デュアルファン設計で落ち着いたデザイン
製品名:Intel Arc A750 Challenger D 8GB OC
実売価格:4万7000円前後
A770の下位にあたるのがA750だが、本製品は現行執筆時点では流通量が少なく、値段のボリュームゾーンはむしろ前述のA770搭載カードより高め。性能的にA770をやや下回るといった感じだ。ChallengerシリーズなのでPhantom Gamingシリーズのような煌びやかさ(RGB LEDのこと)はないが、ソリッドな印象のデザインが◎だ。
Xeコアは24基、ワットパフォーマンスに優れる
製品名:Intel Arc A580 Challenger 8GB OC
実売価格:3万1000円前後
ゲーミング向けArcとしては最後発のA580だが描画性能を左右するXeコア数は24基と、A750の28基からほとんど削られておらず、かつ足回りはVRAM 8GB&256bitバスで同じ。若干クロックが下げられているためA580のTBP(Total Board Power)は185W(A750は225W)に下がっており、A750やA770よりもワットパフォーマンス志向のGPUといえる。
価格的にも3万円台前半と非常に安いため、フルHDまでの戦場であれば、A750よりコストパフォーマンスは良い。重めのゲームはやや苦手ではあるが「Rainbow Six Siege」クラスの軽量級ゲームであれば、フルHD&高フレームレートのプレイが期待できるだろう。
AV1ハードウェアエンコード向け
製品名:Intel Arc A380 Challenger ITX 6GB OC
実売価格:2万1000円前後
Arc Aシリーズで最初に投入されたのがエントリー向けのA380。A580の下というイメージだが、Xeコア数はA580の24基に対しわずか8基、メモリーバス幅も96bitとコストダウン志向の強い設計になっている。
ゲーム用と言うよりはディスプレー出力が追加で欲しい、あるいはArc Aシリーズから利用できるAV1のハードウェアエンコード機能が使いたい(DaVinci Resolveで利用可能)人向け。製品投入時期が昨年である関係で流通在庫も少ない。もし手に入ってもグラフィック性能では+1万円強で手に入るArc A580の方が上だ。
また、姉妹品としてロープロファイルに対応した「Intel Arc A380 Low Profile 6GB」もあるが、本稿では検証していない。ゲーム用としてはA580の費用対効果が高く、ディスプレー出力用としては次のA310の方がより安価だからだ。
ただIntel Arc A380 Challenger ITX 6GB OCが補助電源(8ピン)を必要とするのに対し、Intel Arc A380 Low Profile 6GBはファクトリーOCされていない仕様であるため補助電源不要となる。
補助電源なしで使用できるローエンドモデル
製品名:Intel Arc A310 Low Profile 4GB
実売価格:1万6000円前後
Arc AシリーズのローエンドがこのA310。Xeコア数はA380の8基よりさらに少ない6基構成となった結果、価格もさらに安くなった。ゲームの快適プレイにはほど遠いスペックではあるが、実売1万6000円前後という激安GPUにおいても(遊べるとは言えないが)レイトレーシングに対応しているし、AV1エンコードも利用可能だ。
同価格帯で流通しているGeForce GT730やRadeon RX 550では面白くないし、新しい機能を安価で試したいという人には見事にハマるビデオカードといえるだろう。ロープロファイル対応。
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