ゲームでは伸びるものもあったが……
ではここからゲーム系の検証となる。CPUパワーの検証が主であるため、GPUボトルネックが出にくくなるようゲームの画質は最低設定とし、解像度はフルHDに統一した。また、フレームレートの測定は「CapFrameX」を使用する(例外あり)。また、CapFrameXによるフレームレート測定と当時にPowenetics v2を経由しCPUがベンチマーク中に消費した電力(の平均値)も取得している。
「ファイナルファンタジーXIV:黄金のレガシー」ベンチマーク
手始めにファイナルファンタジーXIV:黄金のレガシー公式ベンチマークを利用する。画質は“標準品質(ノートPC用)”を選択、アップスケーラーはFSRを利用するが、レンダースケール(RS)は100%のままとし、動的な解像度変更は無効化している。フレームレートも計測しているが、フレームレートが跳ね上がる暗転シーンの数値を除外できないため、レポートで読み取れるフレームレートを比較している。
KB5041587によりRyzen 7 9700Xも7700Xも平均フレームレートが上昇。結果としてスコアーも伸びたが、ここでもZen 5世代のRyzen 7 9700Xの伸びが大きい。UL Procyonでは“微妙”を連呼していたが、この結果でようやくKB5041587の効果が確信できたと言っていいだろう。
「Black Myth: Wukong」
続いてはBlack Myth: Wukong(黒神話:悟空)だが、無償で配布されているベンチマークツールを使用する。画質は“低”設定とし、レイトレーシングも無効とした。FSR 3は有効だがレンダースケールは100%とし、フレーム生成は無効化した。ベンチマークシーン再生中のフレームレートを計測した。
新しいゲームゆえに最低設定でも相当描き込まれているため、平均フレームレートはGPU側で頭打ちになっているようだ。しかし最低フレームレートはCPUパワーが効くようで、KB5041587導入後はどちらのCPUも最低フレームレートが4~7fps底上げされた。特にRyzen 7 9700Xの7fps差はかなり大きな差だ。分岐予測改善のコードがゲームグラフィックの処理に貢献していることが示されている。
最低フレームレートが上がったということはCPUの仕事も少しは増えているはずなので、消費電力も増えるはずだ。しかし現実のデータはCPUの消費電力は若干低下している。ただ下げ幅は2Wと小さいので確信を持って消費電力が下がったと言えるほどのデータではない。
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