Adobe系のソフトはDDR5が有利!
ここからは写真や動画の編集でよく使われるクリエイティブ系アプリケーションのテストに移ろう。まずはAdobeの「Photoshop」に「Lightroom Classic」を実際に使ってパフォーマンスを計測する「UL Procyon」の「Photo Editing Benchmark」の結果から。
あいかわらず小さめだが、PCMark 10の「Digital Content Creation」テストよりは、順当に動作クロックによるわかりやすい差が出た。特に、Lightroom Classicをメインに使って処理する「Batch Processing」テストの差が顕著で、DDR5-6400がDDR4-3200よりも3%ほど高くなった。
そこで、実際に100枚のDNG画像(24メガピクセル)をLightroom Classicで、JPEGに書き出す時間を計測してみた。
DDR5勢は実際の書き出し処理でもDDR4-3200より高速で処理できた。DDR5-4800の時点でも55.41秒と1分を切っており、動作クロックが高くなるほど処理時間はどんどん短縮している。処理する枚数が多ければ多いほど、この差は広がるだろう。1秒でも速く処理を終えたい人は、DDR5メモリーの高クロック動作モデルがオススメだ。
Premiere ProとMedia EncoderもDDR5のメリットあり
最後はAdobeの動画編集ソフト「Premiere Pro」を実際に使用する「UL Procyon」の「Video Editing Benchmark」と、「Media Encoder」による動画の書き出し時間をチェックしよう。まずはVideo Editing Benchmark」の結果から。
DDR5勢とDDR4-3200で、Photo Editing Benchmarkよりも顕著な差が確認できた。これぐらい性能が変わるのであれば、動画編集をする人はDDR5環境にするメリットは十分あると言える。
続いて、Premiere Proで4つの4K動画(12分30秒)から8K動画を作り、Media Encoderで書き出した結果をご覧いただこう。出力解像度は4KでコーデックはH.264とH.265、ビットレートはVBR 50Mbps、1パス、ソフトウェアエンコードで試した。
なお、レンダラーは「Mercury playback Engine-ソフトウェア処理」と、「Mercury playback Engine GPUアクセラレーション(CUDA)」の両方で実行している。
こちらでもしっかりとDDR5メモリーの高帯域幅が効いており、DDR5-6400はH.264・H.265ともに、DDR4-3200からエンコード時間が最大で約5分も短縮した。デコード作業(Mercury playback Engine)に、GPUのCUDAを使った際も、DDR5-6400はDDR4-3200から1分程度短くなっている。動画編集でAdobe系のアプリをガッツリ使うユーザーは、DDR5の高クロックメモリーを積極的に狙うべきだろう。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう