PlayBookとBlackBerry Bold 9900のデザインは、従来のRIM製品とは少々おもむきが異なります。必要以上の装飾を排した、よりシンプルなデザインです。このようなデザインがどう生まれたのか、RIMのシニア・インタラクション・デザイナーのジョン・ノイマン氏が説明してくれました。
まず、プロダクトデザインの作業はラフスケッチから始まります。最終的にはパソコンでデザインや設計をおこすことになりますが、最初は必ず紙とペンで描きます。
次に、いくつもの手描きのデザインアイデアをプリントアウトします。実物に近い感触を得るため、実際のかたちに切って比較します。
そしてモデリングの際には、想定するユーザー層やデザインのねらいをモデリングの担当者にじっくり説明します。
これは製品コンセプトやデザインのアイデアスケッチです。製品の位置づけを5本指にたとえています。小指は最もコンパクトなサイズで女性向けの『Pearl』、結婚指輪をする薬指は、派手さはないが機能やサイズのバランスがいい『Curve』……といった具合です。中指はフルタッチの『Storm』、人さし指はフラッグシップシリーズの『Bold』。最も男性的なのが親指で、ここが『PlayBook』ということになります。
BlackBerry Pearl |
BlackBerry Curve |
BlackBerry Storm |
BlackBerry Bold 9900 |
RIMのプロダクト全体に流れる基本的なデザインコンセプトは、“BlackBerry”のロゴに象徴されるように、角が丸く親しみやすいこと。そして、BlackBerryの端末を見ればわかるように、左右対称であることです。
PlayBookをデザインするときは、まず、手帳を思い浮かべました。
手帳のサイズは、ペーパーバックやDVDのパッケージのサイズとも共通しています。偶然ですが、3つの身近なアイテムが似たサイズだったのです。こうして、PlayBookのサイズが決まりました。
↑プロダクトデザインについて語った、RIMのジョン・ノイマン シニア・インタラクション・デザイナー。 |
デザインのキーワードは、“New+Familiar”と“Simple+Powerful”。たとえばシックなファッションの女性や、サーフボード、カジュアルなサングラスにデザートブーツ、腕時計などです。
PlayBookのデザインはこうして生まれました。電源アダプターなどのアクセサリーも同じコンセプトでデザインされています。
BlackBerry Bold 9900は、ビジネスマン、Sクラスの自動車、ロレックスの腕時計などにインスピレーションを得ています。
……以上がノイマン氏の説明でした。PlayBookとBlackBerryのデザインがいかに緻密に考えられているか、それがよくわかりました。こういうお話をうかがうと、プロダクトへの愛着が増しますね。
さてさてレポートはまだ続きます!
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