両親や祖父母に「スマホを使った詐欺の危険」を教える必要あり
日本人のスマホ比率は97%、70代シニアも9割以上が所持
携帯電話のスマホ比率は97%
スマホはあらゆる人が持つようになった印象を受けるが、実際どのくらい普及しているのか。NTTドコモ モバイル社会研究所の「2024年一般向けモバイル動向調査」(2024年1月)を見てみよう。
2024年1月の調査によると、日本における携帯電話の所有者のうちスマートフォン比率は97%となった。もはやフィーチャーフォンを所有する人はわずか3%に過ぎないのだ。調査を開始した2010年にはスマートフォン比率がわずか約4%だったが、完全に逆転した状態となっている。
2015年にスマートフォンの比率は5割を超え、2017年に7割、2019年に8割、2021年には9割を超えていた。そして今年、とうとう97%まで増えている。
70代でもスマホ率は9割以上
性年代別に見ても、スマートフォン比率は70代のシニア層においても9割を超えている。シニアでもスマートフォン未所有は1割未満だ。
フィーチャーフォン自体、ほとんど製造・販売されておらず、シニア向けスマホなど利用が簡単な端末もある。家族との連絡手段もLINEという場合が多く、撮影もできるスマホは、シニアにとっても悪くない選択肢になったと考えられる。
一方、スマホデビューしたばかりのシニアは不慣れなため、ネットやSNSでの詐欺やトラブルなどに引っかかってしまうことも多い。最近はSNS型投資詐欺やロマンス詐欺なども増えている。離れて住む子どもや孫世代が見守り、アドバイスすることで、多くの被害は防げるはずだ。日頃から意識的にコミュニケーションを取っていただければ幸いだ。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
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