週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

COMPUTEX TAIPEI 2011

インテルが新カテゴリー“Ultrabook”を発表!!

2011年05月31日 17時12分更新

  インテルが、薄型軽量のノートPCのカテゴリーとして“Ultrabook”を提唱した。COMPUTEX TAIPEI 2011の基調講演にて、同社主席副社長兼アーキテクチャー事業本部長のショーン・マローニ氏が述べたもの。同社としては、2012年末までにノートPC市場の40%をUltrabookへ移行したい考え。

 インテルによるUltrabookの定義は「現在のノートPCとタブレットの性能や機能を兼ね備え、薄型軽量で洗練されたデザインでありながら、極めて高い応答性とセキュリティー機能を実現したもの」とのこと。ASUSは同様のコンセプトの超薄型ノート『UXシリーズ』を展示している。

 

 

ASUS UX21
ux21
第2世代のCore iシリーズを搭載した最厚部17ミリの超薄型モバイル。2011年末には、こういった魅力的な薄型モデルが多数発売されそうだ。

 

 以下、リリースより転載。

インテル コーポレーション

モバイル利用の拡大と業界の成長機会について説明
~ ノートブックPC、携帯端末の新機軸を打ち出す
インテル(R) Core(TM) プロセッサー、インテル(R) Atom(TM)
プロセッサー・ファミリーの新たな製品計画を発表

インテル コーポレーション(本社:米国カリフォルニア州サンタクララ)は、本日、台湾・台北で開催中の「COMPUTEX TAIPEI 2011」の基調講演において、インテル コーポレーション 主席副社長 兼 インテル・アーキテクチャー事業本部長のショーン・マローニが2012年末までに、消費者向けノートブックPC市場の40%を、今後登場する薄型軽量ノートブックPCの新規製品カテゴリー「Ultrabook (TM)」で占める見込みだと述べました。

Ultrabook (TM)は、薄型で洗練されたデザインに、業界最高水準の性能と応答性、セキュリティー機能を備えた、フル機能の新しい製品カテゴリーです。マローニは、インテル(R) Core(TM) プロセッサーの製品計画を大幅に変更し、新たな製品カテゴリーを創造する計画を発表し、その詳細を明らかにしました。さらに、インテルがネットブック、スマートフォン、タブレット機器などの端末向けのインテル(R) Atom(TM) プロセッサーに基づくシステム・オン・チップ(SoC)の技術革新を一層加速させていると語りました。

マローニは基調講演の中で、「コンピューティングは益々、多様性を高めています。そして技術革新はこの流れをさらに促進します。コンピューター業界各社との緊密な連携と、インテルの製品計画の変更により、今後数年にわたってパーソナル・コンピューターが革新的な変化を遂げると確信しています」と述べています。

薄型軽量ノートブックPCの新規製品カテゴリー「Ultrabook (TM)」

インテルは、薄型軽量ノートブックPCを進め、新たなユーザー体験を実現するビジョンを描いています。新型のノートブックPC、「Ultrabook(TM)」は、現在のノートブックPCとタブレット機器の性能や機能を兼ね備え、薄型軽量で洗練されたデザインでありながら、極めて高い応答性とセキュリティー機能を実現します。従来のPCがこれまで40年にわたって形成されたと同様に、Ultrabook (TM) はムーアの法則およびシリコン技術の進展によって今後進化していきます。

マローニは、このビジョンを加速させるために、インテル最新の第2世代インテル(R) Core(TM) プロセッサー・ファミリーとともに、インテルの3つの重要なフェーズについて説明し、即時に展開していくことを発表しました。第2世代インテル(R) Core(TM) プロセッサー・ファミリーを搭載することにより、厚さ20mm(0.8インチ)以下の薄型軽量でデザイン性に優れた製品の提供が
可能になり、主要価格帯を1,000ドル以下に抑えることができます。UX21、ASUS*をはじめ、このプロセッサー製品を搭載した製品は、2011年の年末商戦までに発売される予定です。基調講演ではASUS会長のジョニー・シー氏も登壇し、最新の第2世代インテル(R) Core(TM)プロセッサーを搭載した同社の超薄型ノートブックPCを紹介しました。

シー会長は「ASUSでは、インテルのUltrabook (TM)に焦点を合わせた開発を進めています。当社のお客様は、軽量で持ち運びに極めて便利なデザインで、即座にニーズに応えてくれる、フル機能のコンピューティング体験を求めています。Ultrabook (TM)により、PCは超薄型化し、超高速応答性を備えた端末へと変貌します。人とPCとの関わり方は、今後大きく変化するでしょう」と述べています。

マローニは次に、最新の第2世代インテル(R) Core(TM) プロセッサー・ファミリーをベースに強化された、次世代のマイクロプロセッサー「Ivy Bridge」(開発コード名)の概要を説明しました。2012年前半には、本製品を搭載した製品の出荷が開始される予定です。Ivy Bridgeは電力効率を向上させ、スマートなビジュアル・パフォーマンスを実現し、応答性とセキュリティー機能を高めます。Ivy Bridgeは今年5月に発表された、3次元トライゲート・トランジスターと呼ばれる革新的な3次元構造のトランジスターを採用しており、インテルの22nm(ナノメートル)プロセス技術に基づく最初のプロセッサーです。マローニはさらに、インテルが現在PCプラットフォームの高機能化の一環として取り組み、相互補完的に利用されるUSB 3.0やThunderbolt(TM)の技術についても説明を行いました。

