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ルノーのSUV「アルカナ」のマイルドハイブリッドを選ぶ意味は走りの楽しさに尽きる

2023年12月17日 15時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) モデル●新 唯(@arata_yui_)編集●ASCII

◆スマホはiPhoneにもAndroidにも対応する

ルノー

センターディスプレイ

ルノー

車両の一部セッティング変更が可能

ルノー

Apple CarPlayを表示したところ

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Android Autoを表示したところ

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ワイヤレスApple CarPlayには対応していない

ルノー

ワイヤレス充電に対応するスマホトレイ

ルノー

標準的な端末でもケーブルが干渉してしまった

 ASCII.jpらしく、スマホ連携をチェックしましょう。運転席側のUSBコネクターはUSB-Aが2系統で、そのうち1系統がディスプレイオーディオとつながります。Android AUTOとApple CarPlayに対応しますが、ワイヤレスCarplayには非対応。スマホトレイはワイヤレス充電に対応しますが、横置きのためかケーブルを接続すると端子に負荷がかかる状態になってしまいました。

◆燃費はリッター17kmとE-TECHには負ける

ルノー

エンジンルームをチェック

ルノー

エンジンルームの様子

 今回のテーマであるマイルドハイブリッドユニットを見てみましょう。最高出力158PSの1.3リッター直4 DOHC 16バルブ ターボエンジンに、5PSの補助モーターという組み合わせ。ちなみに、E-TECHは最高出力94PSの1.6リッター直4 DOHC 16バルブ自然吸気エンジンに、最高出力49PSのメインモーターと最高出力20PSのサブモーターの組み合わせです。

 ユニークなのは、E-TECH、マイルドハイブリッドともに、全部の最高出力を足し算すると163馬力になるところ。とはいえ「すべてが一斉に動く」ことはないわけだし、単純に足した数字が「システム出力」とは言えないのですが……。

 気になる燃費は、リッター17kmくらいが実測値。条件がよければE-TECHがリッター30kmくらいは叩き出すので、これだけをみると「E-TECHしかないだろ」と思ったり。ですが価格差は70万円くらいあるのが悩ましいところで、はたしてハイオクガソリンがリッター200円として70万円分、量にして3500L分の差額が吸収できるのか、ということになりそうです。もっとも燃費だけでクルマを選ぶわけではないのですが。

◆走りの楽しさはE-TECH以上!

 経済性の話はこの位にして、走りの違いをレポートしましょう。E-TECHは実にイマドキのクルマで、滑らかなフィーリングと静粛性を美徳とするもの。どこか日本車的ともいえて、「本当にフランス車なの?」と疑ってしまうほど。

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 その逆を行くのがマイルドハイブリッド版といえるかもしれません。静粛性や滑らかさというのは減じてしまうものの、走りの楽しさ、アクセルを踏む楽しさを訴求する心地の良いエンジン音、生理的に好ましいパワーの盛り上がり。「R.S.ラインはこうでなくちゃ!」と両手を挙げての大喝采です。

ルノー

 車体重量が90kg軽いからか、ハンドリングも軽快そのもの。加速感もマイルドハイブリッドの方が印象的。唯さんもニコニコしながらクルマを走らせます。「この適度なスポーツ感が良いですね。ですが街乗りならE-TECHの方がいいかなとも思います」。

 販売比率では圧倒的にE-TECHなのだそう。確かに普段使いならE-TECHを選ぶことに納得です。特に渋滞や信号の多い都心部ならなおのこと。ですがマイルドハイブリッド版のスポーティーな走り、生理的な心地よさは実に魅力的。

 ガソリン高騰の時代においてマイルドハイブリッド版は「すごくせいたくなクルマ」に思えたりもします。EV時代を控え、最後のガソリン車として、あえてマイルドハイブリッド版を手にするのはアリな選択肢かもしれません。

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 E-TECHとマイルドハイブリッド。ルノーは我々に2つの選択肢を用意したことを素直に歓びつつ、すごく悩ましい選択を迫っている。そんな事を思いました。

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モデル紹介――新 唯(あらた ゆい)

 10月5日栃木県生まれ。ファッションモデルとしての活動のほか、マルチタレントを目指し演技を勉強中。また2022年はSUPER GTに参戦するModulo NAKAJIMA RACINGのレースクイーン「2022 Moduloスマイル」として、グリッドに華を添えた。

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