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初の“ROG純正品”! LEDストリップ「ROG Addressable LED Strip」を触ってみた

2018年05月15日 11時00分更新

 昨今の自作PC業界におけるブームのひとつと言えば、周辺機器も含めた“PC環境のライトアップ”。LEDを備えたパーツは昨年ごろから一気にラインアップが拡充され、ショップの展示や全国各地のイベントなどでまばゆく光るPCを見ることも、それほど珍しくはなくなってきた。

 そうした傾向を反映してか、最新のインテル 300シリーズやAMD 400シリーズのチップセットを搭載したマザーボードの多くは、これまでハイエンド製品での採用がほとんどだったアドレサブルRGB LED用の接続端子を備えている。上述のようにメインストリームではそもそも接続できるマザーが少なかったこともあって、現状だと利用できるパーツは一部のLEDストリップなどに限られるものの、“LED1個単位で発光カラー・パターンを制御する=複雑なライトアップが可能になる”のは、こだわり派の自作ユーザーにとって大きな魅力だ。

「ROG Addressable LED Strip」。実売価格2600円前後。

 ASUSが4月27日にリリースしたROGロゴ入りのLEDストリップ「ROG Addressable LED Strip」は、LED同期機能「Aura Sync」に対応する同社初のアドレサブルLED対応ストリップだ。長さ60cmで計30個のLEDを内蔵し、PCケースへの取り付けはマグネット、もしくは付属シールの両方を利用できるため、手軽に扱えるテープと言っていい。デイジーチェーン接続(いわゆる“数珠つなぎ”)によるストリップの複数連結も可能なので、マザーやグラボとブランドをあわせて利用する人はもちろん、アドレサブルLEDストリップの入門製品として購入するなら有力な製品だろう。

マザーボードに挿すだけ、マグネット・テープでケース内に取り付ける

長さは60cm。接点のある指定位置ならカットも可能だ

1つのストリップにつき計30個のLEDを備える。ROG純正品らしくロゴが印刷されているのも面白い

ストリップはデイジーチェーン接続による同製品の複数連結が可能。マザーに接続する際は付属の3ピン変換ケーブルを使う

 ROG Addressable LED Stripの使用方法は、マザーボード上のアドレサブルRGB LED接続端子にストリップを接続するだけ。アドレサブル対応の端子は5V/3ピンで、通常の12V/4ピンRGB LED端子とはピン数が異なる。コネクターの形は似ているが、そもそも4ピン端子には挿さらないようになっているので、間違える心配はないと言っていい。なお、本製品は開封時のままだと両端がデイジーチェーン用の端子となっているため、マザーと接続する側には別途付属の3ピン変換ケーブルを取り付ける必要がある。

とりあえずマザーボードに挿しただけでも虹色に光ってくれる。他のデバイスとの同期など、LEDの制御には「Aura」ユーティリティーが必要だ

 端子を接続してPCの電源を入れれば、特に操作をしなくてもLEDが点灯してくれる。デフォルトの状態では虹色に発光しており、このままでも綺麗だが、カラーやパターンを制御するためにはASUSの「Aura」ユーティリティーが必要だ。こちらはASUS公式サイトのサポートページからダウンロードできるため、あらかじめインストールしておけばスムーズだろう。

3M製のテープが付属。マグネットが使えないケースではこちらを使って貼り付ける必要がある

 PCケース内への設置に関しては、ストリップ内部にマグネットが埋め込まれており、スチール製ケースであれば場所を選ばない。また、マグネットが利用できないケースでは、付属する3M製の両面テープを利用することになる。両面テープはほどほどの長さのものが計6枚付属するため、よほどのことがない限り、固定が難しいということはないはずだ。ちなみにストリップが長すぎる場合、接点上にハサミのマークがある位置からカットして調整できる。

カラフルなライティング効果で真価を発揮

効果「レインボー」を適用した状態。ストリップ全体の色・パターンが同期するRGB LEDと異なり、1個単位でLEDの色が異なるパターンを設定できるのがアドレサブル対応製品の強みだ

明滅パターンによっては1個のLEDユニットのみが点灯しているような状態も。Auraの「星空」パターンで点々とLEDユニットが光るのはアドレサブルLEDならでは

 上述の通り、ストリップのカラー・パターンは「Aura」ユーティリティーで制御する。一般的なRGB LED対応製品との違いが顕著に表れるのは、特定の効果を適用した際、LEDユニット1個単位で発光カラーや輝度が変わることだ。たとえば「レインボー」ではLED1個ずつが異なるカラーとなって、ストリップ全体で虹色を表現するほか、「星空」の効果ではLEDユニットが一個ずつ、順番に明滅していく(一般的なRGB LED対応製品だとストリップ全体のLEDユニットのカラー・輝度が同期してしまうため、このような表現ができない)。効果はソフトウェアに依存するため、今後のアップデート次第ではさらに多様な表現が可能になるはずだ。

設定にはAuraユーティリティーを利用。扱いは4ピンRGBの製品とほぼ変わらないが、アドレサブルLEDでは効果を適応した際の挙動が変わる

ヘッダーの設定だが、特にいじる必要はない

 複数個のROG Addressable LED Stripを購入すれば、デイジーチェーン接続で数珠つなぎにして運用できるのも本製品の強み。アドレサブル対応端子を備えるASUS製マザーボードの多くは、LED60個・長さ2メートルまでのストリップであれば最大輝度で動作するとしている。実際に2連結(長さ1.2メートル)までは検証してみたが、動作には問題なかった。

 ちなみにLEDユニットの制御ICはWS2812系なので、自分でLEDの発光を自由に制御したい場合は、Arduinoなどのワンボードマイコンからプログラムで制御するという選択肢もある。やや導入難易度は高くなるが、すでに大量のライブラリーが公開されているため、ライティングにとことんこだわりたいなら参考にしてみるといいだろう。

“ASUS ROG純正品”の安心感

 実売価格は2600円前後。一般的なストリップより少しだけ高価だが、初のROG純正製品ということで、安心して使いやすいのは大きなメリットと言える。アドレサブル対応はもちろん、連結・カットによる長さの調整が比較的容易なこともあって、大がかりなライティングで利用しやすいのも魅力的だ。

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