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バリエーション充実の光るファン『MasterFan Pro RGB』シリーズをじっくり見る

2017年11月13日 11時00分更新

 ライトアップ系のPCパーツが各社から続々とリリースされている昨今。特に充実してきたのが、LEDを搭載したケースファンだ。単色で光るようなケースファンは以前から一定の数があったが、ASUSのLED制御機能「Aura Sync」などに対応するRGB 4ピン搭載のマルチカラー製品が増えたことで、PCをコーディネートする際の自由度も高まっていると言っていいだろう。

9月19日に国内販売が開始されたCooler Masterの『MasterFan Pro RGB』シリーズ関連製品

 そんな中、Cooler Masterが9月19日にケースファンやコントロールボックス、分岐ケーブルなど計7製品を一挙に国内リリースしたことは注目に値する。単純にマルチカラーのファンを探している人はもちろん、同社のPCケースやCPUクーラーとあわせて自作PCを組み上げたいという人にとっても魅力的なプロダクトだろう。編集部にレビュー用機材が届いたため、この記事ではラインアップや使用感などをチェックしてみる。

ファンは120mm / 140mmの2サイズで、ブレードの異なる3モデルを用意

120mmサイズのファンは3モデルをラインアップ。左から『MasterFan Pro 120 Air Flow RGB』、『MasterFan Pro 120 Air Pressure RGB』、『MasterFan Pro 120 Air Balance』。ブレードの形状と回転数が異なる

 120mmモデルは、風量を重視しエアフローを生み出すのに向く『MasterFan Pro 120 Air Flow RGB』、風圧を重視し狭い空間へ空気を送り出すのに向く『MasterFan Pro 120 Air Pressure RGB』に加え、風量と風圧のバランスを取った『MasterFan Pro 120 Air Balance RGB』3個とコントロールボックスをセットにした『MasterFan Pro 120 RGB コントローラパック』の計3製品。LEDを搭載しないMasterFan Proは以前から販売されているが、今回あらたに4ピン RGBコネクターを備え、マルチカラーに対応するモデルが登場したというわけだ。

 各モデルはブレードが独自形状となっているほか、Air Flowモデルは最大1100RPM、Air Pressureモデルは最大1500RPM、Air Balanceモデルは最大1300RPMとそれぞれ最大回転数が異なる(いずれも最小回転数は650RPM)。それぞれに適した役割があるため、購入の際は自宅のPCケースなどを確認し、どのモデルを選ぶかよく吟味することをすすめたい。実売価格は『MasterFan Pro 120 Air Flow RGB』および『MasterFan Pro 120 Air Pressure RGB』が3200円前後、『MasterFan Pro 120 RGB コントローラパック』が1万円前後だ。

140mmサイズは2モデルのみをラインアップ。左から『MasterFan Pro 140 Air Flow RGB』、『MasterFan Pro 140 Air Pressure RGB』

Air Flowモデルで120mmサイズと140mmサイズを比べてみた。ブレードの形状はほぼ同じ

 140mmサイズはAir FlowモデルとAir Pressureの2種類をラインアップ。ブレードの形状は120mmと変わらないが、Air Flowモデルの回転数は500~800RPM、Air Pressureモデルは650~1550RPMと、それぞれ回転数が異なる。実売価格は『MasterFan Pro 140 Air Flow RGB』と『MasterFan Pro 140 Air Pressure RGB』、どちらも3300円前後だ。

4台のRGBファンを制御できるコントロールボックス『MasterFan Pro RGB コントローラ』。

各種ケーブルと説明書が付属

 加えて、4台のRGBファンを制御できるコントロールボックス『MasterFan Pro RGB コントローラ』、RGB 4ピンコネクターを3分岐できる『CM RGB Trident Fan cable 1-to-3』も同時に販売開始となっている。コントロールボックスは専用ソフトを活用したLED制御が可能になるため、RGB 4ピン端子がないタイプのマザーボードや、大量のLEDファンを使いたいといった場合に活用できるだろう。マグネットでPCケース内に設置できるほか、PCに接続した際は本体にメーカーロゴが浮きあがるのも面白い。実売価格は5000円前後だが、上記のファン3個セットのパックにも付属する(しかもかなり割安)ため、そちらの購入を検討するのもアリだ。

『CM RGB Trident Fan cable 1-to-3』。RGB 4ピンクネクターを1本で3分岐可能

 分岐ケーブルは『Aura Sync』対応マザーボードなどと合わせて使いたい製品となる。現状、マザーボード上に配置されたRGB 4ピンコネクターはせいぜい1つか2つ程度しかないため、3つ以上の4ピン RGB対応パーツをマザーに直接つなぎたい場合は必須だ。全長は58㎝と比較的長さもあるので、取り回しも容易だろう。分岐ケーブル自体は他メーカー製品を使ってもまったく問題ないのだが、実売価格は1200円前後とそこそこお手頃であり、メーカー保証が2年あることを考えれば有効な選択肢といえる。

モデル違いでも光り方は同じ

 PCへのファンの組み込みは、付属のネジでケースに止めたあと、ファンコネクターとRGB 4ピンコネクターをそれぞれ挿し込むだけ。注意点があるとすれば、普通の(光らない)ケースファンと比べて配線がひとつ増えるため、ケーブルがゴチャゴチャしがちなところだろうか。設置個所やマザーボードのレイアウトによってはRGB 4ピンコネクターの長さが足りないといったことも容易に起こり得るため、配線をキレイにまとめたいのであれば、分岐ケーブルや延長ケーブルはあったほうが無難かもしれない。

背面ファンが120mmのAir Balanceモデルで、天面ファンは140mmのAir Flowモデル。光り方に違いはない

ケース正面に装着したAir Balanceモデル。デザインもシンプルで、ブラックのケースだとライトアップ部分が一層際立つ

 ファンの発光に関しては、サイズやモデルが変わっても光り方は同じなので、モデル違いで複数あわせて利用するときも無理なく使える。デザイン的にもシンプルなため、PCケースを選ばず採用できるのも嬉しい。スペック違いのモデルが複数選べることも考えれば、総じて扱いやすく、自作初心者から上級者まで万人におすすめできるケースファンと言えるだろう。

コントロールボックスは電源が入るとロゴが浮かび上がるオシャレ仕様

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