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CPU占有率を下げてゲームプレイも配信もPC1台でこなす

GeForce RTX&新NVENC、OBSで高画質ゲーム配信できるって本当?

2019年03月14日 13時45分更新

GeForceの世代間におけるNVENCの仕様の違い

 検証に入る前に、NVENCはTuringでどう変わったかを確認しておきたい。まず前提知識として、NVENCとはKepler以降のGPUに内蔵された(一部例外あり)ハードウェアエンコーダーユニットのことだが、CUDAコアとは別の領域に設置されているため、CUDAコア数の規模にあまり関係なく高速に動画エンコードできる。

 また、NVENCとは逆に動画のデコードを実行するユニットも存在しており、これは「NVDEC」と呼ばれる。そして、アプリとNVENC/NVDECの橋渡しをするのが「NVIDIA Video Codec SDK」である。

NVIDIAのサイトより抜粋。NVENCはエンコード用、NVDECはデコード用にそれぞれCUDAコアの外側に配置される。ちなみにPascal世代のGT 1030はNVDECのみ搭載し、NVENCは搭載しない。

 ちなみに、各GeForce世代におけるNVENCの仕様の違いを簡単にまとめておくと、以下のようになる。

  • Kepler世代:H.264のYUV 4:2:0のみ対応
  • Maxwell世代:H.264で対応色空間追加
  • Maxwell世代(GTX 970以上):H.265 4Kに一部対応
  • Pascal世代(GT 1030以外):H.265 4Kで色空間追加及びH.265の8K対応
  • Volta世代:変更なし
  • Turing世代:H.265におけるBフレームのサポート

 TuringではH.265においてもBフレームがサポートされ、同ビットレートならより高画質な映像が得られるようになった。だが残念ながら、この変更点は今回のOBS最適化とは関係ない……。

NVDIAの関連ページより抜粋した、NVENCの対応表。TuringではNVENCのユニット数が減っているが、同時に処理できるセッション数は「2」のまま変わってない。H.265(HEVC)でBフレームが使えるのはTuring以降のみとなる。

こちらはNVDECの対応表。TuringではH.265のYUV 4:4:4形式のデコードが追加された。Pascalで一番最初に出たGTX 1070と1080はNVDECの仕様上やや特殊な存在になっている点が面白い。

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