週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

話題沸騰中のRyzen 9 9950X3D2をASRock Challengerシリーズで固めたチャレンジ構成! 安価なマザーとハイエンドCPUの組み合わせはいかに?

2026年05月01日 14時00分更新

文● KTU (加藤勝明) 編集●北村/ASCII
提供: ASRock

定格 vs PBO設定で差が出るか?

 今回の検証はRyzen 9 9950X3D2のみを使用している。定格で動かすだけではおもしろくないため、PBO(Precision Boost Overdrive)を利用して軽くオーバークロックした状態で検証した。さらにPBOでの検証をするにあたり設定は2つ準備した。1つは手動PBOによる(ざっくりとした)設定、もう一つはBIOSのプリセットにあるPBO設定。前者と後者の決定的な違いは、後者はTjmaxを85度に設定している点である。

 Ryzen 9000シリーズのTjmaxは95度であるが、これはRyzenに負荷をかけると電力などが許容する限り95度までCPU温度が上がるまで回し続ける。そこで温度を85度以下になるよう制限するとどうなるか? Ryzen 9 9950X3D2のパフォーマンスはどこまでキープできるのだろうか?

 また、手動PBOの場合は以下のような設定としている。

●PBO:Advanced
●PBO Limits:Motherboard
●PBO Scaler:5x
●Max CPU boost clock override:+200MHz
●Curve Optimizer:All core -20mV

PBOのUEFI設定

「CINEBENCH 2026」でCPUの馬力をチェックしよう。10分の予熱後にスコアーを算出するデフォルトモードを使用している。

CINEBENCH 2026:スコアー

 Ryzen 9 9950X3D2定格(R9 9950X3D2表記、最上段)時よりも、PBOを設定した時のスコアーが若干高い。今回手動によるTjmax設定のないPBO(中段)とUEFIに用意されているTjmax制限のあるPBO(下段)の2パターンで検証しているが、どちらも定格時よりスコアーが上昇している。Curve Optimizerで-20mVのオフセットを与えているが、これがコアに熱的な余裕をもたらし、結果としてスコアー上昇につながったと考えられる。

 続いては「HandBrake」を用い再生時間3分の4K動画をAV1の4K動画にエンコードする時間を計測した。画質設定はプリセットの「Super HQ 4K AV1 Surround」を選択している。

HandBrake:エンコード時間

 こちらも定格運用よりもPBOを追加した方がわずかに処理時間が短縮することが確認できた。

 続いてはゲームのフレームレートを検証しておこう。解像度はすべてフルHD(1920×1080)とし、ゲーム側の画質を低&最高の2通りで比較する。また、FSRはすべてAMD SoftwareでFSR 4にオーバーライドし、FSRの設定は一律クオリティー設定(FSR Qと略記)とした。また、フレーム生成は使用しないものとした。

 フレームレートの計測には「CapFrameX」を使用し、msBetweenDisplayChange基準でフレームレートを算出している。

「Battlefield 6」

 Battlefield 6は直近のゲームの中でCPUの電力消費が非常に大きくなることが筆者の経験上分かっている。今回のように電源ユニットの出力を850Wに抑え、かつCPUもGPUもパワーのあるものを使っている場合に電力が足りるか否かの検証をするにはもってこいである。

画質は「低」および「オーバーキル」のパターンを準備。マップ「エンパイア・ステート」でBot15体を用いたマルチプレイをローカルでホストし、その中で一定のコースを移動した際のフレームレートを計測した。

Battlefield 6:画質低設定、1920×1080ドット時のフレームレート

Battlefield 6:画質最高設定、1920×1080ドット時のフレームレート

 CINEBENCH 2026のようにPBO設定を追加するとパフォーマンスが上がるようなことはない。CPUパワーの影響が大きい画質低設定でも、フレームレートの差は誤差レベルだ。

 ではこの時CPUの消費電力およびシステム全体の消費電力がどのような状態なのか、HWBusters「Powenetics v2」を利用してATXメインパワー/ EPS12Vx2/ PCI-E 8ピンx2ケーブルを流れる電力を直接計測してみた。

Powenetics v2はPCI Express x16スロットからビデオカードへ供給される電力も測定可能だが、PCI Express Gen5世代のGPU相手では動作がシビアになるうえ、マザーのスロットを傷めやすいので除外している(今回使用したRX 9070の場合スロット経由からの電力供給は多くて数W程度)。

Battlefield 6:画質低設定時の平均消費電力

Battlefield 6:画質オーバーキル設定時の平均消費電力

 Ryzen 9 9950X3D2環境でBattlefield 6(のマルチプレイ)を動かすとCPUだけで200W近く消費。このような消費電力の傾向を示すゲームは極めて少ない。このゲームはCPUで物理演算を60fpsで続けている関係でこうなっていると推測しているが、システム全体が平均500W程度なのだから、850WのPRO-M850Gでもまったく問題ないといえる。

 ここで注目して欲しいのはPBO設定の方が完全な定格設定よりも消費電力が下がっているという点。Curve Optimizerで-20mVにしているのだから当然ともいえるが、熱や消費電力に不安を感じているなら、ぜひPBOを試してほしい。

 ちなみに画質を上げると消費電力が減るが、これはGPU側が律速になっているため、CPU側の処理頻度が下がっていることを示している。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります