やったぁみんな大好きビールの話だお
ごきげんよう、アスキーの酒好きナベコです。メタノールやイソプロピルアルコールではないアルコールが大好き。そんな私が好きなアルコール飲料のひとつはビール。どんなビールでも飲みますけど、限定ビールなどを見かけると酒欲を煽られてついつい買ってしまいますね。
昨年から登場したキリンの「47都道府県の一番搾り」もエリア限定品(概ね)なのでそそられます。おなじみのキリン一番搾りを各都道府県の気質や風土に合わせてアレンジし、「東京に乾杯」「千葉に乾杯」など47都道府県のビールを順次発売するということ。地域愛に満ちています。
ポエジーにグッとくる
ところで、47都道府県の一番搾りの缶の裏側を見ると、ビールの特徴とそれぞれの風土の特徴がポエジーあるタッチで書かれています。
例えば「佐賀に乾杯」には以下のような説明が。
製品の特長:
「佐賀県産大麦麦芽100%にこだわった、まっすぐな麦のうまみ。」
説明:
佐賀県産大麦麦芽
100%にこだわって、
まっすぐな
麦のうまさを、
一番搾り製法で
じっくりと引き出した
正統派の一杯。
何事にも、
がばいまじめな
佐賀の人にこそ
飲んでほしい、
佐賀の恵みの
一番搾りです。
飲むと本当に佐賀を感じるか?
……がばい真面目な佐賀の人に飲んで欲しい佐賀の恵みのビール。いい、すごくいい。だけど本当にビールを飲んで佐賀を感じるかな? がばい真面目さを感じる味かな?
アルコール好きとしてここでひとつチャレンジ。題してブラインドで47都道府県の一番搾りを飲んでみてその地域を当てられるかな~、実体験レポート! 私を突き動かすのはただただ愛です。
缶の説明をヒントにしますね
手もとにあるのは4月から発売している長野(信州)、新潟、山梨、三重、岐阜、静岡、長崎、佐賀、大分、計9件の一番搾り。
ルールは簡単。カップに移したビールをブラインドで飲んで、県を当てる。
ヒントは、缶に書かれている説明と、イラストで描かれた各県の名所。ビールを飲んでその県の風景がまぶたの裏に浮かんで来たら素晴らしいことですよね。
●長野(信州)
信州らしい爽やかな森の香りを感じる一杯
ハーバルホップ使用
十州に境連ぬる
アルプス
●新潟
新潟らしい雪のような泡と豊穣でキレのある味わい
自分のことは二の次、まじめで控えめ、我慢強い
日本海
●山梨
山梨の濃厚な郷土料理に負けない骨太な飲みごたえ
絆を大切にする
富士山と富士五湖
●三重
美しい国・三重にふさわしい、繊細で上品な一杯
伊勢神宮
●岐阜
岐阜の味を引き立てる、木の香りそよぐ一杯
気分爛漫
ハーバルホップ
鵜飼
●静岡
静岡のおいしさを引き立てる、飲むほどに香り華やぐ一杯
おだやかで奥ゆかしい
日本平
●長崎
長崎の和華欄料理に合う、香りとうまみのバランス
九州産麦芽を使用
おだやかな香りとたっぷりのうまみ
グラバー園
●佐賀
佐賀県産大麦麦芽100%にこだわった、まっすぐな麦のうまみ
がばい真面目
吉野ヶ里遺跡
●大分
大分料理を引き立てる、濃厚な麦のうまみ
大分県産大麦麦芽一部使用
かぼすを絞った大分料理によく合う
おんせん県おおいた
キーワードが多くてもよくわからない
と、あれこれキーワードを引っ張ってきましたが、香りそよぐ一杯とか、香り華やぐ一杯とかの違いがよくわからない。おだやかな香りとかまっすぐなうまみとか言われてもピンとこないし名所もちっとも知らないところがあるので、さらにイメージがわかりやすいように、ワンフレーズに絞ってみましたよ。
●長野(信州) 森の香り
●新潟 我慢強い
●山梨 骨太
●三重 伊勢神宮
●岐阜 鵜飼
●静岡 奥ゆかしい
●長崎 バランス
●佐賀 がばい真面目
●大分 かぼす
1県、1フレーズ。これならイメージしやすくないですか? 我慢強い味、骨太の味はきっと濃い味のビールだろうな。伊勢神宮は清廉だろうな。鵜飼は鳥だろうな。
そんなことを想像しながら、ビールを飲んでみますよ。ウ(鵜)ー!!
