■ミシュラン店の世界観を表現した担々麺を食べてみた
鳴龍とよってこやの店主が共同開発した「叶奏~かなで~」は、鳴龍の世界観を表現したという担々麺。
価格は、1杯885円。私の個人的な感覚ですが、1000円を超えないでミシュラン店の雰囲気が味わえるのであれば、なかなか悪くはないです。
見た目は、拍子抜けするくらいにシンプルでした。赤みがかかったスープの中央に、カットした肉味噌、刻んだ九条ネギ、玉ネギ、ピーナッツに控えめに乗っているという風情でした。
有名店のラーメンというと、トッピングがたっぷりで見るからにインパクトがある、というものもありますが、見た目としては主張が少なく、そのぶん本質的な味の部分にこだわっているであろう予感がします。
期待が高まる中、スープをいただきました。
ゴマ油の華やかな香りが立ち、同時に舌にほのかな辛味の刺激があり、最後に酸味があとを引きます。
なんだか、とってもとっても、繊細で上品です。
担々麺というとただただ辛い味わい、というものもありますが、これは違います。いろいろな味の成分が複雑に絡まり合っているという印象で、ひと言でいうと「おいしい」のですが、ひと言にしていいものかと躊躇してしまう、そんな奥行きがあります。
辛さのレベルというと、そんなに刺激が強いというわけではなく、ほどよい辛味でした。辛いのが得意ではない人でも問題なく食べられると思います。
スープのおいしさを口に含めながら、麺にいってみました。麺は、通常のよってこやの麺とは異なり、この担々麺のために開発した特別な麺だそうです。
麺にスープがからみ、ゴマ油の香り、辛みや酸味とともに、鶏ガラとんこつや醤油の味の深みも感じられました。よってこやのこだわりは鶏ガラとんこつ。ですが、今回の坦々麺にはとんこつのコッテリさはあまりなく、あっさりめに仕上がっています。鶏ガラとんこつに、貝だしを合わせてスープをのばした、というのがポイントだそうです。
トッピングの肉味噌は甘め。小さくカットされていることで、存在感がありながらも、スープに溶け込んでいるがすごいです。
控えめに載った九条ネギは香ばしい香りがあり、刻んだ玉ねぎとピーナツの食感はアクセントとして、絶妙な塩梅でスープ全体に広がっています。
食べれば食べるほど「あーおいしい!」という感動があって、飽きがこずペロッといただいてしまいました。
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