Acer Americaは1/8(現地時間)、CES2012開幕に先立つプレスカンファレンスを開催し、新型Ultrabook『Aspire S5』や、NVIDIA Tegra3搭載フルHDタブレットを含む5製品を披露。また、独自のクラウドサービス『Acer Cloud』を発表した。
冒頭、壇上に立ったAcer CEOのJ.T.ワン氏は、今後の新たな取り組みとしてUltrabook、新フォームファクターで動く次世代Windows、Acer CloudによるAcerユーザーたちのリンクなどを挙げた。
特にUltrabookについては、ユーザーはより軽く・薄くを必要としており、即時起動性やクラウドの普及などにより必要性が高まっている良好なネット接続性などは維持したまま実現する必要がある。新しいUltrabook『S5』ではこれらを実現するとともに、Acer Cloudによる快適なデータアクセス体験が得られるという。
Acerは今後、Ultrabookを業界のメインストリームトレンドにしていき、さらに2014年までに全ユーザーセグメントに広げていく方針だという。
↑世界最薄のAspire S5を手に持って発表できた喜びを伝える、AcerのPCグローバルオペレーションプレジデントのキャンベル・カン氏。 |
↑冒頭、Acerとしてのこれからの取り組みを語る、J.T.ワン氏。エイサーの今年のキャッチコピーから製品哲学まで、経営視点での展望を語った。 |
↑会見の終わり間際に、新型タブレットを披露。同時に実機をチラ見せ。 |
●電動ポップアップ機構を持つ新Ultrabook『Aspire S5』
世界初のUltrabookだったAspire S3の後継で、背面の端子部分が電動ポップアップで可動する“MagicFlip”機構や、アップルのMagsafeに似た、磁石吸着型の電源端子、Thuderbolt端子などを搭載する新型Ultrabook。薄さ15ミリ、重量1.35kg以下で画面13.3インチ液晶。「2012年1/8午後2時4分時点では世界最薄」(エイサー)。展示機のCPUは2.2GHz。2012年の第2四半期の出荷を予定している。
↑新製品発表が相次ぐCESならではの公表方法。発表会時点では世界最薄、と強調。 |
↑Aspire S5の外観。メタリックな質感がなかなか好印象。S3に比べて、より質感は高くなっている。 |
↑電動ポップアップ機構“MagFlip”。この端子部分全体が、キーボード右上のボタンを押すことで電動開閉する。一番右側に見えるのは、磁石吸着型の電源端子だ。 |
↑Delキー右側のボタンを押すと、電動ポップアップする仕組み。ユニークな機構のため、押して動画を撮影するプレスが多かった。 |
Aspire S5(Acer)の電動ポップアップ機構
●クアッドコア&フルHD対応の新型Androidタブ『ICONIA TAB』
会場では実機展示されており、動画再生やゲームのデモなどを行なっていた。詳細スペックは明らかになっていないが、クアッドコアの最新チップ・NVIDIA Tegra3搭載で、画面解像度は1080p対応という。展示機のOSはAndroid 4.0.1で、モデルナンバーはA700となっていた。
※初出時、“1080pのフルHD対応”としましたが、具体的な解像度が厳密に1920×1080ドットか未確認のため修正します。具体的な解像度が確認され次第更新します。
↑一見すると現行のICONIAタブに似ているが、画面は1080p対応。クアッドコアCPU搭載とあって、軽く触ったところでは動作も軽快で、解像度負荷は感じない。 |
↑詳細設定画面を表示したところ。OSのバージョンはAndroid4.0.1、製品名と思われるモデルナンバーはA700。 |
↑左側面の端子カバーをひらいたところ。特に表記はないが、メモリーカードスロットと思われる穴が見える。 |
↑背面はカーボン調の仕上げで、シンプルながらなかなか高級感がある。上部にカメラを搭載。 |
●14インチと15インチの光学ドライブ内蔵ノート『Timeline Ultra』
Ultrabookに対する住み分けとして、Timelineシリーズは光学ドライブ内蔵のラインナップとなる。約1.5秒でのインスタントレジュームに対応、HDMIとUSB3.0搭載で、薄さ20ミリ、8時間以上の駆動時間をうたう。CPUについては本日時点では、“最新のコアiプロセッサー”と明言するのみだが、これは会期を追って明らかになることを期待したい。出荷は2012年第1四半期という。
●IvyBridge搭載のオールインワン機『A27871』
Ultrabookに並んで、ひっそりと(?)展示されていたデスクトップ。第3世代コアi CPUの搭載が明記されていた。画面は27インチでタッチ対応のLEDバックライト液晶。
デザイン面に力が入っていて、マウス操作と10キー動作を切り替えられるワイヤレスキーボードがユニーク。
↑ベゼル部分がスリムに仕上がっていてあまり大きさを感じないが、画面は27インチ。CPUスペックを撮影しようとしたら止められてしまった。 |
↑キーボードの右端のパネル部分で、ノートPCのようにマウスカーソル操作ができる(が、マウスも付属) |
↑右上のボタンを押すと、ボタンが浮かび上がって10キーモードに。Windows標準の電卓が呼び出せるショートカットもある。 |
↑側面にはカードスロット、ヘッドホン端子、マイク端子、USB3.0×2などを搭載。背面まですっきりとつくられていて、美しい仕上がりになっている。 |
●AcerCloudのデモンストレーション
ハードウェアメーカーによる自社クラウドの対応は、ASUSやHuaweiをはじめ、業界のトレンドといえるものだ。Acerが用意しているのは、単なるストレージではなく、『clear.fi Photo』、『clear.fi Media』、『Acer Cloud Docs』という、写真、動画、ビジネスファイルに対応するサービスだ。まず、2012年第2四半期に北米と中国主要地域でサービスインし、2012年第4四半期には世界展開する。
clear.fi Photoとclear.fi Mediaについては、DLNA対応で、WindowsとAndroid端末間での共有、撮影した写真や動画の即時共有(iCloudのPhotoStreamのようなもの)が実現される。こちらはカンファレンスの中で実演デモも行った。Docsについては未公開の部分が多いが、ワード/エクセル/パワーポイントに対応するクラウド保存型のOffice互換サービスになると見られる。
↑AcerCloudの主要機能はこの3つ。PCとAndroid機との両方に対応。無料容量や、有料の拡張プランがあるのかについても、現時点では明らかにされていない。 |
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