飲むべし
カンパーイ! カップにはアルファベットを振りましたが、どれがどの県のビールだかはわかっていません。
まずはひととおり飲んみました。「さっぱり」「さらにさっぱり」「甘い」「こい」「クセがある」「ジュースのよう」など、キリン一番搾りであってもそれぞれ味が違うことはわかりました。比べてみると、見た目の色の濃さもずいぶん違いますもん。
ですが、それらが「我慢強い」とか「骨太」とか、各県のイメージに当てはまるかというと……まったくわからない!
長野、森の香り、森の香りねえ。全部ビールの香りしかしないよお。三重、伊勢神宮、ビールというか日本酒の印象があるし、どれも当てはまらない。佐賀、がばい真面目なのは渋いお茶みたいな味がするのかな、ないけど。
想像していたのはビールを飲むとプワァッとその地域の情景が浮かんできて、ああ、素晴らしい日本の里山と涙を浮かべる感動体験(「翔太の寿司」で審査員が寿司を食べた時のイメージ)。それは、さすがにちょっと難しい。情景は浮かんでこない。
だけどビールはおいしい。アルコールとしておいしい。ビールに含まれた意味を想像してビールと対話する時間は楽しい。1回飲んだだけではわからなかった鳥の羽ばたきもじょじょに感じられるようになってきました。
そうこうしながら、我慢強い新潟、骨太な山梨、がばい真面目な佐賀は、濃い目の味わいのビール。奥ゆかしい静岡、森の香りの長野はさわやかな味わいのビール。かぼすの大分は柑橘風味のビール、バランスの長崎はそれらしいビールなどを、直感で各県に結び付けてみましたよ。
答え合わせ!
私が用紙に書いた回答はこちら。
長野 B
新潟 C
山梨 H
三重 D
岐阜 F
静岡 E
長崎 A
佐賀 G
大分 I
はたしてこの中でいくつ当たりがあるのでしょうか。全部当たりが出たら、舌の確かさを評価してもらいビールメーカーに就職したい。
↓↓↓
<答え合わせ結果>
×長野 B大分
×新潟 C三重
◎山梨 H山梨
×三重 D新潟
×岐阜 F佐賀
×静岡 E岐阜
◎長崎 A長崎
×佐賀 G静岡
×大分 I長野
正解数は2/9でした。ぜんぜんダメじゃないですか。山梨と長崎だけ正解。山梨は骨太な味をイメージして、長崎はバランスの良さをイメージしたら、当たったわけですが、この正解率なのでまぐれ当たりかもしれません。
静岡は結果として外してしまいましが、正解のGも一瞬候補に入れていました。そう考えると正解数は2.5としたい。それでも正解率は27%。ううう。「鳥の羽ばたきを感じる」と岐阜に選んだFは佐賀。私が鳥だと感じたのはがばい真面目な味だったのです。もうよくわかりません。的中率の低さに絶望しました。
きき地域はほぼ不可能
結果、ご当地ビールを飲んで地域を当てることはほぼ不可能と感じました。考えてみると、日本酒を飲んで米の生産地を当てるとか、コーヒーを飲んで豆の生産国を当てるとか、あまりにもプロフェッショナルすぎてやろうとは思わないじゃないですか。確かに味はちょっと違うけど、わずかな味の差で地域を特定しようなんて無理ですよ。
やはり、パッケージは大事。「佐賀に乾杯」「信州に乾杯」など、これがどういうテーマのビールか認識しながらその地域に思いを馳せる。ステキだと思います。私はとりあえずたくさんビールを飲めて幸せです。ごちそうさまでした。おやすみなさい。
ナベコ
寅年生まれ、肉食女子。特技は酒癖が悪いことで、のび太君同様どこでも寝られる。30歳になったので写経を体験したい。Facebookやってます!
人気の記事:
「酒好き必訪!超コスパの神楽坂「塩梅」の日本酒飲み放題
」「串カツ田中が100円均一なので、一番高い串を食べてきた」「アラサーが女子大生にまんまと成りすませるか試してみた」「“噂のダイソー100円ワインを飲んでみた」
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります