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月額だから得、ドコモがヘルスケアアプリを有料提供する理由

2016年09月04日 10時00分更新

Runtasticはサービスを毎年拡充している

―― そもそもなぜRuntasticを選んだのでしょう。

横山 いくつか理由があります。ひとつはすでに世の中で評価されていること。アプリのダウンロードランキングでも上位にくるようなサービスと組めば土台ができあがっているので、ユーザーにとっても絶対にいいサービスだろうと。もうひとつは自社開発でやるよりも当然早くできることです。

―― いろいろなエクササイズを網羅しているのはRuntasticの特徴ですよね。

杉本  Runtasticさんは自社の開発にすごく力を入れていまして、毎年アプリを拡充していたりと、エコシステムを作るということにエネルギーを使っていると思いますね。

横山 走るアプリはすごくたくさんありますが、それだけだと我々としてはもっと開拓していかないといけなくなります。我々にとってRuntasticさんと組んで結果的によかったのは、彼らは自分たちで領域を広げてくれているので、結果的に我々の領域も広がっていくことだと思っています。

―― 今後提携するアプリを増やす予定はありますか?

横山 もちろん「なくはない」と思っています。お客様のニーズによっては「こっちのアプリを使っているんだからdヘルスケアパックに入れて」という要望は十分ありえると思っています。ただ、いまはdヘルスケアパックの中に入っているサービスが「みなさんにより健康になってもらう」というミッションにおいて、まだパーツが足りてないと感じています。健康になるというのは歩く、走る、鍛えるだけじゃない。そこをやっていきたいなと思っています。

―― Runtasticはアプリ自体はとても細かく分かれていますが、対応する機器がそれほど多くないですよね。トレーニングする場合だとRuntasticで十分だとは思うのですが、シリアスにトレーニングしたい人は一緒に使う機器や体重管理が重要で、対応機器を海外から直輸入しないといけない場合があります。ほかに汎用性の高いサービスもあったと思いますが、そこを選ばれなかった意図はあるのでしょうか。

横山 実はこのプロジェクトはNTTと東レさんの技術で心拍や心電波形が測定できる「hitoe」というものがありまして。

―― 昔レビューしたことがあります。着たのですがきついなあと思いまして……。

南田はサービススタートしてすぐにRuntastic for docomoのテストをしている。写真はそのときに合わせて着た心拍計測可能なウェアのhitoe

横山 そのhitoeに対応したサービスを作りたいというのが大きな理由としてありました。合わせてやるんだったら世の中に受け入れられているサービスでやるべきだろうと。いくつかのアプリベンダーさんとコミュニケーションを取っていく中で、Runtasticさんとの話が一番スムーズに進んだという面はあります。

杉本 dヘルスケアパックでいうと将来の指向としては、デバイスについても幅広く連携させていきたいです。Runtasticのプラットフォームだけではなく、ドコモが別でご用意するようなプラットフォーム上でいろいろなデバイスと連携させていきたいという考えはあります。

横山 いまは「Runtastic Orbit 01」を販売し、「ムーヴバンド」も提供しています。ただそれだけじゃお客様のニーズは満たせないだろうと。ほかの製品を使っているユーザーの方は多くいるので、そこに対応できるのであればやっていくべきだと思っています。

Runtastic Orbit 01。Amazon価格で1万380円。Runtastic for docomoに契約すると9936円で購入できる

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