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“老舗”の学研とベンチャー、互いのリソースを融合してイノベーションを

2016年01月12日 18時30分更新

“学研”資本でベンチャー側に信頼感も

 では、ベンチャー企業側にはどのようなメリットがあるのだろうか。まずひとつは、各種セミナーや交流会、コンテストなどを通じ、ベンチャー企業の事業開発プロセスを学研グループが支援する点が挙げられる。社内外のメンター陣によるメンタリングやオフィスの提供、そして資金調達だ。

 “学研アクセラレーター”では、学研ホールディングスの出資比率は10%前後に抑えられている。そのため、スムーズに事業を拡大しようとすれば、おのずと外部からの融資が必要になる。この際に、“学研”の資本が入っていることで、融資側からの信頼が得られやすくなるという。また、ベンチャー側が手がける教育サービスの告知に当たり、学研グループが運営する塾の会員を対象にしたり、学校営業部隊が協力したりと、グループの豊富な顧客リソースを活用できる点も大きい。

2015年1月16日に学研アクセラレーター2015のビジネスコンテストが行なわれ、5社がプログラムの参加権を獲得した

「とりわけ教育業界は新規参入のハードルが高い。設立されたばかりの企業が訪問してもドアすら開けてもらえないようなことも多い」と北居氏。

 スタートアップ支援の具体的な流れについては、“学研アクセラレーター2015”の事例を紹介しながら、次回言及していきたい。

――第2回は2016年1月18日に掲載予定です。

学研教育アイ・シー・ティー 北居誠也代表取締役社長

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学研アクセラレーター

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