本記事では、アスキーのナベコが理想の彼とのデートを妄想で繰り広げていきます。
41歳の里中さん、飲み屋で知り合っていい感じに…
あたしナベコ29歳。趣味はお酒で、好きな場所は居酒屋で、週末はもっぱら泥酔しています。
そんなあたしが最近、居酒屋で出あったのは、趣味はお酒で、好きな場所は居酒屋で、週末はもっぱら泥酔している41歳の里中さん。
ちょっと年上だけどお酒のことで話が合う。顔は目じりが下がっていて「20代の時はかっこよかったんだな」っていう感じ。良いお年だからお腹がぽんと出ているけど、そんなところもかわいいの。
付き合うっていう感じにはなってないんだけど、ここのところ毎日飲んでいる。ちょっといい感じ、かなって思っている。
好きかな……、うん。
でも今のままでも十分に仲良いし楽しいし、そのままでも良いって思っていたけど、たまたま里中さんと「酒蔵の見物行きたいよね」って話になって、静岡の藤枝というところの酒蔵を見学してお酒を飲むツアーに参加することになったのでした。
泊りがけのお出かけ! なんと!
それっていいのかな、ちょっと緊張するなぁ。
大胆! 付き合っていない彼とお泊りでお出かけ
でもでも、実はツアーなので、男女泊まる部屋は別々。それなら安心だ。ん? 残念、なんてことはない。ほんとに! やだっ。
待ち合わせはちょっと緊張。東京駅の改札で荷物を持ちながら集合すると、いかにも、な感じ。これは照れるな、平静な風を保たないと。
待ち合わせ時間より少し早めに来ている里中さん。ふだん酔っぱらってばかりだけど、そういうところ、やっぱり大人だからキチンとしているんだなーと。
は、あたしもアラサーとよい大人なんだから、そんなことで感心しないで自分もしっかりなくてはいけない!
正午くらいだったけど、駅弁屋でふたりとも駅弁は買わず、里中さんはビールと皮ひも、あたしはレモンサワー(レモンサワーはジュースなので)とチーカマを買った。
レジは里中さんがまとめて済ましてくれたから、あたしは財布にあった小銭だけを払う。
実は、里中さんと居酒屋以外で会うの初めてだから、緊張したけど、こういうやりとも違和感なくできたので、なんかうれしかった。
東海道新幹線で「山川がいいねって」いってふたりで並ぶ。
新幹線が出発すると同時に、カンパイ。
イエーイ!
「こういうのいいね」。「こういうのいいね」ってふたりでいう。
通路側の里中さん、ふだん居酒屋であっている里中さんとちょっと違って見える。そういえば、こういう風に横顔をのぞき見ることなんてないな。
まわりの人からあたしたち、どういう風にみえているんだろう。
カップル? 夫婦? まさか、親子ってことないよね。いくら10くらい年が離れているけど。
里中さんもあたしのことを普段とちがったように見えているのかな。そんなことがちょっと、気になるなぁ……。
藤枝の杉井酒造を見学中に、赤面のトラブル(!?)発生
藤枝駅に到着。ここでツアーの人たちと合流しました。ツアーの人たちは、みんな「酒好き」っていう顔をしている、すぐに仲良くなれそうだなってうれしくなった
でも、参加者の中にやっぱり女性も多くて。
里中さん、ほかの女性を気になったりしないかな……。
なんて変な想像がもたげる。そんなことを考えるなんて、ただ日本酒を楽しみに来ただけなのに。
違う、ちょっと新幹線の中で飲んだお酒がまわっただけ! 気にしない!!
これから楽しい酒めぐりの旅、イエーーーイ!
最初にやってきたのは、「杉井酒造」っていう酒蔵さん。
日頃、お世話になっている日本酒がつくられる場所って、聖地(サンクチュアリ)以外の何物でもないし、お酒をつくっている人って神だと思える。神! すごい!!
静岡って地酒の印象あまりないかもしれいけれど、水が豊富なのでおいしい日本酒がつくれる土地。特に、藤枝は、志太平野の大井川水系の豊かな伏流粋と穀倉地帯に恵まれ、江戸時代から酒造りの盛んな土地柄なんですって。
杉井酒造は、天保13年(1842年)の創業の地元を代表する酒蔵さんのひとつで、今は「杉錦」というブランドが有名。杉錦、東京ではあまり見かけないけど、とてもいい!
大きな風呂釜のようなものが甑(こしき)。これで米をまず蒸すんです。蒸した米をもとにして麹をつくるということ。すごい、すごい!
見学では桶でポコポコ発酵している日本酒も見させてもらいました! 貯蔵段階の日本酒も。
杉井酒造では、生酛や山廃など、独特のつくり方の日本酒にこだわっていて、見学では生酛のお酒の製造過程のものを味見させてもらいました。
杜氏さんがお酒を少しとってくれて、手の甲につけてくれたので、香りを嗅いでペロリ。
「あーお酒の味だー、いいなー」なんて思っていたら、隣にいた里中さんが、突然あたしの手の甲をペロリ。
えーーー、手を舐めて!!
思わず「ひゃっ」となっちゃった。
「うーん、ヨーグルトみたいな酸味があって、おいしいね」って、平気な顔で里中さん。
ちょ、ちょ、ちょっと!!
一生懸命平静な顏で、「そうですよね」ってかえすあたし。でも内心、ドキドキばくばくしちゃって。
誤解がないように言うと、いくら飲み屋で仲良くしてたからって、そんなこと今までなかったわけですよ。里中さん紳士ですし、ほんとう純情なんですから、あたし(焦り)。
今のは本当にびっくりしちゃった。でも、里中さん、そいういうの平気なのかなー。そんなこと考えたらまた変な汗が出てきちゃった。
旅はまだ始まったばかり。なんたって今夜は泊りだもの。しょっぱなからドキドキしちゃって、あたしの心臓はもつのかしら、それが心配。
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※当内容は1月に行なわれた「藤枝の地酒蔵元と語る!吟醸旅籠2016」の取材をもとにしたフィクションです。
関連サイト
訂正とお詫び:誤記を修正しました。(2月27日)
ナベコ
寅年生まれ、腹ぺこ肉食女子。特技は酒癖が悪いことで、のび太君同様どこでも寝られる。30歳になるまでにストリップを見に行きたい。Facebookやってます!
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