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圧倒的な映像美&緊張感たっぷりの『Rise of the Tomb Raider』 ミドルクラスPCで快適設定を探る!

2016年02月08日 19時00分更新

画質設定は低めでも十分キレイ

 ではLev-C011-i5-RMでRoTTRがどこまで動くか見る前に、RoTTRではCPUやGPUをどの位まで酷使するか、さらに画質設定で違いはあるのかについてチェックしてみます。

 RoTTRの画質設定は「解像度とアンチエイリアス」および「グラフィックの描き込み」設定に大きく2分されます。Core i5-6500&GTX960搭載のLev-C011-i5-RMの場合、プリセットは解像度が「1920×1080ドット&FXAA」、画質は上から2番目の「高」設定でした。

 注目すべきは画質の一番下にある「ピュアヘア」という項目。髪の毛の自然なサラサラ感にを表現するための設定ですが「オン」「オフ」の他に「最高」という項目があります。トゥームレイダーの髪の毛処理といえば、前作2013年版ではAMDが開発した「TressFX Hair」を利用していました、が今回のRoTTRは開発環境をNVIDIAの「GameWorks」に移行したらしく、『ウイッチャー3 ワイルドハント』に搭載された「HairWorks」相当になっていると考えられます。

 ウイッチャー3のHairWorksは毛の表現ができるぶん挙動が重くなりましたが、RoTTRのピュアヘアは「オン」だとCPU側で処理し、「最高」設定ではじめてGPUを使う処理になっているのでCPUパワーに余裕があれば常時「オン」でも大丈夫な感じです。

 それでは実際のハードウェア占有率の違いを「HWiNFO64」でチェックします。使用したシーンはこの場面です。

↑シリア編のこのシーンを使いました。ララの髪の毛の表現にピュアヘアが使われているほか、水煙の表現等が結構重そうな感じです。

↑Lev-C011-i5-RMのデフォルト設定である「高」設定時のCPU(上の4つ)およびGPU占有率(右下)。GPUはフル回転、CPUは各コア50~60%です。VRAM使用量(左下)は1.7GB強なのでまだ余力がある印象。

↑「最高」画質設定にするとCPUの占有率が60~70%へアップ、さらにVRAM使用量は1.9GBまで上がりました。

↑全ての設定MAX、さらにピュアヘアを「最高」にすると、逆にCPUの占有率は1コアをのぞき30%強まで下がりました。髪の毛の処理をGPU側にゆだねることでCPU占有率が下がったようですが、VRAM使用量は限界まで使われています。

↑同じ設定MAX+ピュアヘア最高設定を筆者の自作PC(Core i7-6700K&GTX980)で試した状態。4GBのVRAMでも限界まで使われているので、最高設定にするにはGTX980Ti以上が必須でしょう。

 以上のことから、ミドルクラスのPCならRoTTRは高設定で遊ぶのが吉。CPUは物理4コアのCore i5であればパワーは十分、高設定ならGTX960でもまだ余力あり、といったところでしょうか。もちろんBTOで上位CPUやGPUを組み込み快適さを追求するのも十分にアリです。

 RoTTRは何が何でも画質最高で遊びたい! という人には厳しいゲームでありますが、では各画質設定でどの程度見た目が違うかもチェックしてみましょう。プリセットの「最高」「高」に加え、さらに1段下の「中」設定で比較してみます。(画像をクリックすると大きい画像で確認できます)。

↑オススメでの「高」設定

↑プリセットで一番高い「最高」設定。左上のフレームレートカウンターがガッツリ下がっています

↑「高」の一段下の「中」設定

 遺跡内部はほとんど変わりませんが、雪山だと雪上の足跡の立体感が向上していたり、遠景の山肌のテクスチャーや細部の影がより描き込まれています。微妙な差なので画質は「高」で十分ですね。

Lev-C011-i5-RMでどこまで動くか?

 ではLev-C011-i5-RMでRoTTRのフレームレートをチェックしてみます。ここではゲーム開始直後の猛吹雪のシーンでのフレームレートを「Fraps」で計測しました。画面解像度はフルHD、アンチエイリアスは「FXAA」で統一しています。

↑雪山シーンでのフレームレート

 2016年における重量級ゲームの基準になりそうな重さではありますが、Core i5-6500とGTX960を組み合わせたLev-C011-i5-RMなら、高設定でもかなり快適に遊べると言ってよい結果といえます。さすがに最高設定にすると重さが目立ちますが、高~中設定ならアクションシーンもOKな印象です。

 もうひとつ、先ほど画質比較をしたシリアのシーンでもチェックしてみます。ここではプレイヤーを動かさずに、固定アングルでのフレームレートになっています。

↑シリアでのフレームレート

 雪山に比べ最高と最低fpsの差が小さいのは画面を動かさなかったことと、ピュアヘアや水面・水煙の処理が重かったためと推測されます。ただここでも最高設定にすると一気にフレームレートが低下することがわかります。中と高設定の差が小さいのは、重い処理が集中するシーンなので、そこがボトルネックになった……といった感じでしょうか。

 まだ序盤しかプレーできてないのでRoTTRの重さの本質には迫れていませんが、とりあえずGTX960搭載PCでも臆することはない、と言う結論でよいでしょう。

まとめ:GTX960でも臆することなかれ! 探検好きならマストバイ!

 以上RoTTRをLev-C011-i5-RMで遊んでみましたが、冒険アクション好きなら買って損のないゲームです。マップの攻略法はある程度決まっているため「トゥームレイダーの文法」に慣れないうちは攻略が進まずストレスを感じるでしょうが、クセを掴んでしまえば自分の手足のようにララを動かせるようになるでしょう。ただ手足のように動かすためには高性能なマシンが必須。そのためにはLev-C011-i5-RMクラスのPCはぜひとも欲しいところです。

 しかし、許せないのは髪の毛の表現には執着するのに、胸の物理的挙動が全く実装されてないのはいかがなものか! 髪はサラサラなのに重力にも全く反応しないカッチカチの胸はやっぱり不自然。リアルな胸揺れパッチの開発をお願いしたいところです。(編集ジサトラアキラ注:あくまでライター加藤氏の感想です。落ちたら即死の崖でジャンプ、ピッケルで氷の壁に飛びつくララなので、きっと上腕二頭筋から胸筋までカッチカッチに鍛えてあるのでしょう。)

↑ゲーム中ララはとにかく怪我をしまくりますが、描画がリアルなのでとにかく痛々しい。痛いのが嫌な人は画質をやや下げることをオススメします。

検証に使用したゲーミングPCはこちら

ユニットコム『LEVEL∞ (レベル インフィニティ) C-Class | コンパクト・ミニマムモンスター・ゲーミングPC』

『Rise of the Tomb Raider』
●Square Enix
●7344円(2016年1月29日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows
ジャンル アクション、アドベンチャー

■著者:加藤勝明

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