前回にご紹介した「WILL: 素晴らしき世界」「WILL: 素晴らしき世界」はBitsummitのお話をしたと思うが、今回紹介するタイトルもBitsummitで出会った作品である。試遊台が常に満席でプレイできなかった上に最後にはオチも待っているのだが、それは後のお楽しみとしていただくとして・・・・・・「Death Coming」を第79回は紹介したい。
名もなき人たちの狂騒劇
ゲームを始めると主人公はいきなり死んでいる。何が起きたか理解できない状態だが、“死神”から自分のアシスタントとして魂を集めてくれるなら生き返らせてやろうと持ちかけられる。プレイヤーも割と置いてけぼりの状態なのだが、本作品の登場人物にはほぼ名前がない。主人公も一介のキャラクターであり、明確な存在として示されているのはマスコットキャラクターでもあり進行役を兼ねる死神だけである。
さて、本作品は美麗なドット絵ながら内面はブラックジョークとバイオレンスに溢れている。死神の仕事として行うのは鎌を使って直接他人の魂を刈り取ることではなく、街中や施設に溢れる危険物を使って事故を起こして魂を集めることである。
今マップに見えている全てのキャラクターの魂を回収可能だがパーフェクトは非常にシビア。クリアするだけであれば右上のバーにある規定数の魂を回収するだけでいい(このマップであれば32人)。マップの移動はマウスでドラッグするか、キーボードのWASDでも可能だ。マップに制限時間はないのでじっくり考えよう。
さてその手段となる危険物は、危険物は一度クリックすることで準備状態になり、もう一度クリックすることで大体の想像通りの結果になる。
マップ上にある危険物はマップ毎に数が決まっており、右下の目のアイコン(図鑑)を押すことで何が使えるのかが常に把握できる。また、危険物はクリックすることで準備状態となり、もう一度クリックすることで危険物に応じたアクションが発動する。
だが、本作品はパズル要素にスコアも内包しているためランキングも存在している。ただ綺麗にパーフェクトを狙うだけでは点数が上がらないので連続コンボをつなぐことがスコアアップには不可欠となっている。
画像の魂が出てる間に他の人間の魂を出現させるとコンボとなり、コンボボーナスが加算される。連鎖させられる対象を狙いつつ、迅速に積み上げるのがスコアを狙う場合の基本と言える。
だが、ステージが進むとこちらの邪魔をしてくる天使が介入してくるようになる。準備状態の危険物を天使の視界に入れるとライフが減り、ライフがなくなるとリスタートになってしまう。
パズルゲームは苦手だけど……
以前紹介した「Bridge Constructor Portalt」でも若干触れたように、筆者はパズルゲームは苦手とは言わないが好んでプレイしないジャンルのひとつである。だが、実際のプレイ風景をBitsummitで見て非常に気になったのは事実で、会場で気になったタイトルの中でも真っ先に挙げたタイトルのひとつだ。
プレイすると、会場でも試遊台が空かなかったことにも納得できた。ややバイオレンスすぎるきらいはあるがシンプルかつユニークで、マウスだけで遊べるだけでなく、タイマーがないパズルゲームにはない迅速なコンボの組み立てなどといった様々な要素は非常に面白かったと言い切っていいだろう。
本作品はPCからスマートフォンにも移植されている。スマートフォン版でも評価が高いことも本作品の出来を示す証左ともいえるだろう。
唯一心残りがあるとすれば、Bitsummit会場内で販売されていたゲームキーと死神のコスプレセットを買い損ねたことである。買おうと思ってブースに戻ったときには売り切れていた。だからなんだと言われたら返す言葉はないのだが。
ゲーム終了時の“人生は短い、だから楽しもう!”の言葉にもあるように、意味など求めるのは野暮なのだ。思いっきり遊んで思いっきり仕事ができれば人生は楽しいはずだ。
「Death Coming」の推奨動作環境は?
最低動作条件としてメモリー4GBとしか記載がないため、OSが軽快に動くノートPC環境でも問題はないと思われる。
『Death Coming』
●NEXT Studio
●698円(2017年11月6日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows
ジャンル ドット絵、カジュアル、ストラテジー、ゴア、暴力、パズル、アドベンチャー
■著者:rate-dat
・Steamのプロフィールページ:Steam コミュニティ :: ratedat
・Twitter:@rate_dat
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