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さとるの自腹旅レポート 1泊 899円

10万円で10日間、東南アジアを何ヵ国まわれるか挑戦してみた 不正徴収の上に現金すべてを盗まれて悲しみのビール5杯目(7ヵ国目:ラオス)

2024年03月06日 07時30分更新

文● 中山智 編集●こーのス

入国した途端にトラブル発生
払う理由がないお金を徴収された(泣)

 タナーレーン駅にもホームにカウンターがあり、ここでラオス入国の手続をします。ここでひとつトラブル発生。入国手続きをしている最中に係員から「20バーツ(約80円)」と言われて、朝も早くて眠かったのと、この後の移動のことを考えながら対応していたため、言われるがまま払ってしまいました。

タナーレーン駅のホームと出入国管理カウンター

 後から気付いたのですが、この「20バーツ」、払う理由がないんですよね。何のための徴収かの説明もありませんし、レシートも出ません。入国係官の不正徴収です。陸路での国境越えは、いまだにこういったことがあるので注意です。きっぱりと断ると向こうも渋々と諦めるケースも多いようですが、正規の費用なら諦めることはないので、やはり不正徴収でしょう。ちなみに駐日ラオス大使館に対して、この件についてメールで質問を2ヵ月前に送っていますが、返答はありませんでした。

 こういった旅のトラブルは「騙されるほうも悪い」という側面もあるので、気を取り直して移動を開始します。(後にも別のトラブルに見舞われるのですが……)

ラオス独自のライドシェア
「LOCA」を使って宿に移動します

 タナーレーン駅はラオスの首都ビエンチャン郊外にあり、直線距離で13kmほど離れているため、街中まで歩いてアクセスするのは大変です。駅にはタクシーの客引きもいますが、現地通貨をまだ持っていないこともあり、ライドシェアを使うことにしました。

 東南アジアのライドシェアは「Grab」が一般的ですが、ラオスではサービスを提供していません。そのかわりラオス独自の「LOCA」を使います。サービスはラオスだけですが、アプリのダウンロードやアカウントの登録は日本からも可能なので、事前にセットしておきました。

ライドシェアサービスのLOCAを使って街中へ移動

 ちなみに最近は海外に出かける際に、その国やエリアでどこのライドシェアが使えるのか? もしライドシェアがない場合は、タクシーアプリがないかチェックしてから行くようにしています。タクシーの場合、行き先を告げたり料金交渉がめんどうなんですよね。ライドシェアやタクシーアプリが使えれば、そのあたりのめんどうを解消できるので、スマートな移動には必携です。

 まずは宿まで移動して、バックパックを預けて軽装になり、さらに25kmほど離れたビエンチャン駅へと移動します。ちなみにLOCAの移動料金はタナーレーン駅からビエンチャン中心部までが、現地通貨ラオスキープで213135.2キープ(約1475円)、ビエンチャン中心部からビエンチャン駅までが202546.81キープ(1401円)でした。

 市内中心部から離れた北部郊外のビエンチャン駅は、中国ラオス鉄道の終点駅。名前のとおりラオスの北側で中国とつながっており、現在は中国の昆明南駅と国際列車も運行されています。

漢字だと「万象」と書くビエンチャン駅

北部郊外にあるビエンチャン駅から
「中国ラオス鉄道」に乗ってみよう

 このまま中国へ移動……も考えたのですが、中国のビザは取得するのに手間がかかるため、今回は断念。とはいえ、この中国ラオス鉄道は開業が2021年12月とコロナ禍の最中だったため、この旅で是非とも乗ってみたかったんですよね。

 そこで、速達列車でラオス中部の鉄道駅、バンビエン駅までのひと駅だけ乗車し、またビエンチャン駅に戻ってくることにしました。チケットは東南アジアではおなじみの「12Go」を利用。料金は日本円での決算のため、ビエンチャン駅→バンビエン駅が3065円。バンビエン駅→ビエンチャン駅が4125円です。同じ距離なのに料金が違うのは、ビエンチャン駅→バンビエン駅は2等車、バンビエン駅→ビエンチャン駅は1等車を予約していたため。ところがビエンチャン駅→バンビエン駅は2等車が満席だったためか、料金変わらず1等車のチケットが送られてきました。

 ちなみに、ビエンチャン駅〜バンビエン駅間の正規料金は、1等車で16万4000キープのようで、日本円に換算すると約1180円。つまり、12Goで購入するとかなり割高だということがわかります。現地駅でのチケット窓口やラオス国内駅の移動ならアプリからも購入可能ですが、チケット窓口の営業時間が決まっていたり、支払いも現金だったり、中国系のキャッシュレスしか決済方法がないので、意外とハードルが高いんですよね。人気の列車は早めに売り切れてしまうことが多いので、12Goを使うか現地で買うかは、非常に悩ましいところです。

時間にならないと改札が始まらないので、並んで待ちます

乗車は「僧侶優先」なのが、仏教国のラオスらしいところです

 (次ページ:ワゴン販売が楽しい中国ラオス鉄道)

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