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Full Motion Videoゲームにおける一つの到達点

Steamおすすめゲーム「Dawn of Man」鉄器時代を目指すタウンビルドシミュレーション

2019年04月05日 18時00分更新

 五大文明と呼ばれる地域から人類は発展したともいわれ、既に2000年以上の時が経つ。今でこそ人はありとあらゆる場所に生きているが、前世紀、1万年も昔の石器時代は発掘された化石などでしか分からないことだらけである。

 そんな第95回は石器時代から鉄器時代までの村の発展を追うタウンビルドシミュレーション「Dawn of Man」を紹介する。

 本作品は有志による日本語パッチに対応している。>Steamワークショップから適用後、起動画面のオプションから言語を日本語に変更するだけで簡単に日本語でプレイ可能だ。細かい操作は後述するが、操作自体もキーボードとマウスのみで操作が可能だ。

石器時代へようこそ

 本作品では難易度別に3つのシナリオと、状況別の特定環境でプレイできるチャレンジシナリオに分かれている。ただし起動時には一番簡単な“大陸の夜明け”のみプレイ可能だ。

モードは更にノーマルとハードコアの2つから選ぶことが可能だ。違いは後述する侵入者と野生動物の脅威レベルとプレイのしやすさに影響する。

 ゲームの開始直後は7人の集落とある程度の資源を持った状態から開始となるが集落の大人が全員死んだ場合はゲームオーバーとなる。ここから鉄器時代まで、この集落を大きくしていかなければならない。食料や資材の確保、必要な道具の製作まで全てをプレイヤーが指示を出して細かく指定しなければならない。

カメラはキーボードの“WASD”キー、“QE”で回転が行える。またENTERキーを押すことで広いマップで迷子になっても村の初期位置に戻ることが可能だ。

 だが、かといって一つ一つ指示を出していくのは面倒だ。そのため本作品には操作を簡略化するためのオート指示機能と資源の位置が簡単に見えるモードが存在している。“Tabキー”を押すことで入れる上記画面は“原始の目”といい回収可能な資源や動物をハイライトして一気に表示してくれる。

 村人を直接選択して資源に対して右クリックを行うことで資源の回収を指示する方法のほかに、作業領域を指定することで特定資源に対してオートで回収指示を出すことも可能だ。作業領域は複数個設置可能で、それぞれにどれだけの人数で幾ら回収するかを簡単に指定できるため、面倒な操作をかなり簡略化することが可能だ。

 しかし狩猟や採掘などには特定の道具が必要となる場合が多い。川から魚を捕るには“銛”が必要になり、動物を狩るには“槍”と“石器”が必要になる。これは後々の時代でも基礎は変わらないため、資源の回収には対応する道具が必要になると覚えておけば問題ないだろう。

製作所で道具の製作を指示すると、手が空いた村人が作業に入る。ただし道具も製作に資源が必要なことに注意だ。

 資源の回収や運営を行っていると“知識ポイント”が増えていく。知識ポイントは技術の解禁を行うのに必須であり、解禁に応じてかなりの数が必要となる。次世代に行くためには特定の技術の解禁が必須となっており、前提条件の技術も全て必要となる。

 例えば、初回の“中石器時代”は“陶器”が必要なのだが、15ポイントで簡単にアクセスできが、新石器時代の“農業”は前提条件が全て必要となるため合計50ポイント近く必要となる。

知識ポイントの獲得自体は何が必要か簡単に閲覧できるため、今自分が簡単に得られる条件を常に把握すると良いだろう。

 また、ある程度プレイしていると“マイルストーン”と呼ばれるものがアンロックされる。前述の他のシナリオの解禁条件にもなっており、解禁されると必ずゲーム内で通知される。条件もゲーム内で確認可能だが、気づいたら解禁されていることの方が多い。だが、マイルストーン自体は現在のゲームに影響を及ぼす部分ではないため、そんなに意識することはないだろう。

 このまま平和が続くわけではなく、集落には時折襲撃が行われる。野生動物であったり、別の集落からの襲撃もあり油断はできない。最初の頃はあまり大した襲撃は行われないが、時代が進めば進むほどに襲撃は輪をかけて凶悪になっていく。そのため武器や防衛は怠らないようにしよう。

リアルタイムストラテジーに近いゲーム性

 ゲームモードをハードコアでプレイするとポーズができないため、本作品はどちらかといえばリアルタイムストラテジーに近いゲームになる。後半までさしかかると襲撃者も凶悪になり対応を間違えれば一度の襲撃で村の半分近くが死んだりするなど別の側面を垣間見ることができる。

 シムシティのようなタウンビルドシミュレーションなゲームではあるが、本作品は決してほのぼのとした原始生活を行うゲームではない。冬の過酷な環境で凍死したり、食糧不足で餓死したりと、ノーマルであってもそれなりに難易度は高めに設定されている。

 だが、タウンビルドシミュレーションの側面で見ても手堅くまとまっており村の運営は楽しい。襲撃に悩まされるとはいえども石器時代からずっと見ていると愛着もひとしおである。少し風変わりな石器時代の運営に興味があるなら非常にオススメだ。

「Dawn of Man」の推奨動作環境は?

 最低動作環境の要件VRAM1GB以上、推奨でもVRAM2GB以上のグラフィックカードで数年前のミドルスペック以下と要求は低いので、最新のCPU内蔵GPUでも動作するだろう。

「Dawn of Man」
●Madruga Works
●2570円(2019年3月1日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows
ジャンル 街づくり、ストラテジー、シミュレーション、経済
©2015-2019 Madruga Works

■著者:rate-dat
・Steamのプロフィールページ:Steam コミュニティ :: ratedat
・Twitter:@rate_dat

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