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e-Sportsを一過性のブームでなく文化に

TGSのMCJブースでe-Sportsに関わる人達が本音をぶっちゃける

2019年09月15日 12時00分更新

 東京ゲームショウ2019のマウスコンピューターブースにおいて、「eスポーツとビジネス。期待と課題。」と題したパネルディスカッションが行なわれた。

「eスポーツとビジネス。期待と課題。」と題したパネルディスカッション

 世界はもちろん、日本国内でも各企業がビジネスチャンスを期待して、積極的に投資している「e-Sports」。本ディスカッションでは、黒川メディアコンテンツ研究所 黒川塾主宰 代表取締役社長の黒川文雄氏をモデレーターに迎え、大会主催視点と施設運営視点、スポンサー視点それぞれの立場の企業の人たちを招集し、e-Sportsビジネスの現実と期待、課題や取り組みについて語った。

黒川塾主宰の黒川文雄氏がモデレーター

 今回登壇したパネリストたちは、以下の5名だ。

  • DMMGAMES PUBG JAPAN SERIES
    エグゼクティブプロデューサー 齋藤隆行氏
  • Cyber Z eスポーツ事業部
    RAGE 総合プロデューサー 大友真吾氏
  • ディスクシティエンタテインメント ネットカフェ事業部
    eスポーツ部門 統括責任者 橋本尚吾氏
  • KDDI コミュニケーション本部
    宣伝部 部長 馬場剛史氏
  • 大塚食品 飲料事業部
    副部長 小林一志氏

DMMGAMES PUBG JAPAN SERIES エグゼクティブプロデューサ 齋藤隆行氏

Cyber Z eスポーツ事業部 RAGE 総合プロデューサー 大友真吾氏

ディスクシティエンタテインメント ネットカフェ事業部 eスポーツ部門 統括責任者 橋本尚吾氏

KDDI コミュニケーション本部 宣伝部 部長 馬場剛史氏

大塚食品 飲料事業部 副部長 小林一志氏

e-Sportsの発展のキーポイントは女性?

【黒川】 TGSではいろいろと新しいe-Sportsの発表がありました。カプコンはインテルと協力し、来年開催される東京オリンピックに先駆けて、国際的なe-Sports大会を開催すると発表しています。DMMGAMESは、PUBGが自社IPではなくライセンス商品にもかかわらず、すごく一生懸命、日本にe-Sportsを根付かせようと努力しています。どのようなポリシーで行なっているのでしょう。

【齋藤】 e-Sportsが流行る流れがあり、PUPGがグローバル的にも流行っているので可能性があるのではとチャレンジしています。我々のIPではありませんが、日本のe-Sportsの発展に寄与できるかを追求しています。日本の選手たちは、今でこそPCメーカー以外からもスポンサードされるようにはなりましたが、収入はまだまだなので、いかに改善していけるか努力しています。

PUPG JAPAN SERIESとして2018年にe-Sportsへ参入。チーム・選手の社会的地位向上へ向けた支援やファオ・サポーターへ向けたエンターテインメントの創出、などの活動を行なっている

【黒川】 大友さんの会社のようなトータルでe-Sportsを開催・演出する場合、気をつけていることとは?

【大友】 RAGEを中心に話をすると、興行化していきたいと思っています。そのためには、視聴者や観戦者を増やす必要があります。e-Sports産業を発展させていき、海外のように決勝だと何千万もの視聴者がいる状態にするには、競技者、参加者を増やすことが重要です。最近、女性を巻き込むとコンテンツが伸びることがわかってきたので、女性向けの大会を開催したりしています。

2015年からe-Sports関係に携わり、ゲーム配信のオープンネットを起ち上げ、イベントを開催する「RAGE」も同年から始めている。さらにゲーム配信プラットフォーム「OPENREC.tv」では、月間100 ぐらいの大会を配信。「Cyber E」はe-Sportsに特化したイベントの制作や運営、マーケテイング事業を展開し。ゲームコミュニティー兼大会プラットフォームの「PLAYHERA」を発表。統合型e-Sportsを目指している

【齋藤】 女性の競技人口が伸びていて、かつ熱量がある。しかも女性の大会のほうがスポンサーを集めやすいのが現状です。「PUBGガールズバトル」を3回ほど開催しています。

【黒川】 ネットカフェは女性が行きにくいという面があったかと思いますが、そのあたりで気遣っている点は?

【橋本】 確かにネットカフェは8割が男性です。ただ、DiCEの場合は4割が女性です。清潔感のある空間とナチュラルな店舗づくりを意識しており、女性にはたいへん好評です。女性の利用者が多いDiCEだからこそのイベントを開催したいですね。

インタネットカフェ「DiCE」を運営。関東圏を中心に18店舗を展開。3年ほど前からe-Sportsに力を入れ、大会でも使えるような作りにしている。今後は地方展開とAIM ブランドでe-Sportsカフェ専門店もオープンしたいとのこと

【黒川】 auは、毎週月曜日はTOHOシネマズが1100円で観られるキャンペーンを展開していますが、若い人にe-Sportsを知ってもらう取り組みは?

【馬場】 auのようにCMで知ってもらうことが得意ではありますが、なかなか若い人のテレビ離れから広告が届きにくくなっています。e-Sportsを含めたスポーツなど、違う接点を通じてauの活動を知ってもらおうとしています。

【黒川】 デジタルと大塚食品の商品とのプロモーションマッチングとは?

【小林】 弊社は食べていただく商品なので、どれだけキャッチポイントを作れるか、商品理解をどれだけしていただけるかを目指していきたいと思っています。

【黒川】 昨年e-Sports元年と言われていますが、いまいちピンと来ません。VR元年と同じような感覚で、熱はあれど動きが見えてきません。この1年間で何か変化を感じたことは?

【大友】 メディアでの露出は圧倒的に増えてきています。テレビ各局は1番組もっているぐらいですし。ただブームで終わらせず、根付かせていく努力は必要でしょう。

【齋藤】 e-Sportsという言葉が目立っているが、それによって各リーグが現れてきており、プラスに働いています。ただ大事なのは、どんどんお客さんの目も肥えてしまうため、継続することで視聴者根付かせつつ、選手を育成してレベルを上げていくことが必要。今後そのあたりも力を入れていく責任はあります。

【黒川】 e-Sportsのできるカフェもこの1年で競合が増えたと思うのですが

【橋本】 確かにこの1年でe-Sportsカフェと呼ばれる店舗が2倍以上に増えています。ただ、e-Sportsとしては選択肢が多いほうが、活性化するのではないかと考えています。少しでも興味のあるユーザーが入れる窓口が多いことが大切だからです。

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