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「Ryzen Master」の新機能「Dynamic Localモード」をねちっこく考察

2920Xと2970WXの価格はお得か?Ryzen Threadripper全モデル検証

2018年11月08日 14時30分更新

HandbrakeやLightroomでも2950X/2920Xが光る

 では、同じ動画エンコード系でも「Handbrake」ではどうだろうか。再生時間約6分半の4K動画を準備し、Handbrakeでx264及びx265コーデックを利用して20MbpsのMP4動画に再エンコードする時間を測定した。

Handbrakeによる4Kエンコード時間。

 HandbrakeではMedia Encoder CCのような振れ幅は見られなかった。最速をマークしたのはコンピュートダイを持たない2950Xであり、「WX」付きThreadripperは2920Xよりやや速い程度の性能しか出せていない。

 次は「Lightroom Classic CC」で検証しよう。RAW画像200枚(ARW形式)からDNG形式に変形する時間と、そのDNGを最高画質のJPEGに書き出す時間を計測する。JPEG書き出し時にはシャープネス処理を付与(スクリーン用、適用量は標準)している。

Lightroom Classic CCによるRAW現像処理時間。

 このテストでは、DNGへの処理時間はどんなCPUを使っても極端に早くなることはない。CPU負荷が低すぎるためだ。だがJPEG書き出し時のシャープネスはマルチスレッド化されているので、コア数の多いCPUはそれなりに恩恵がある。だがThreadripper環境、特にWX付きモデルではこの処理も荒れる。グラフは数回計測した中で傾向を掴めそうな値をピックアップしているが、2970WXのDynamic Localモード無効時でもDNG→JPEG処理で2分台を出すこともあるし、時々ではあるがDynamic Localモード有効時でも5分台をマークすることもある。上手く処理がハマると速いが、そうでないと遅いのだ。

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