Ivy Bridgeの後に続き、Ultrabook (TM)の達成に向けた第3のフェーズとなるのが「Haswell」(開発コード名)です。Haswellは超薄型軽量、超高速の応答性とセキュアな設計で、ノートブックPCの機能を変革します。インテルは、Haswellの投入によりマイクロプロセッサーの消費電力を現行製品の約半分に低減し、主流のノートブックPCの熱設計を大きく変革します。

インテル(R) Atom(TM) プロセッサーの製品計画を加速

マローニはタブレット機器、ネットブック、スマートフォン向けのインテル(R)Atom(TM) プロセッサー搭載プラットフォームの次世代製品についても、主な目標とその特長を紹介しました。インテル(R) Atom(TM) プロセッサーは3年間のうちに、製造プロセス技術を32nm(ナノメートル)世代から22nm、14nmと世代を進め、ムーアの法則を越えるペースで開発を進めていきます。
毎年、新たなプロセス技術へと更新することにより、トランジスターのリーク電流を大幅に削減し、動作時の消費電力を低減、トランジスターの集積度を高めます。一連の開発により、多機能で、バッテリー寿命の長い、より高性能なスマートフォンやタブレット機器、ネットブックを実現します。

今月、インテル(R) Atom(TM) プロセッサーの出荷が1億個に到達するなか、インテルは次世代ネットブック向けプラットフォーム「Cedar Trail」(開発コード名)の出荷準備に入りました。Cedar Trailは、インテル最新の32nmプロセス技術に基づく初のネットブック向けプラットフォームです。高速レジューム機能のインテル(R) ラピッド・スタート・テクノロジーや、待機時も含めて常に最新の情報に更新できるインテル(R) スマート・コネクト・テクノロジー、ワイヤレスで複数端末の文書やコンテンツ、メディアの更新や同期が行えるインテル(R) ワイヤレス・ディスプレイとPCシンク機能など新たな機能を搭載し、超薄型のファンレス設計を可能にします。さらに、Cedar Trailは、10時間を越えるバッテリー寿命を実現し、待機モードで数週間のバッテリー寿命が可能になります。Cedar TrailはMicrosoftの Windows*、GoogleのChrome*、MeeGo*といった主要なOSに対応します。

マローニは、インテル(R) Atom(TM)プロセッサー Z670搭載で、3つの異なるOSで動作する、即日に販売開始される10機種以上のタブレット機器を紹介しました。Cedar Trailは4月に公開されて以降、すでに35機種以上の設計に採用されており、コンバーチブル型やスライド式など斬新なデザインの製品も発売されています。年内には、さらに多くの機種が発売される予定です。マローニは、インテル初のスマートフォン、タブレット機器専用プラットフォーム「Medfield」(開発コード名)についても説明しました。Medfieldは低消費電力と高パフォーマンスの両方を最適化し、長時間の利用や、リッチメディア、ゲーム、高度なイメージング性能を実現します。これらの利点をタブレット機器で実証するため、インテルはMedfieldを採用したGoogle Android* 3.0 (Honeycomb:開発コード名)が動作するタブレット機器を初めて公開しました。Medfieldプラットフォームは2011年後半には生産を開始し、2012年前半にはタブレット機器向けに厚さ9mm、重さ約680グラム以下の設計を可能にする製品を出荷する計画です。このプラットフォームはAndroid*、MeeGo*などのOSにも対応します。マローニは、「インテルは現在、インテル(R) Core(TM) プロセッサーの製品計画の大幅な変更と併せ、インテル(R) Atom(TM) プロセッサーの製品計画を進めています。
この製品計画によってインテルが製造するプロセッサー能力は引き続き強化され、クラウドを支えるバックエンド・サーバーからクラウドにアクセスする数十億台ものデバイスまで、コンピューティングのあらゆる場面を通じて、ソフトウェア・プラットフォームの選択が可能な、完成したハードウェア・ソリューションを提供することができます」と述べています。

クラウドの急速な拡大

マローニは、インターネットに接続するユーザーや端末の増加により、ストレージ、ファイル同期、エンターテインメントなどのクラウド・ベースのサービスが飛躍的に伸びていると述べました。インテルはこの趨勢とともに成長機会を捉えています。
マローニは、スマートフォン約600台、あるいはタブレット機器約122台が新たにインターネットに接続するごとに、インテルのプロセッサーを搭載した新しいサーバー1台が必要になると指摘しました。
さらに、インテルの「Cloud 2015」のビジョンをあらためて示し、相互運用可能な「連携」クラウド、クラウド間でのソフトウェア・アプリケーションやリソースの動作を可能にする「自動化」ネットワーク、また、ノートブックPC、スマートフォンあるいはタブレット機器など端末の種類によって、クラウドとクライアント側とで処理が行われるべき場所を適切に認識することのできる「クライアント認識」機能を備えたクラウドの実現に言及しました。

講演の最後に、マローニは、今後コンピューティングの変革において台湾のIT業界が重要な役割を担っていることを強調しました。コンピューティングのさまざまな新しい形態が出現して、これまで以上にPCが普及し低価格化が進んでいる現在、PC業界を次の時代にけん引していくイノベーションに共同して取り組む必要性を訴えました。
マローニは、「台湾のIT業界は、インテルのビジョンを実現していく上で不可欠な存在です」と述べています。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります