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コストとサポート、そして個人の生産性

企業がPCを選ぶとき――VAIOも使う情シス担にPC選定基準を聞く

2017年05月25日 09時00分更新

 企業がPCを選定する際、個人との大きな違いは「スペックの高さ」や「機能の豊富さ」「携帯性」などとは別の要素が重視されてくる。このため、実際に使う従業員と支給する側の経営者・選定者との間で、使いたいPCに対して大きなギャップが発生することもある。しかし時にはユーザーニーズで特定の機種の導入を強く要望したいケースもあるはず。そんなとき、どこをポイントにすればいいのか? 情シス担当者を取材した。

コスト重視が従業員の要望からかけ離れる!?

 企業はどのような基準でPCを選定しているのか。これは企業の業種や体制、利用する部署や環境、導入する台数などさまざまな要因が考えられるが、個人で購入しようとする製品とのズレも生じやすい。例えばモバイル性や拡張性に関する考え方などは一例だ。従業員が利用したいPCをアンケート調査し、判断しているところもあるというが、そのような企業はまだ数少ないはずだ。

 企業のPC選定で重視されるのは、使い勝手やデザイン性よりも、限られた予算でコストパフォーマンスが高い製品を導入できるかどうかだ。IDC Japanの調べによると、中堅中小企業における購入先選定の理由で「価格が安い」が約60%と圧倒的な割合を示している。加えてコモディティ化、スペックの平準化・低価格化も進んでいる。そこで差別化の要素として2位、3位にあがっている「納入のスピードが速い」「導入のサポートが充実」など、サービス/サポートをPC選定時に重視する声が出てきている。

↑IDC Japanが2016年10月に発表した「国内中堅中小企業IT市場におけるベンダー動向分析結果」(http://www.idcjapan.co.jp/Press/Current/20161005Apr.html)より引用。中小企業における購入先選定の理由で、「価格が安い」と回答した企業が最も多く、2位の「納入のスピードが速い」の2倍ほどもある。

 一定以上の規模の企業では、導入するPCを選定するのは、情シスの担当者になる場合が多いだろう。社内のネットワークやマシンの管理を一手に引き受けており、大量導入する際は従業員が迷わずすぐ利用できるよう、初期設定はかなりの労力が必要だ。コストが抑えられていても、そのあたりをキッティングでしっかり対応してくれる製品を選びたいというのは、その負担を軽減するためにも重要なことだ。

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