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けしてやってはいけなかった

アラサーが職場で愛を試した結果「あんこ」をもらった

2016年04月08日 21時00分更新

 みなさん、交際相手や友人、まわりの人たちが本当に自分のことを大切に思っているか不安になったことはないだろうか。ふと気になって、意図的に秤にかけてみる。そんな衝動にかられることもあるかもしれない。だがそれは多くは不幸な結果を生むことを、我々は知っておいたほうがいいだろう。

 このお話は、とあるアラサー女性が職場で愛を試してみた結果だ。

29歳 アラサー記者がバレンタインデーチョコを配った

 その女性は編集部に勤めている記者だ。名前は仮にナベコ。よわい29と、三十路に達しようとしている年頃だ。

体当たり系の取材も敢行する記者ナベコ(仮名)。※写真はイメージ。

 ナベコの人との付き合い方はひと言でいうと雑。なので昨年まで職場でバレンタインデーのチョコを配るなど、女性として気がきいたことをしたことがなかった。だが今年、何を思ったかバレンタインデーにひと肌脱いだ。

 バレンタインデーにナベコは、職場の中でもよく関わる数名にチョコを個別で渡したという。「記事に書きたいから、本気でお返しくださいね」という言葉を添えて。

ナベコは、1箱480円ほどのチョコレートを8名ほどに渡したという。

 ナベコは記者。なので、“記事のネタにしたい”と仕事の一環であるというポーズをとった。

 だがおわかりであろう。その心境は、「私のこと好きな人いるかしらー? ドキドキー! 照れ屋さんばかりの職場だから、チョコで私からきっかけを与えてあげなくちゃねー。ほほほほほ」という感じであったことを。

 いや、舌打ちは心の中でしてあげてほしい。ナベコも精一杯なのだ。

ホワイトデー、あれこれお返しをもらった……。だが!

 そして迎えた1ヵ月後のホワイトデー。「記事にするから」と言ったのが功を奏したのか、ナベコはユニークなお返しをあれこれもらった。

 筆者はナベコの承諾を得てそれらを一時的に借りることができたので、全貌を紹介する。

 今回、着目するのは、被チョコ者(ナベコからチョコをもらった人)の年代とお返しの内容と推定額。公平性を期すために、お返し推定額はレシートを見せてもらうではなく、筆者の独自調査によるもの。被チョコ者の氏名に関しては。極めて個人的な問題に関わるおそれもあるため、A氏、B氏と匿名のスタイルをとる。

●A氏(20代後半)
・お返し内容:日本酒「手造り純米吟醸 泰斗 無濾過生原酒」
・推定金額:2000円~3000円

<ナベコのコメント>
私の大好きな日本酒!! しかも熊本のお酒でなかなか手に入らないらしい。無濾過生原酒。スゴイ、スゴイ。やったね。

日本酒。

●B氏(40代前半)
・お返し内容:日本酒「純米大吟醸 瑞福」
・推定金額:3000円~4000円

<ナベコのコメント> 高そうなお酒。限定販売品で兵庫県から取り寄せてくれたとか。おお~!! キレイな味わいだけど独特のコクが絶妙で、印象に残る旨い酒でした。

日本酒。

●C氏(30代前半)
・お返し内容:酒燗器(ツインバード)
・推定金額:3500円~4500円

<ナベコのコメント> 酒燗器だ。酒燗器って日本酒温めて熱燗にするやつですよ。「しゅかんき」って読むんですよー。燗つけるって家だとちょっと面倒なのですが、これならお手軽。さっそく外でも使ってみたけどしっぽりいい感じ。土瓶のようなカタチもとてもステキ。

酒燗器。

酒燗器は屋外でも利用したそうだ。

「私のこと好きなの?」一瞬はご満悦になったナベコ

 ナベコは喜んだ。なぜならナベコは酒好きで、職場でもそのことを豪語していた。日本酒に酒燗器。バレンタインデーのお返しに好みのものをチョイスしてプレゼントしてくれるというのは、真心。いや、ひょっとしたらさらに深いものがあるのかもしれない。

 後日談になるがナベコはホワイトデー後しばらく、いつ何があってもいいように臨戦態勢を敷いたらしい(具体的には……、いや多くは語らない)。だが、数日間立て続けで職場のまわりの人間が自分を残して帰ってしまうのを見て(仲間外れにして飲みに行っていたのだろう)戒厳令をそっと解除したという。

 紹介すべきお返しはここからが本番だ。

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