Q 日本での浸透度がまだ低いとの話でしたが、初心者や女の人にもわかりやすいポイントがあれば教えてください
若林:4回の攻撃で10ヤード進むということを、地元の女友だちにいくら教えても覚えないんですよ。「なんで5回目なの?」とか聞いてきますからね。
それが頭に入らないんだとしたら、とにかくボールを見る。あとテレビの音量を32くらいにしておけば、歓声でわかると思うんで。エンドゾーンにボールが行けば点数が入る、そして歓声を聞けばダイナミックなので面白いと思うんです。
あとはアメフトをちょっとでも知っている彼氏をつくるというのが重要かもしれないですね。
Q 今季のNFL倶楽部では初心者の水卜麻美アナにフットボールを教えるというおもしろさもあったのでは?
若林:ついこのあいだ発覚したんですけど、水卜アナがセーフティ(※)を知らなかったということがありました。彼女はルールをまったく知らないところから入っているし、韓流のイケメンが好きでマッチョがあまり好きじゃないということもあり、日テレの上層部がなぜ水卜アナをNFL倶楽部にもってきたのかという疑問もありました。
でも、あまりアメフトが好きじゃないんだろうなと思っていたら、ペイトリオッツが負けたとき泣いてました。そのときは笑っちゃいましたけど、それから見る目が変わりましたね。
ただ1試合まるまる観たことがまだ1回しかなく、スーパーボウルが2回目ということなので、現地に行くフライトの時間が長いんでみっちり教えようと思ってます。
※セーフティ:タッチダウンとは逆に、自陣エンドゾーン内でタックルされたりすると、相手側に2点が与えられる。AFC決勝ではスティーラーズのQBロスリスバーガーがボールをファンブルし、ジェッツにセーフティを与えていた。
パスをディフェンド(カット)しようと手を伸ばす春日に対し、パスラッシュを気にせず遠くのレシーバーを見つめる若林。さすがフットボール経験者だけあり、ポーズもやはり本格的だ。 |
Q スーパーボウルの魅力はどんなところでしょうか?
若林:日本のプロ野球の日本シリーズもすごいですし、春日さんも西武球場で昔バイトしていたんでそのすごさは知っているんですが、その春日さんがそのすごさを超えてくると(言ってました)。
スーパーボウルというのはワンデイの戦いでは世界一じゃないかな。サッカーで言ったらワールドカップくらいですし、世界中の見ている見ている人口とかで見ても、オリンピックやワールドカップに匹敵するとボクは思っています。
春日:アメリカの象徴といいますか、ハーフタイムショーもそうですし、やはり試合のダイナミックさ。あんなに激しいスポーツはないわけで、テレビ放送の見る人の数だとか、ショーアップの仕方とか含めて、ザ・アメリカだと思うんですよね。
だから日本の人たちにはアメリカを感じてほしいというのがありますね。アメリカがぎゅっと詰まった感じを。
Q 高校のアメフト部時代にうれしかったことや悔しかったことの思い出を教えてください
若林:ボクはランニングバックで、ボールをこぼして(ファンブルを)リカバーされてしまうと攻撃権が移っちゃうんです。そのたびに坊主にさせられていたのが悔しい思い出ですね。
夏合宿ではスキー場に行って、1年生は40kgくらいあるダミーをかついで(ゲレンデを)上がるんですけど、手が滑って力尽きて落としてしまって、下にいた一番怖い先輩に直撃してしまい、ほとんどスキンヘッドみたいにさせられたことがありました。
それでヘルメットかぶったら(髪がないので緩くて)回転しちゃって、ナポレオンズみたいになっちゃって、夏合宿のあいだはディフェンスにぶつかるたびに前が見えなくなってました。
うれしかったのは高校2年生のときの大会で、東京都でベスト4(※)になりました。関東大会に出られる枠は東京から3つなんですが、準決勝、3位決定戦、埼玉県の2位か3位とのワイルドカード、それに3連敗して関東大会に行けなかったという悔しい思い出もあります。でも楽しかったですねえ。
春日:悔しかったのは、私は人数の関係もあって1年生から右のDE(※)で試合に出てたんですけど、1年生で試合に出るなんてことはほとんどないので、相手のチームからは私のほうが穴だと思われたんでしょうね。左のオープンのプレー(※)を通されまくるというのがありました。
思わず、春日の後ろにいたラインバッカーの先輩に「オープンのプレーお願いします」って頼んだら、「試合中なのに泣きごと言ってんじゃねえ」って激怒されたことがありました。
それ以来努力しましてね、関東代表(※)まで上り詰めたわけで、それが悔しくもありうれしくもあります。
楽しかった思い出というのは、部活終わった後にみんなで裸でテニスするとか、テニスボールで野球するとか、それが楽しかったです。練習時間より長く、真っ暗になるまでやってましたね。
※東京都でベスト4:関東高等学校アメリカンフットボール連盟のホームページにて、春季東京都大会 1995年に「日大第二」と載っているのを参照されたい。
※右のDE:ディフェンス側の最前線に並ぶラインマンのなかで、右端にセットするポジション。左右DEのどちらに付くかは通常、試合を通して固定されている。
※左のオープンのプレー:相手ディフェンスの左外側(ディフェンスから見れば右DEのさらに右側)を突破するように展開するプレーのこと。
※関東代表:東京都ベスト4に進出した1995年に、チームから唯一春日のみがオール関東に選出された。
パスディフェンドと見せかけ、足元へのタックルに変える春日。こんな顔で迫ってこられたらリアルに怖い!? |
第45回スーパーボウルは現地時間の2月6日 17:30に、テキサス州ダラス郊外のカウボーイズスタジアムでキックオフ! オードリーの2人が出演する試合中継(録画)は、日本テレビで2月8日0:29から放送されます。
●取材協力
日本テレビ『NFL倶楽部』(公式サイト)
NFL JAPAN(公式サイト)
(了)
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