです。ただし、電池カバーなどは日本独自のものとなっている(ロックの硬さなどドコモの基準が高い)ため、アクセサリーはグローバル仕様のモノを流用することはできません」

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↑日本版は厚みが増しているが、その差はごくわずか。

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↑日本版はグローバル版に多くの変更が加えられている。電池カバーなどもドコモの基準に合わせた独自仕様。

「Sペンの精度も向上しております。初代Noteのペンも使えますが、II専用のモノ(付属)で威力を発揮します。小さい漢字なんかも手書きできるようになったと思いますよ。ペン先も少し柔らかく、ソフトなタッチを実現しました。NoteのSペンは“魔法の杖のように使える”というのがコンセプトなんです。新しいSペンでは、新たにホバリング機能が利用できます。ペンで実際にタッチしなくても、ちょうどPCでマウスカーソルを近づけるようにペン先をもっていくとメールや画像のサムネイルを見られます(エアビュー機能)。たとえば動画を再生しつつ、先のほうのコマをタッチせずに確認したりといったことができるわけです。これもペンと大画面の組み合わせでこそ成り立つ機能といえるでしょう。また、Sペンキーパーという機能があり、初代Noteでよくペンを置き忘れる人が多かった(実際に山根博士は数回紛失している)のですが、ペンと本体に一定以上の距離ができるとブザーで警告するようにしました」

GALAXY Note IIは買いか? 韓国サムスンを直撃
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↑アイデアスケッチでは手書きでキーワードを登録しておき、あとでそのタグからこれまでに書いたスケッチを抽出表示できる。このようにさまざまなアプリでSペンならではの機能が盛り込まれている。

「カメラ機能もパワーアップしています。たとえば連続撮影機能があり、シャッターアイコンを押したままにすると連続で写真が撮れます。ただコレだけだと、ふーんという感じですが、集合写真など、なかなかみんなそろっていい顔というのはないですよね? Note IIで撮った連続写真は、あとから簡単に合成できるため、全員ベストショットの集合写真がラクに撮れる(つくれる)のです。ペンをつかって写真をアレンジしたりできるアプリもさらに強化しています。Sノートのテンプレートは世界でも日本版だけ独自のモノを追加しています(年賀状や誕生日カードなど)。さらにSペンによるショートカット操作を充実させ、いちいち画面のページをめくりアイコンをタップしなくても、ジェスチャーによりサクッと機能を呼び出したり、スクリーンショットを撮ったりといったことが行なえます」

GALAXY Note IIは買いか? 韓国サムスンを直撃
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↑写真右ができたてホヤホヤという日本語版。最新ファームを搭載し、戻るボタンを長押しするとマルチウインドーを呼び出すことができる。

GALAXY Note IIは買いか? 韓国サムスンを直撃

↑写真で遊べるアプリが入っているNote II。Sペンに対応したサードパーティー製アプリも充実してきており、アプリを追加することで楽しみはさらに広がる。

 なるほど、どんどん欲しくなるからもういいわ。でも、実際Note IIって、みんなたちは気になっているのかしら? Noteは、S IIIに完全に持っていかれちゃったinジャパンと思うのですが……。

「韓国市場ではLTEサービスがはじまりました。高速通信が実現すると、より大画面のスマホを使いたくなるというシナジー効果があるのでしょう、とにかくよく売れています。まず韓国では、もうフィーチャーフォンを使っている人がいないんですよね。そして、Noteの割合はS IIIより多いのです。グローバルでは日本の商品企画は規模が小さいため、独自仕様にするにも会社を説得するのが難しい。防水ナシでも、FeliCaナシでもグローバルでは売れてしまいますが、日本では通用しません。今回はマーケティングにコストをかけず、うまく説得できたと思いますし、日本もLTEが主流になるなど、環境も整っているので、ドコモから出るNote IIには非常に期待しています。SPと書けばSPモードが起動したりと、日本特有の細かい対応もきちんと行なっています。S IIIも確かに大画面化していますが、あくまで最先端の機能を楽しむという機種です。Noteはクリエイティブ性を追求した端末であり、人間の感情を入力するということに特化させています。Noteの特徴はアナログ的な簡易性に尽きます。そして、それはクリエイティビティーと連動するモノ。我々は文化の発展があるとき“ペンと紙”がすべての基本であったと考えており、それはデジタル時代の今もずっと続いていると思うのです」

GALAXY Note IIは買いか? 韓国サムスンを直撃

↑日本では初代Noteの投入が遅れたサムスン。Note IIではその教訓を活かし、グローバル版リリースとそれほど間を置かずリリースすることとなった。

 なんだかどんどん壮大なストーリーに……。ところで、実にまぁ機能が増えたわけですが、すでに3週間前からGALAXY Note IIのユーザーという山根博士も、そのほとんどを知らなかった模様じゃありませんか。マニュアルなんてないですし(あっても読まないでしょ、みんなたちだって)、消費者にこれら素晴らしい機能を伝達しきれるのでしょうか? 近くにいらっしゃったマーケティング担当の方にもお話を伺いました。

「いまケータイ、電子ブック端末、タブレットなど、さまざまなデバイスがカバンの中に入っていると思います。『GALAXY Note』は、移動中でも携帯性を損なうことなく大画面を利用でき、さらにペンによる入力性を両立させた端末です。(初代GALAXY Noteの)日本での発表後、評判は賛否両論でしたが、とくに「大きすぎる」、「ペンが本当に必要なのか」といった声が目立ちました。しかし、実際に使ってもらうと、あとはほとんど肯定的な意見しか残りませんでした。ペンの利用はクリエイティブなことに役立ちますが、これをもっと効果的に伝えたい。これがNote II発売に際しての我々の目標です。初代NoteのGALAXY Studioイベント(Noteで画家に似顔絵を描いてもらうサービス)は、100ヵ国以上で展開し、どの国へ行っても同じ体験ができます。Note IIでは(スペックアップにより)、より即時に記録できる様子を伝えるのが効果的と考え、ハンズオンビデオを公開しました。キーワードは「Be Creative(創造的になろう)」です。また、世界に3万以上ある直営ショップには、すべて発売前にNote IIがセッティングされることになっています。全ショップ店員にレクチャーを施し、顧客対応をしっかり行なえる体制となっています」

GALAXY Note IIは買いか? 韓国サムスンを直撃

↑サムスン直営ショップではずらりとNote IIが並ぶ。日本では量販店の特設コーナーやイベントなどでじっくり体験することができるはずだ。

 ちなみにCMなどもすべて韓国本社で製作されているそう。本社にはショールームと直営店が併設されており、たいへんな賑わいで、さすがお膝元といった感じです。最新機種の純正アクセサリーがサクッと買えてしまうのは本当にうらやましいですね! いじょ。まぁ、Note IIは最初っから買うつもりだったんですけどね。

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